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2010年3月の記事

2010年3月31日 (水)

年度末の不当表示措置命令3件連続(消費者庁)

 いよいよ年度末も押し詰まってきました(後1時間を切りました)。

 昨日は、公正取引委員会の発表案件をまとめて挙げておきましたが、今日もまとめて公取委から消費者庁に移管された景品表示法の違反事案です。実は、消費者庁による景品表示法違反の措置命令は、今年はまだ出てなかったのですが(警告は1件)、年度末に至って、以下の通り、3件続けて出てきたということになっています。

 まず、本日、消費者庁は、QVCジャパン(千葉市美浜区)と住金物産(大阪市北区)に対し、景品表示法4条1項1号(優良誤認)に違反するとして、措置命令を行っています。このブログでも何度も紹介していますが、景品表示法違反の常連となってしまっている「カシミヤ」の不当表示がまた出ました。
 → 消費者庁 公表資料(3/31) (PDF)

【違反事実の概要】

 本件の対象は、「カシミヤ&ウール/キャメル&ウール 掛布団」と称する布団であり、住金物産は、他の事業者に委託して本件布団を製造しており、QVCジャパンは、住金物産から本件布団を仕入れて、QVCジャパンのテレビショッピング番組及び同社のウェブサイトを通じて通信販売により一般消費者に販売していた。
 そして、テレビショッピング番組やWebサイト上で、「カシミヤ80%」などと表示(映像や音声を含む)して、一般消費者をして、布団の詰め物の原材料にカシミヤが80%用いられているとの認識を与えたが、実際には本件布団の詰め物の原材料にカシミヤは用いられていなかった。

【措置命令の概要】

ア 前記表示は、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示す
 ものである旨を公示すること。
イ 再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること。
ウ 今後、同様の表示を行わないこと。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 この事件の他、3月29日には、ウナギの蒲焼き、鰻重の表示として、実際は台湾産なのに「国産」と表示してスーパーなどの店舗で販売していた業者、株式会社日本一(千葉県野田市)に対して、景品表示法違反(優良誤認)として同様の措置命令が出されています。まぁ、農水産物の国産偽装表示も常連ですね。
 → 消費者庁 公表資料(3/29) (PDF)

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 また、3月25日には、株式会社ボンシック(東京都渋谷区)に対し、「NYX」の商標を付した化粧品及び化粧雑貨の表示として、アメリカが原産国であるかのように表示していたが、実際には、中国、台湾、韓国、ドイツなど他の国が原産国であったという事案につき、景品表示法4条1項3号(商品の原産国に関する不当な表示)に違反するとして、消費者庁が措置命令を行っています。
 → 消費者庁 公表資料(3/25) (PDF)

2010年3月30日 (火)

公取委報道発表まとめなどなど(ブログ不更新のお詫び)

 ブログの更新が10日もあいてしまいました。ごめんなさい。

 この間の公正取引委員会の報道発表の事案を一気に挙げておきます。詳しくは、公取委サイトの報道発表のページをご覧下さい。

3月24日   ルビコンエンジニアリング株式会社に対する勧告
        下請法違反(不当減額)事案

3月25日   (株)平野組ほか79社に対する審判審決
          (岩手県発注の建築一式工事入札談合)

3月25日    (株)千葉匠建設に対する課徴金の納付を命ずる審決
          (岩手県発注の建築一式工事入札談合)

3月29日    テレビ用ブラウン管の製造販売業者らに対する排除措置命令
     及び課徴金納付命令(追加分)

3月30日    防衛省航空自衛隊が発注する什器類の製造業者らに対する
     排除措置命令,課徴金納付命令等

 そして、今日の夕刊記事によれば、ジョンソン・エンド・ジョンソン社公正取引委員会が立入検査に入ったとしています。コンタクトレンズの安売りを防ぐため国内の販売会社の広告に価格を記載しないようにさせたことが、独占禁止法の禁止する不公正な取引方法(拘束条件付き取引)に該当する疑いがあるとしたためとされています。

 この問題に限らず、コンタクトレンズの販売に関しては、医事法との関係もあり、いろいろと問題も指摘されるところですが、以前、コンタクトレンズのネット販売を制限した行為が争われた裁判があったやに聞いています。判決には至らなかったようですが。

 また、話がそれたついでに、その繋がりでは、今日、医薬品のネット販売規制が違憲であるとしてネット通販業者「ケンコーコム」と「ウェルネット」の2社が訴えていた裁判についての東京地裁判決も出ています。結果は原告敗訴です(請求棄却および却下)。これについては、また別記事に改めたいと思います。

2010年3月19日 (金)

日弁連と中小企業庁との連携強化だそうな

 私の依頼者層は、一般個人の皆さんの他、中小零細企業が中心ですが、このような中小企業の法的課題解決の支援への取組について、本日、日本弁護士連合会経済産業省中小企業庁が連携を強化することを発表しています。

