フォト

weathernews

ツイッターでつぶやく

無料ブログはココログ

« 地震被害に便乗した悪徳商法(国民生活センター) | トップページ | 義援金目当てのフィッシング・サイトにご注意 »

2011年3月17日 (木)

非嫡出子(婚外子)の相続分についての最高裁大法廷判決が出なくなった件など

 震災の影響は直接の被災地はもちろんのこと各地に拡がってきています。首都圏を中心に食料品やトイレットペーパーの買い占めの話が報じられていますが、今は被災地への物資を優先にして、身勝手な行動は差し控えたいものです。前のエントリーで募金先の一覧をリンクしておきましたが、ちょっとでも役に立てればと思います。
 募金に関して、Twitterで話題になっていることの一つに、募金先の銀行口座を直接tweetに書かないこと、というのがあります。これらは、他の人がコピーして(RTして)拡がっていくのですが、その過程で、口座番号を書き換えられる恐れがあるので、直接書かずに、信頼できるリンクを貼るべき、ということです。もちろん、リンク先がフィッシング・サイトである可能性もないわけではないので、各自充分に注意しなければなりません。

 また、いろいろイベントが中止や延期になってきており、私が直接関係するのだけでも、次の日曜に開催予定であった「とくしまマラソン」は私もフルを走る予定だったのですが、延期とされました。また4月9日に予定されていた日弁連での消費者団体関係のシンポジウムも延期となったようです。

 さて、昨年に大法廷に回付され、新たな大法廷の判断が出るのではということで注目を集めていた事件が意外な形で終わったようです。先日、報道もされましたが、裁判所Webサイトに掲載されました。

   平成23年3月9日最高裁判所第三小法廷決定

 これは、非嫡出子(婚外子)と嫡出子との間に、親からの法定相続分の割合が異なっている現行民法の規定(900条4号但書)は、憲法14条1項(法の下の平等)等に違反するということが争われていたものです。
 この規定の違憲性については、以前も最高裁の判断がなされ、合理的理由のない差別とはいえないとして合憲の結論が出されています(平成7年7月5日最高裁大法廷決定)。今回は、これが覆るのではないか、と注目されていたものです。先日、当ブログでも取り上げた「最高裁の暗闘」(朝日新書)の中にも、第4章で関連の話題が取り上げられており、2度目の最高裁判決が今年中にも出る、という紹介がなされていました。

 ところが、どうやら昨年6月に当事者双方間で、和解が成立していたらしく(このあたりの経緯は今回の決定にも記載されていて、いろいろな意味で興味深いのですが)、今回、最高裁が弁論期日を開くべく当事者に連絡したところ、そのことが判明し、結局、元の第三小法廷が抗告却下の決定を行ったものです。決定の最後のところをそのまま貼り付けておきます。

・・・本件和解は,Aの遺産相続及びCの遺産相続に関する紛争につき,原決定を前提とした上,相手方が支払う代償金を増額することなどを合意してこれを全面的に解決する趣旨に出たものであることは明らかであって,抗告人において本件抗告事件を終了させることをその合意内容に含むものであったというべきである。仮に,抗告人が,本件抗告の結果,自らの主張が容れられる可能性の程度につき見通しを誤っていたとしても,本件和解が錯誤により無効になる余地はない。
 そして,
抗告人と相手方との間において,抗告後に,抗告事件を終了させることを合意内容に含む裁判外の和解が成立した場合には,当該抗告は,抗告の利益を欠くに至るものというべきであるから,本件抗告は,本件和解が成立したことによって,その利益を欠き,不適法として却下を免れない。
 よって,大法廷から本件の回付を受け,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。

 本件は、大法廷が弁論期日を開こうとしていたというのですから、違憲判断が出る可能性が高かっただけに個別事案の解決の是非とは別に、何とも・・・という感想ですね。

 おそらく、この最高裁の判断を待っていた下級審や同種案件の当事者らもたくさんあったのではないかと思われ、影響は結構大きいかもしれません。

【追記】(10/4)
 今年8月に、大阪高裁が違憲の判断をしたことが報道されました。
 → 「非嫡出子の相続差別規定の違憲判断(大阪高裁)」(10/4)

« 地震被害に便乗した悪徳商法(国民生活センター) | トップページ | 義援金目当てのフィッシング・サイトにご注意 »

法律」カテゴリの記事

裁判」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/183277/51144746

この記事へのトラックバック一覧です: 非嫡出子(婚外子)の相続分についての最高裁大法廷判決が出なくなった件など:

« 地震被害に便乗した悪徳商法(国民生活センター) | トップページ | 義援金目当てのフィッシング・サイトにご注意 »