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2011年4月の記事

2011年4月30日 (土)

「国民生活センターのあり方」シンポ(近弁連)

 何とも複雑ですが、ゴールデンウィークですね。

 先日、大阪弁護士会から岩手県への弁護士派遣活動について私も応募したことを書きましたが、大阪弁護士会からの応募者も多数あったこと、東京からの東北への交通も回復してきたことなどから、(残念ながら、というのもおかしいですが。)私の出番は回ってきませんでした。
 なお、先日、大阪から派遣された壇俊光弁護士がブログに書いておられます。
 → 壇弁護士の事務室「一握の気持ち」

 その一方で、こんな震災被害を詐欺の道具に使う奴らがいるのは本当に許せないですね。国民生活センターは、「温泉付き有料老人ホームの利用権について、被災者の支援につながるなどとして購入を勧められたなどという相談が寄せられている。」として、募金詐欺と同様の人の善意を利用した極めて悪質な商法が行われていることを公表しています。
 → 国民生活センター
   「被災者支援などを名目とした「温泉付き有料老人ホームの利用権」
    の買い取り等の勧誘に御注意ください」

 ところで、この国民生活センターは独立行政法人ですが、現在、その存在が問われています。国民生活センターの今後のあり方についての議論は極めて重要です。この問題について、近畿弁護士会連合会(近弁連)のシンポジウムが次の通り開催されます。

 「国民生活センターのあり方」中間整理を問う!
      ~消費者行政の充実・強化のために~

  5月28日(土)13:00~16:30(12:30開場)
              場所:大阪府社会福祉会館 4階 401会議室

 ただ、このシンポまでもう一ヶ月を切ったというのに、まだ、近弁連のサイトにも、大阪弁護士会のサイトにも掲載されていません。弁護士会の会費を使って、意義あるシンポジウムをするのですから、中身はもちろん、広報は非常に大事です。来ることができない人達へのアピールという点でも大事です。やる以上は広報もきちんとしていただきたいと思います。

 私の知る限り、これについてリンクをしているのは、適格消費者団体「消費者支援機構関西」(KC’s)のみです。なんで、他の団体のサイトでリンクしてるのに、主催団体からのリンクがないのでしょうね。
 → シンポジウムのチラシ 

2011年4月26日 (火)

学習塾による大学合格実績の不当表示(消費者庁)

 本日(26日)、消費者庁は、学習塾経営の3社に対して、大学合格実績の表示に関して、景品表示法4条1項1号(優良誤認)に該当するとして措置命令を出しています。公正取引委員会との合同調査に基づくものです。

 → 消費者庁サイト 報道発表資料(PDF)

 対象となった3社は、株式会社市進ホールディングス(千葉県市川市)、株式会社市進ウィングネット(東京都文京区)、株式会社ウィザス(大阪市中央区)。市進ホールディングスは学習塾を経営する会社で、市進ウィングネットはその子会社で、映像授業を契約先学習塾に提供する会社です。ウィザスは、第一ゼミナールなどの学習塾を経営しているが、市進ウィングネットと契約してその映像授業を導入しています。

 この3社が、大学入試講座のパンフレット、ポスター、折り込みチラシなどに表示された大学合格実績の数字の表示が不当なものとなっていたということです。具体的にどのような不当表示がなされていたかについては、ここでは詳しい説明は省きますので、上記リンク先の資料をご覧下さい。

 そして、3社に対する措置命令の内容(概略)は、
  1.優良誤認表示であったことを一般消費者に周知徹底すること
  2.再発防止策を講じて、役員、従業員に周知徹底すること
  3.今後、同様の表示を行わないこと

です。

 このような水増し合格表示問題は目新しくはなく、以前からありました。このブログでも、少し前に扱ったことがあり(その時の問題は今回のものとはちょっと違いますが)、専門学校による不当表示(水増し等)に関する景品表示法違反事件をいくつか挙げてあります。興味のあるかたはご覧ください。消費者庁に移管前ですので、公正取引委員会の事案です。

