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2010年12月15日 (水)

オンラインゲームのアイテム、仮想通貨の不法取得についていろいろ

 昨日14日は赤穂浪士の討ち入りの日となっていますが、調べてみると、12月14日(正確には翌15日未明)というのは、旧暦で、新暦では1月30日ということになるようですね。時代が違うとはいえ、12月半ばに東京に大雪は降らないかもしれません。

 先日、ネット上のゲームに関する話題を書きましたが、今日の新聞報道によれば、パスワードを無断で公開されたため、インターネット上のゲームのキャラクターを他のゲーム参加者に使われて、ゲームで利用するアイテムを失ったとして、40歳代男性が、パスワードなどを公開した少年を被告としてアイテム代など約350万円の損害賠償を求める裁判を神戸地裁に起こしたということです。「メイプルストーリー」という人気のゲームのようで、このアイテムはネットオークションでも売買されているようです。

 オンラインゲームのアイテムやいわゆる仮想通貨は、本来ゲーム内で使用する価値しかないはずのものですが、実際には、この事案のように、ネットオークションなどで売買され現実の価値を有するものとなっているようです。

 このような仮想通貨などに関する判決はまだ少ないと思われますが、平成19年の東京地裁判決では、ゲーム運営会社の従業員が管理プログラムに不正アクセスして仮想通貨のデータを改ざんして仮想通貨の量を増やして、仮想通貨を買い取る業者に転売したとして、ゲーム運営会社がその従業員に対して損害賠償請求をしたケースがあります(平成19年10月23日東京地裁判決、判例時報2008号109頁)。
 この事件では、従業員の行為は明らかに違法なものですので、主な問題は、損害賠償の金額ということになります。
 実際に、不当に増やした仮想通貨を売却したことによって、ゲーム運営会社がどれだけの損害を被ったかというのは大変難しい問題です。詳細は省略しますが、この事件では、ゲーム運営会社が約7500万円の請求を行ったのに対して、判決は、信用毀損の損害額300万円と弁護士費用30万円を認容しました。
 この判決の報道によれば、この認容金額に不満のゲーム運営会社は、控訴したとされていますが、その後、どうなったかは私がちょっと調べたところでは判りませんでした。和解で終わったのでしょうか? 

 以上は民事事件の話ですが、刑事事件でも仮想通貨アイテムについては問題となっています。
 最近の朝日新聞の報道では、他人の仮想通貨を横取りして転売する窃盗団さながらの違法行為が横行しているとされ、10月までに愛知県警が不正アクセス禁止法違反の疑いで少年ら5人のグループを検挙したことを伝えています。
 また、産経も、コンピュータープログラマーの男ら2人が、「リネージュ2」というゲームについて、不正入手した他人のアイテムを転売していたが、不正アクセス禁止法違反容疑で神奈川県警に逮捕されたことを報じています。他にも、仮想通貨をあげるからという誘いで裸の写真を送らせるなどといったケースも報道されており、単なるゲームの中だけの話ではなくなっているようです。

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