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2010年4月 6日 (火)

ドメイン名『twitter.co.jp』に関する裁定(日本知的財産仲裁センター)

 ドメイン名「twitter.co.jp」についての紛争の裁定が、3月31日に日本知的財産仲裁センターの紛争処理パネルより出されました。
 このドメイン名を取得していた会社に対して、ツイッターを運営するアメリカの会社のツイッター(Twitter)社が、このドメイン名登録を自社に移転せよ、と申し立てていたものですが、今回の裁定で、この申立人の主張が認められ、移転が命じられました。裁定では、このドメイン名が、申立人の商標と混同を引き起こすほど類似し、相手方がドメイン名について権利や正当な利益を有しておらず、不正の目的で登録、使用されているものと認められるとして、登録の移転を認めたということです。どうやら、登録者である相手方は、答弁書も提出していないようで、反論はしなかったようですね。
 なお、この紛争処理手続での裁判官役にあたる「パネリスト」は1名で、町村泰貴教授がその任に当たっておられます。いつも新しい話題について速攻でブログを更新されている町村教授ですが、さすがに、これについては今の所触れておられませんですね。

 ドメイン名というのは、インターネット上の住所のようなものであり、具体的にメールアドレスでいえば、@の後に続く部分であり、このブログでいえば、「stuvwxyz.cocolog-nifty.com」の部分です。このドメイン名の管理は、世界的にはICANN、日本国内で使用されている「.jp」ドメインは(社)日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)が行っています。

 このドメイン名に関しては、他人が、有名な企業や商標、ブランドなどと同一、類似のドメイン名を勝手に取得して、その本家に高く売りつけようとしたり、紛らわしいサイトを開設して本家の信用を毀損するなどの損害を与えたり、といった不正な行為が結構以前から問題になっています。

 これらの不正な行為についての法律的な対応としては、以前には、不正競争防止法の周知表示の混同惹起行為の規定を適用して、当該ドメイン名の使用差止を求めるという方法も用いられてきました(ジャックス事件ジェイフォン事件)。その後、不正競争防止法が平成13年に改正され、不正の利益を得たり、他人に損害を与える目的でこのようなドメイン名を取得、使用などする行為が不正競争行為として明文化されました(現在の不競法2条1項12号、同上9項)。したがって、使用差止や損害賠償のような請求は不正競争防止法を使って民事訴訟を提起するということが可能です。

 このような法律による規制とは別に、上記のICANNJPNICといったドメインの運営管理にあたっている組織が、ドメイン名紛争処理方針というのを策定して、紛争処理にあたっています。そして、日本の「.jp」ドメインについては、JPNICが、日本知的財産仲裁センターを紛争処理機関と認定しています。これが、冒頭の手続になりますね。こちらのほうは、訴訟よりも迅速にできるうえ、不正競争防止法に基づく請求では認められるか否かについて問題のある「ドメイン名登録の移転」を求めることができる点に大きなメリットがあります。

 この日本知的財産仲裁センターは、日本弁理士会日本弁護士連合会が、工業所有権の分野での紛争処理を目的として設立した「工業所有権仲裁センター」というADR(裁判外紛争処理機関)で、2001年に現在の名称に変更したものです。ドメイン紛争に関しては、下記のWebサイトの「業務の詳細 JPドメイン紛争処理」の個所に詳しく出ています。
 → 日本知的財産仲裁センター

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