 → 「大学合格実績水増し問題と不当表示(景表法)」(07/9/5)

他人事ではない!「出版大崩壊 電子書籍の罠」(文春新書)

 数日前から、「出版大崩壊 電子書籍の罠」(山田順 文春新書)を読んでいたのですが、今朝の通勤電車で読み終えました。

 2年前に、同じ文春新書の「2011年新聞・テレビ消滅」(佐々木俊尚)を読んで、当ブログでご紹介したことがありましたが、もう、この2011年は来てしまいました。もちろん新聞もテレビも消滅はしていませんが、着実にその予言の方向に進んでいるようです。
 →「2011年アナログ新聞も終了?(テレビだけじゃない!)」
                            (9/8/11)

 冒頭の今回読んだ本も、デジタル化、電子書籍化に伴って、出版業界が崩壊していることが内容ですが、単に、従来の紙媒体の出版社の仕事がなくなって、これからは電子書籍出版に移行するだろうという良くあるパターンではなく、実はその電子出版自体も幻想であって、商売としては難しいとされています。

 著者の山田順氏は、最近まで光文社におられた方で従来の出版業界を中から良くご存じの方ですので、単なる第三者的な評論ではなく、本書の内容は具体的かつ説得的です。出版業界だけではなく、現在でも華やかに見える音楽業界、ゲーム業界の実情も、現実には事業という面では、デジタル化によって大変な状況になってきているのがわかります。本の中にあった「低度情報化社会」という言葉は、問題の本質を突いた「目から鱗」の言葉だと思いました。いろんな意味でちょっと使いにくい言葉ではありますが。

 今朝、第10章あたりから以降の、コンテンツ産業の現状と今後の世界に関するところを電車の中で読んでいると、何だか本当に身震いがしてきました。情報コンテンツ産業を広く捉えれば、私たちの業界も含まれてきますね。本書の内容は、決して対岸の火事ではないのだという思いにかられてきて、だんだんと背筋が冷たくなってきたのです。そういう意味では本書はホラーですらありました。
 いや、弁護士業界はそうではないので、という理由はいくつも挙げられるでしょう。だけど、同じような理由は、新聞業界でも、出版業界でも挙げられていたはずです。おそらくは単に弁護士の増員の是非というようなレベルの話ではなく、そんなものは全て飲み込んでしまう「想定外の大津波」は既に自分の足元に迫っていることを感じさせられました。

2011年4月22日 (金)

会館維持協力金の返還請求訴訟最高裁逆転判決(大阪司法書士会)

 最高裁で、私たち弁護士会も他人事ではない(かもしれない)事件の判決がありました。

 大阪司法書士会に対して、その会員の司法書士さんが、大阪司法書士会館の「会館維持協力金」の納付義務はないから、支払った20万円の返還を求めた訴訟のようですね。判決は裁判所サイトに出ています。

 平成23年4月22日最高裁第2小法廷判決(破棄自判)
               不当利得返還請求事件  

 ここでは、この会館維持協力金が,司法書士法15条7号にいう「入会金その他の入会についての特別の負担」に当たり、同法15条の2第1項により会則に記載して法務大臣の認可を受けなければならないものであるか否かが争点となっています。

 一、二審の判決は、同法15条7号,15条の2第1項が、司法書士会の会則には「入会金その他の入会についての特別の負担」に関する規定を定めて法務大臣の認可を受けなければならないとしている立法趣旨は、将来司法書士会に入会しようとする者のみに課される負担が、既存の会員の意思で決定されることによって、司法書士業への事実上の参入規制となることを防止することにある、とし、それに照らせば、入会後の納付が義務付けられている負担であれば、その納付が入会の要件となっているものでなくとも、事実上の参入規制となるおそれがあることに変わりはなく、会館維持協力金は、司法書士会に新たに入会しようとする者あるいは新たに入会した者にその納付が義務付けられているものであるから、上記の「入会金その他の入会についての特別の負担」に当たる、として、20万円と遅延損害金の支払の範囲で会員側の請求を認容しました。

