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2011年2月 6日 (日)

日本相撲協会と公益法人制度改革

 大相撲の八百長疑惑の問題が一気に拡がって、先程のニュースでは3月の春場所(大阪)の中止という異例の事態となってきました。
 この問題は、一部の力士の野球賭博事件の捜査過程で発見された力士の携帯電話のメールのデータから八百長に関するやり取りが出てきたというのが発端のようです。ただ、ここのところは全くマスコミが触れようとしませんが、刑事事件の捜査資料が全く別の問題で外部に流出することは本来はあってはならないことです。

 今回の報道を見ていると、多くのメールの詳細な内容をマスコミが正確に掴んでいるようであり、いったいどういった経路で情報が出てきたのか不思議です。一部報道では「公益性が高いので情報提供された」というような抽象的な説明がされているのもありますが、公益性が高いからといって、今回のような外部流出が許されるものではありません。公益性があれば、捜査資料は他の事に使ってよいならば、権力を持つものが「公益性がある」と判断すれば何でもできることになってしまいます。マスコミも、ここの所は見て見ぬ振りをするのでは、自分の首を絞めていくことになるのではないでしょうか。

 大相撲に関しては、今回の事件で日本相撲協会の公益法人としての地位も問題となっています。日本相撲協会「財団法人」です。ただ、以前はこの「財団法人」は民法に基づく公益目的の法人のみだったのが、2008年の公益法人制度改革で、一般財団法人公益財団法人の2つに分かれることになり、それ以前からの財団法人は、2013年までにどちらになるか決めなければなりません。以前からの多くの財団法人が今これに関して大変なことになっているのではないでしょうか。この期限までは、まだ新制度に移行していないところは、「特例財団法人」という過渡的な立場になります。この制度改革についてわかりやすくまとまった解説がネット上にないかと捜しましたが、一番まとまっていたのは、Wikipediaでしたが、リンクするには躊躇するので紹介だけにします(苦笑)。「公益法人制度改革」などです。

 日本相撲協会が具体的にどのような手続に至っているのか知りませんが、その立場からして、当然「公益財団法人」になることを目指しているはずです。一般財団法人よりも、公益性があるものとして社会的な信用も得られるうえ(監督官庁からの厳しいチェックなどもありますし)、税制上の優遇が受けられるため寄付金を得やすいというメリットがあります。
 ただ、この公益財団法人になるためには、事業内容に公益性があることはもちろんのことですが、資産や経理内容にも厳しいチェックが入りますし、運営方法も厳格になり理事会・評議員会も法定のものとなって、これまでより厳格な内部統治システムが要求されています。私の関係するところでも、いろいろとこの制度改革への対応が大変なようですし、理事や評議員の人選にも苦労されているようです。
 → 公益法人information
   (国・都道府県公式公益法人行政統合情報サイト)

 したがって、名ばかりで公益性のある事業をほとんどしていなかったり、一部の者のワンマン的な運営をしていたり、不明朗な資産管理や会計を行っていたような財団法人は、公益財団法人に移行することができなくなりますし、また、公益的な事業を真面目にしていても、資産や経理内容に問題があるところも移行が難しくなります。
 日本相撲協会も今回の八百長問題がなくても、今回の改革に対応しなければならなかったわけで、公益性はともかくも、身内だけでの運営は難しくなったはずですので、思い切った組織改革の必要性には迫られていたはずです。今回の問題の裏にはこういったこともあるのではないか、と想像しています。

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