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2011年4月22日 (金)

会館維持協力金の返還請求訴訟最高裁逆転判決(大阪司法書士会)

 最高裁で、私たち弁護士会も他人事ではない(かもしれない)事件の判決がありました。

 大阪司法書士会に対して、その会員の司法書士さんが、大阪司法書士会館の「会館維持協力金」の納付義務はないから、支払った20万円の返還を求めた訴訟のようですね。判決は裁判所サイトに出ています。

 平成23年4月22日最高裁第2小法廷判決(破棄自判)
               不当利得返還請求事件  

 ここでは、この会館維持協力金が,司法書士法15条7号にいう「入会金その他の入会についての特別の負担」に当たり、同法15条の2第1項により会則に記載して法務大臣の認可を受けなければならないものであるか否かが争点となっています。

 一、二審の判決は、同法15条7号,15条の2第1項が、司法書士会の会則には「入会金その他の入会についての特別の負担」に関する規定を定めて法務大臣の認可を受けなければならないとしている立法趣旨は、将来司法書士会に入会しようとする者のみに課される負担が、既存の会員の意思で決定されることによって、司法書士業への事実上の参入規制となることを防止することにある、とし、それに照らせば、入会後の納付が義務付けられている負担であれば、その納付が入会の要件となっているものでなくとも、事実上の参入規制となるおそれがあることに変わりはなく、会館維持協力金は、司法書士会に新たに入会しようとする者あるいは新たに入会した者にその納付が義務付けられているものであるから、上記の「入会金その他の入会についての特別の負担」に当たる、として、20万円と遅延損害金の支払の範囲で会員側の請求を認容しました。

 しかし、最高裁は、上記の立法趣旨についての判断は是認できるとしながら、後半の判断は是認できない、として、請求を認めませんでした。

 まず、「入会金」については、これを納付することが司法書士会への入会の要件となっていて、その負担が司法書士業への事実上の参入規制となるおそれが大きいものの典型であり、このことからすれば、入会金のように、司法書士会に新たに入会する者のみに課される負担で、それを履行することが入会の要件となるものが、「(入会金その他の)入会についての特別の負担」に当たることは明らかである、としました。
 しかし、司法書士会に入会する者のみに課される負担であっても、「その履行が入会の要件となっておらず,入会後にそれを履行すべき法的義務が発生するにすぎないものは,それが司法書士業への事実上の参入規制となるおそれがないとはいえないものの,履行が入会の要件となる負担に比べて性質上そのおそれは格段に小さいということができる。また,会費に関する会則の規定の変更については法務大臣の認可を受けることを要しないとされている(法15条の2第1項ただし書,15条9号)のと同様に,司法書士会に新たに入会した者を含む会員全員のために必要とされる経費等を,新たに入会した者と既存の会員との間でどのように負担するかに関しては,両者の間でこれを公平に負担するなどの観点からする司法書士会の自主的判断に委ねるのが相当というべきである。そうすると,司法書士会に新たに入会する者のみに課される負担であっても,その履行が入会の要件となっていないものは,その負担が新たに入会しようとする者の入会を事実上制限するような効果を持つほど重大なものであるなどの特段の事情のない限り,法15条7号にいう「入会金その他の入会についての特別の負担」には当たらないというべきである。」とし、本件会館維持協力金は、司法書士法15条7号にいう「入会金その他の入会についての特別の負担」には当たらないので、これを会則に定めて法務大臣の認可を受けることを要しないもの、として、会員の請求を認めなかったものです。

 さて、これが弁護士会の場合にどう関係するのかしないのか、不勉強のため判りません、ということにしておきます(苦笑)

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