 しかし、最高裁は、上記の立法趣旨についての判断は是認できるとしながら、後半の判断は是認できない、として、請求を認めませんでした。

 まず、「入会金」については、これを納付することが司法書士会への入会の要件となっていて、その負担が司法書士業への事実上の参入規制となるおそれが大きいものの典型であり、このことからすれば、入会金のように、司法書士会に新たに入会する者のみに課される負担で、それを履行することが入会の要件となるものが、「(入会金その他の)入会についての特別の負担」に当たることは明らかである、としました。
 しかし、司法書士会に入会する者のみに課される負担であっても、「その履行が入会の要件となっておらず,入会後にそれを履行すべき法的義務が発生するにすぎないものは,それが司法書士業への事実上の参入規制となるおそれがないとはいえないものの,履行が入会の要件となる負担に比べて性質上そのおそれは格段に小さいということができる。また,会費に関する会則の規定の変更については法務大臣の認可を受けることを要しないとされている(法15条の2第1項ただし書,15条9号)のと同様に,司法書士会に新たに入会した者を含む会員全員のために必要とされる経費等を,新たに入会した者と既存の会員との間でどのように負担するかに関しては,両者の間でこれを公平に負担するなどの観点からする司法書士会の自主的判断に委ねるのが相当というべきである。そうすると,司法書士会に新たに入会する者のみに課される負担であっても,その履行が入会の要件となっていないものは,その負担が新たに入会しようとする者の入会を事実上制限するような効果を持つほど重大なものであるなどの特段の事情のない限り,法15条7号にいう「入会金その他の入会についての特別の負担」には当たらないというべきである。」とし、本件会館維持協力金は、司法書士法15条7号にいう「入会金その他の入会についての特別の負担」には当たらないので、これを会則に定めて法務大臣の認可を受けることを要しないもの、として、会員の請求を認めなかったものです。

 さて、これが弁護士会の場合にどう関係するのかしないのか、不勉強のため判りません、ということにしておきます(苦笑)

2011年4月21日 (木)

ローン金利情報図表の著作物性に関する判決(知財高裁)

 昨日(20日)は大阪も4月半ばとは思えない寒さでした。私はコートを着ていかなかったので、外では震えていました。

 さて、19日に知的財産高裁で住宅ローン商品の金利の比較図表についての著作権に関する判決が出ています(裁判所サイトに掲載)。この原審の東京地裁判決も見ていましたが、当ブログでは触れなかったので(たぶん〈笑〉)、今回は取り上げておきます。
 なお、昨年2月にも、東京地裁で、図表の著作権が争点となった判決(平成22年1月27日)があり、これは当ブログでも取り上げました。
 → 「図表の無断掲載に関する著作権判決(東京地裁)」(10/2/8)

 この1年前の事件でも、図表(ネット通販のデータ関連)の著作物性が否定されて原告が敗訴していたのですが、今回の判決も結論は同じです。

 平成23年4月19日判決 知的財産高等裁判所 損害賠償等請求控訴事件

 この事件は、被控訴人(被告)財団法人住宅金融普及協会が、自らのwebサイト上に「住宅ローン商品 金利情報」を掲載していたところ、その中の金融機関の金利情報を整理した被告図表が、控訴人(原告)の著作物(図形,編集著作物又はデータベースの著作物)である図表を無断複製したものであり、被控訴人の行為は控訴人の有する本件図表の著作権(複製権,公衆送信権)を侵害する旨主張して、著作権法112条1項に基づく差止請求としてwebページの閉鎖と、著作権侵害の不法行為による損害賠償の支払を求めたというものです。
 なお、控訴審において、控訴人は損害賠償請求の根拠として追加主張をしていますが、それは後で書きます。東京地裁の原判決は、図表の著作物性を否定して、控訴人の請求を棄却しています。
 この原判決については、大阪の岡村久道弁護士のブログ「情報法学日記」「銀行商品サイト事件(東京地判平成22年12月21日平22(ワ)12322号)その1」および同「その2」で詳しく取り上げられていますので、そちらをご覧下さい。

 今回の知財高裁判決でも、地裁からの控訴人の主張に関しては、東京地裁原判決の判断をそのまま維持しています。つまり、本件の控訴人図表について、図形の著作物に関しても、編集著作物に関しても、ありふれた表現であり創作性が認められず著作物に当たらない、とし、また、データベースの著作物に関しては、データ構造の主張立証がなく、データベースの内容が不明であるから、創作性を認められないとして、本件図表の著作物性を認めなかった原審判断を引用しています。

 上記の通り、この控訴審では、控訴人は追加主張を行っています。これは、仮に本件図表が著作物に当たらないとしても、「被控訴人が本件図表の複製と同視し得る被告図表を掲載したウェブサイトの運営を行うことは,本件図表を掲載したウェブサイトの運営による控訴人の営業活動に対する侵害行為であり,かつ,公益法人による民業圧迫であるから,法的保護に値する利益の侵害による不法行為に当たる」として著作権侵害が認められなくても不法行為に該当するとする請求を追加したものです。

 しかし、この控訴審での追加主張についても、次のように知財高裁は認めませんでした。

しかしながら,被告図表は,控訴人も認めるように,本件図表それ自体を用いて作成されたもの(いわゆるデッドコピー)ではない。また,本件図表の特徴とされる,全国の金融機関の住宅ローン商品について,金融機関名,商品名,変動金利,固定金利の各固定期間の順に配列することや,これらの情報をデータベース化し,抽出し,並び替えるといった機能自体は,公表されたデータで,しかも全国の金融機関といっても数が限られたものを整理するにとどまるものであって,ありふれたものであるから,これらの配列や機能に被告図表と共通する部分があるからといって,そのこと自体において,被告図表が本件図表の複製と同視し得るものとは認められず,被告図表を掲載したウェブサイトの運営が控訴人に対する不法行為に当たるとはいえない。また,民業圧迫の点についても,証拠によれば,被控訴人の法人の目的として,「住宅金融等に関する…情報提供…」と記載されていることが認められ,被告図表の作成等により住宅ローンの金利情報を提供することは上記目的に含まれると解されるところ,そのような目的・行為は公益に合致するものであるから,被控訴人が被告図表を掲載したウェブサイトの運営を行うことと控訴人の業務との間に競合する部分があるとしても,被控訴人の上記行為が違法であるとはいえない。
 他に控訴人主張の事実関係を最大限考慮に入れたとしても,本件において法的保護に値する利益の侵害に当たる事実があるものとは認められず,そのことの不法行為に基づく控訴人の請求も理由がない。

2011年4月19日 (火)

震災に関連する独禁法上の問題の考え方(公取委)

 3月23日付の当ブログで、公正取引委員会「被災地への救援物資配送に関する業界での調整について」というのを出したことをご紹介しました。
 → 当該ブログ記事

 公正取引委員会は、その後も大震災に関連して、独占禁止法下請法について、次のような公表を行っています。
 → 公取委公表資料
 「東日本大震災に関連するQ&A」

 「業界団体等における夏期節電対策に係る独占禁止法上の考え方」
                             (PDF)

 前者は、今回の震災と独占禁止法、下請法に関する問題をQ&A形式で解説したものです。震災による商品の供給不足の際の値上げや事業者団体による販売個数調整、風評被害に基づく親事業者による受領拒否・返品と下請法など、現時点で6問について、考え方が簡潔に示されています。

 後者は、原発事故の影響による節電に関連して、節電目標達成のために業界団体が行う取組についての考え方を示したもので、業界団体から各企業への節電要請や、休業日の日程調整など、7つの事例について、原則として独占禁止法違反の問題とはならないことを示しています。もっとも、参加・遵守の強制や差別的なものの場合は、独占禁止法上の問題となるので注意が必要との記載もありますね。

 このような問題について独占禁止法上の問題が生じないかどうか判らない場合は、できれば事前に、独占禁止法に詳しい弁護士や公正取引委員会に相談されるのがよいと思います。

【追記】(4/18)
 一つ書き落としていました。

 雑誌NBL・951号(4/15号)中藤力弁護士、多田敏明弁護士(日比谷総合法律事務所)による「緊急災害時の企業の対応と独占禁止法」という論稿が出ています(P31~)。
 5つの具体的な設例に関して、考え方が書かれているものですが、上記の公取委の公表よりも詳細に検討されており、独占禁止法の勉強用にはこちらのほうがいいでしょうね。

2011年4月17日 (日)

パチンコ業界の本2冊読みました。

 先週は2回ばかり仕事の関係で東京に行っていたのですが、月曜(4/11)は予定していた新橋での打合せを終えてから、霞ヶ関の日弁連会館へ行って、15階の会員ロビーで資料読みなどをしていたところ、5時過ぎの大きな余震が来ました。今回の大震災で直接、大きな揺れに遭遇したのは初めてでした。覚悟はしてたのですが、ビルが長いこと揺れてミシミシいったりするのは気持のいいものではありませんね。原発問題とともに地震活動も一日も早く終息して被害が拡大しないことを願いたいと思います。

 さて、仕事上で少し勉強しておく必要もあり、パチンコ業界関係の本を2冊読みました。私自身は遠い昔の学生時代に数回やったくらいでパチンコの趣味はないのですが、この業界も規模が大きいですし、いろんな場面で直接、間接に仕事に関わってくることも多いので、この機会に現状把握をしておこうかと思って買ったものです。

 1冊は、「パチンコ『30兆円の闇』」(溝口敦著 小学館文庫 09.1.)で、もう1冊が、「パチンコがなくなる日」(POKKA吉田著 主婦の友新書 11.3.)です。

 「パチンコ『30兆円の闇』」は、暴力団などの裏社会のレポートには定評のある溝口敦が、2005年に週刊ポストに連載した記事を同年に単行本化したものに加筆して文庫本化(2009年)したもの。パチンコのホール、機械メーカー、警察、政治家、また攻略法業者まで、パチンコ関連業界全体について取材されていて、全体像が良くわかる本ですね。

 「パチンコがなくなる日」は、副題が「警察、民族、犯罪、業界が抱える闇と未来」となっていて、上の溝口氏の本にも取材対象者として出てくる「ぱちんこジャーナリスト」の著者がつい最近出した本です。冒頭の「押尾事件」とパチンコ業界の話は、へぇっと思いました。

 両方の本は当然ながら、内容的にかぶる部分もありますが、共に読みやすく、また、わかりやすい本でした。この業界に興味のある方にはお勧めいたします。 

2011年4月13日 (水)

「良い遺言の日」イベント(大阪弁護士会)

 あさって4月15日「良い遺言の日」ということです。大阪弁護士会のサイトを見ると、どうやら大阪弁護士会が勝手に決めたようにも見えますが、実は、もうひとつ「いい遺言の日」も決めています。11月15日です(笑)。

 で、この「良い遺言の日」の記念イベントとして、大阪弁護士会では、記念イベントとして、当日は、弁護士・税理士による法律・税金についての講演、弁護士による劇団のコメディーが開催され、その後、遺言・相続に関する無料法律・税務相談会を開催されるということです。詳しくは下記リンクでご覧下さい。(私は参加しておりません。)

 → 大阪弁護士会
 
「良い遺言の日記念行事(弁護士・税理士による講演・無料法律相談会)

 世の中には、相続に関連する問題は数多くあり、我々弁護士がいろいろな形で関与するケースも少なくありません。遺言は、将来の相続トラブルを避ける重要な手段となるものです。ただ、遺言を巡ってのトラブルというのも、これまた多くあります。遺言が適正に作られたかどうかという有効性の問題や遺留分侵害の遺言に関する問題や遺言に書かれた内容の解釈(書かれていないものについても問題になりますが)の問題など、ですね。

 私自身も、ここ5年くらいの間に、遺言が何らかの形で問題となる裁判、調停などを数えてみると公正証書遺言の無効確認訴訟など、4,5件ありました。紛争回避のために作られたはずの遺言が紛争となるというのは皮肉なものです。こういったトラブルを完全に防止するというのは、相続人間の利害が対立する以上は難しいですし、不十分な法律、税金の知識で書いてしまったため、遺族間に紛争のタネを残してしまうという可能性もあります。予想しうるトラブル防止のためには、やはり自分で遺言を作成するのではなく、弁護士や司法書士などの専門家に相談されて作成されることをお勧めいたします。

2011年4月10日 (日)

大震災被災者向け法律相談(大阪弁護士会)

 関西は、今回の震災の被災地と距離もあり、直接の被災は免れましたが、それでも大きな影響があるようで、仕事をしていても、いろいろな話を聞きます。部品や資材の不足や被災地優先などの事情で仕事が止まってしまったという話はここ数日だけでもいくつも聞きました。京都や奈良の観光地も花見の観光シーズンだというのにキャンセルが多いようですね。外国人が日本を敬遠していたり、関東、東北からの観光客も大幅に減っているでしょうから、観光業界は全国的に影響が大きいかと思います。

 このような中、大阪弁護士会でも被災者支援として法律相談活動を始めています。直接的な被災者支援としては、岩手弁護士会からの支援要請に応じて、大阪の会員の被災地出張法律相談への派遣を決めています。先日、会員向けに派遣の応募がありましたので、私も可能な日程を届けておきました(実際に派遣されるかどうかは未定ですが)。

 その他、大阪弁護士会では、被災者や家族、知人を対象とする法律相談を大阪弁護士会館で行っています。
 また、電話による相談も開始しました。
 詳しくは、大阪弁護士会の以下のページをご覧下さい。

 → 大阪弁護士会サイト「被災者向け無料法律相談のご案内」

 もちろん、被災地の弁護士会をはじめとして、大阪以外の弁護士会でも法律相談活動を始めています。下記の日弁連サイトをご覧下さい。

 → 日弁連サイト「東日本大震災 災害復興支援」

2011年4月 8日 (金)

ドロップシッピング訴訟判決、確定しました。

 先日ご紹介しましたように、悪質ドロップシッピング業者ウインドに対して金銭返還を求めていた訴訟で全面勝訴判決が大阪地裁で言い渡されましたが(3月23日)、その後、被告ウインドの控訴はなく確定したようです。

 → 「悪質ドロップシッピング業者に対する勝訴判決(大阪地裁)」
                              (3/25)

 なお、この判決に関して、弁護団メンバーである壇俊光弁護士がブログに書いています。個別のセールストークを立証しなくても、クーリングオフが可能であることを、被告が全面的に争っていた訴訟の中で大阪地裁が判断したという点が値打ちの判決です。

 → 壇弁護士の事務室「ドロップドシップ」
          ちょっと余計な表現もあるようですが(笑)

2011年4月 4日 (月)

消費者問題関連雑誌の休刊(宣伝もあり)

 最近は活字離れであるとか、情報の電子化などとの関連か、雑誌を含めた書籍が売れない時代となってきているのはご承知の通りですが、消費者問題の専門情報雑誌も同様のようで、長年にわたって発行されてきた伝統のある代表的な雑誌の休刊の報が相次いでいます。今後、こうした啓発、広報のあり方は充分に考えていかないといけないですし、当然ながら、インターネットを利用した情報発信の方向も取り組んでいかなければいけないのだと思います。

 すでに休刊となったのが、財団法人日本消費者協会『月刊 消費者』で、今年3月の4月号の発行を最後に休刊となりました。
 また、独立行政法人国民生活センターが発行している『月刊 国民生活』も、1年後の来年3月の4月号をもって休刊となるようです。

 私が現在理事をしている財団法人関西消費者協会も長年にわたって雑誌『消費者情報』を発行しています。こちらは健在ですが、行政予算の削減なども響いており、大変な状況は他と変わらないようです。

 この『消費者情報』の4月号がこのたび発行されましたので、ご紹介します。1冊500円、年間購読5000円(10冊、送料協会負担)です。書籍関連の宣伝が続いて申し訳ございません。

 → 関西消費者協会
  『消費者情報』4月号(No.420)「(特集)終わりなき問題商法」

 4月号の内容は、以下の通りです。

   インタビュー 消費生活専門相談員 吉川萬里子さん
   苦情の背後に潜む問題を見いだし、制度の改革・改善につなぐ
                             編集部
 〈特集〉終わりなき問題商法
   最近の問題商法の傾向と特徴  国民生活センター
   問題商法に関する年表  編集部
   複雑な金融商品の蔓延― 仕組み商品の問題点 弁護士 今井孝直
   マルチ商法は今― 一見静かに見えるが、春は彼らの稼ぎ時
               悪徳商法被害者対策委員会会長 堺次夫
   カード破産を生みだす!
     クレジットカードショッピング枠「現金化」の無法  編集部
   未公開株・社債等の勧誘にはご注意を!コールセンターからの報告
                     日本証券業協会 風間圭輔
   最近の問題商法
    増え続ける金融被害に遭わないために
                 消費生活コンサルタント 松尾保美
   目立つ情報商材の購入トラブル
              関西消費者協会相談グループ 白﨑夕起子
  シリーズ
   くらし今昔 「東・西・南・北」   ジャーナリスト 永井芳和
   くらしあんぐる 2011       中日新聞編集委員 白井康彦
   現場からの情報 【事故情報】
         高齢者を誤使用や不注意の事故から守るために
   多重債務キャラバントーク ワタシのミカタ   弁護士 古坂良文
   ADR機関を活用しよう!         総合紛争解決センター
   生活力アップ豆知識 加工食品の期限表示   日本ヒーブ協議会
   判例に学ぶ                 弁護士 辰巳裕規
   経済用語で読み解く「消費者問題」大阪市立大学名誉教授惣宇利紀男
   温故知新で読み解く「消費者問題」   消費者問題研究者 林郁
   Consumer's Eye                    編集部
   団体訴権への展開         消費者支援機構関西(KC’s)

2011年4月 2日 (土)

〔広告〕「判例から学ぶ消費者法」(民事法研究会)

【全面広告】(笑)

 このたび民事法研究会より、

「判例から学ぶ消費者法」
   島川 勝・坂東俊矢 編(A5判・284頁)

が出版されました。定価2,415円(税込)です。

 帯の宣伝をそのまま書きますと、

 訪問販売、クレジット取引、多重債務、金融商品取引、欠陥住宅、ネットオークションなど、消費者問題の各分野について重要な裁判例をもとに、消費者問題の理論と実務を解説!

 各分野の概説とともに、判決の概要・争点・判旨を紹介したうえで、判決の意義や社会に与えた影響などをわかりやすく示す!

ということです。(追記)Amazonでの取り扱いも始まったようです。

 書店でも週明けくらいには並ぶ予定ですが、上記リンク先から出版社宛にメール注文もできます。よろしく。

 私も、一つの章(第16章 情報化社会と消費者)を執筆しております。全体の章立ては、以下の通りです。詳しくは上記のリンクでご覧下さい。

第1章 消費者問題総論
第2章 民法と消費者法
第3章 消費者契約法(1)
第4章 消費者契約法(2)
第5章 特定商取引法(1)─訪問販売、クーリング・オフ
第6章 特定商取引法(2)─継続的役務
第7章 特定商取引法(3)─マルチと商法とネズミ講
第8章 割賦販売法(1)─平成20年改正法とクレジット取引
第9章 割賦販売法(2)
第10章 多重債務と消費者
第11章 金利商品取引と消費者
第12章 保険と消費者
第13章 製造物責任と消費者
第14章 欠陥住宅と消費者
第15章 独占禁止法・景品表示法と消費者
第16章 情報化社会と消費者
第17章 宗教被害と消費者
補章 医療サービス消費者の権利

【追記】(6/14)
 雑誌「法学セミナー」7月号の「library」の欄で紹介されました。

2011年4月 1日 (金)

ストリートビューのプライバシー侵害についての福岡地裁判決(請求棄却)

 一時期、Googleストリートビューについて、いろいろ議論がされましたが、最近は少し落ち着いてきたようです。今回の震災(本日の持ち回り閣議で「東日本大震災」と名称が決定したようですが)では、津波被害の地域の被災前のストリートビュー画像を残すようGoogle社に要請する活動もあるようです。

 さて、裁判所Webサイトの下級裁判所裁判例に、このストリートビューに関して、Googleの日本法人(グーグル株式会社)を被告としたとみられる判決が載っています。平成23年3月16日の福岡地方裁判所判決です。掲載された判決文だけでは、よく判りませんが、報道によれば、20代の女性が原告のようですね。下記の通り、本件行為については権利侵害・違法性がないとして、請求は棄却されています。

 事案は、原告が自宅アパートのベランダに洋服や下着を干していたところ、グーグル社がストリートビューの画像撮影時に撮影し、インターネット上で公開したというもの。

 原告は、これをプライバシー権(憲法13条)が侵害するものであり、また、グーグル社の上記行為は、個人情報保護法16条、18条、21条、22条、24条、29条等に違反していることを根拠として、不法行為に基づく損害賠償(損害の一部60万円)を求めたものです。

 福岡地裁の認定事実は、以下の通り。

  1.  原告は本件居室に居住していた頃,ベランダに洗濯物を干していたところ,被告は公道を走行する撮影車から撮影し,遅くとも平成22年3月上旬までに,本件画像をストリートビューのサービスとしてインターネット上で公開した。
  2.  被告は,一般人から画像の公開停止依頼を受けた場合にはこれを削除することとしており,本件画像についても平成22年11月12日に本件訴訟の訴状の送達を受けた後,公開停止の措置をとった。

 そして、原告の権利又は法律上保護すべき利益が侵害されたか、については、

原告は,本件居室のある建物の敷地前の公道は道幅が狭いことから,その路上で本件画像を撮影することはできないなどとして,被告が本件画像を私道上から撮影した旨主張するが,証拠によれば,上記認定のとおり,公道上から撮影したことが明らかに認められるのであって,その主張は採用できない。
 そして,本件画像によれば,本件住居のベランダに洗濯物らしきものが掛けてあることは判別できるものの,それが何であるかは判別できないし,もとより,それがその居住者のものであろうことは推測できるものの,原告個人を特定するまでには至らない。
 そして,元来,当該位置にこれを掛けておけば,公道上を通行する者からは目視できるものであること,本件画像の解像度が目視の次元とは異なる特に高精細なものであるといった事情もないことをも考慮すれば,被告が本件画像を撮影し,これをインターネット上で発信することは,未だ原告が受忍すべき限度の範囲内にとどまるというべきであり,原告のプライバシー権が侵害されたとはいうことができない。したがって,本件においては,不法行為の要件である,権利又は法律上保護すべき利益の侵害が認められないというべきである。
 なお,原告は被告の行為が個人情報保護法の諸規定に違反するとも主張するが,同法にいう個人情報とは「生存する個人に関する情報であって,当該情報に含まれる氏名,生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ,それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)」をいうところ同法2条1項),上記判示のとおり,本件画像の内容に鑑みれば,せいぜい洗濯物が干してあり,誰かが同居室に住んでいることが分かるといった程度の情報にすぎないから,上記個人情報に当たるといえるか疑問であるし,仮にこれに当たるとしても,上記認定の事実からすれば,原告との関係で,その情報取得の態様,取扱いの方法,管理の態様等が個人情報保護法の諸規定に違反して違法であるとは到底言えない。

 として、原告の主張を排斥し、請求を棄却しています。

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