 → 「経済産業省中小企業庁と日本弁護士連合会の連携強化について
         ~中小企業の法的課題解決支援のために~」
(PDF)

 主な取組としては、以下のものということです。

 ・ 日弁連ひまわりほっとダイヤルのスタート(4月1日)
    日弁連中小企業法律支援センターのコールセンター事業(愛称「ひまわり
    ほっとダイヤル」(全国共通電話番号0570-001-240)が4月
    1日からスタート。
    → 日弁連中小企業法律支援センター(ひまわり中小企業センター)

 ・ 主な法的課題解決の支援
    中企庁が取り組む事業再生、事業承継、下請取引の適正化等の支援施策
    において、弁護士の積極的な参画により、政策的意義を高めていく。
    日弁連及び各地の弁護士会は、事業再生の専門人材の養成、下請取引に
    関する法令遵守についての相談対応等中小企業支援に一層参画していく。

 ・ 両組織の継続的な意見交換
    中企庁と日弁連は、上記の取組が着実に進展し、中小企業の法的課題解決
    支援の一層の強化が図られるよう、継続的に意見交換を行う。

2010年3月18日 (木)

携帯電話の契約時のトラブルと消費者へのアドバイス(総務省・消費者庁)

 総務省「生体電磁環境に関する検討会」というのを開いていて、その配布資料の中に、「携帯電話端末からの電波によるヒトの眼球運動への影響」というのがありました。
 →『携帯電話端末からの電波によるヒトの眼球運動への影響』(PDF)
 難しそうですが、この実験の結果は、「1.いずれの眼球運動課題でも携帯電話による電磁場暴露およびシャム暴露ともに暴露前後における潜時・振幅・速度に有意な差がなかった。 2.また、眼球運動を抑制機能に関しても有意な変化がなかった。」ということで、影響なしということのようです。他の配布資料にも面白そうなものがありそうです。

 さて、電波の影響はともかくとして、携帯電話の契約に関するトラブルは相変わらず多いようです。この問題に関して、本日、総務省と消費者庁が注意喚起の公表を行っています。入学、就職シーズンを前にして、ということのようですね。
 → 「携帯電話の契約時のトラブルと消費者へのアドバイス」

 これによると、携帯電話に関係するトラブルは、昨年1年間に、約17,600件の相談が各地の消費生活センターに寄せられ、消費者庁の消費者情報ダイヤルには、昨年9月以降387件(2月末現在)の問い合わせや情報提供が、総務省の電気通信消費者相談センターには、昨年1年間で2,165件(速報値)の相談が寄せられた、とのことです。そして、契約・解約に関するもの、高額なパケット料金請求に関するもの、携帯電話端末の故障に関するもの、架空請求や出会い系サイトに関するものなど多岐にわたっているようです。

 詳しくは、上記公表記事でリンクされている別紙(PDF)をご覧頂きたいですが、内容は次の4点について、相談事例を踏まえて消費者に対して基本的なアドバイスを行っているものです。

  1.  携帯電話端末の価格は販売店によって異なります。また、支払条件をよく確認しましょう。
  2.  オプションサービスを契約する場合には料金、解約条件、必要性をよく確認しましょう。
  3.  契約内容は、よく説明を受け、規約等を読み、確認しましょう。
  4.  パケット通信料金は予想外に高額になることがありますので注意しましょう。

ネット上の個人による表現と名誉毀損(最高裁決定)

 マスコミでも結構報道されたようですが、3月15日付で出されたネット上の名誉毀損に関する刑事事件の最高裁決定が、裁判所サイトに掲載されました。この事件の1審東京地裁判決(無罪)に関しては、当ブログでも触れました。東京高裁の逆転有罪判決についても当然書いたような気がしていたのですが、探しても見つかりませんでしたので、書いてなかったのかな(笑)
 → 「ネットの記載と名誉毀損罪(無罪判決)」(08/3/1)

 今回の最高裁決定については、各新聞などでも比較的詳しく報道されていますし、既にmatimulogでも取り上げておられます。

 で、私は、手抜きをして、本決定が短いものであったので、全文貼り付けでお茶を濁すことにしたものです(ご容赦)。

 平成22年3月15日最高裁判所第一小法廷決定(棄却)
                  
名誉毀損被告事件 

         主   文

 本件上告を棄却する。

         理   由

 弁護人紀藤正樹ほかの上告趣意は,憲法違反,判例違反をいう点を含め,実質は単なる法令違反,事実誤認の主張であって,刑訴法405条の上告理由に当たらない。

 なお,所論にかんがみ,インターネットの個人利用者による表現行為と名誉毀損罪の成否について,職権で判断する。

1 原判決が認定した罪となるべき事実の要旨は,次のとおりである。
 被告人は,フランチャイズによる飲食店「ラーメン甲」の加盟店等の募集及び経営指導等を業とする乙株式会社(平成14年7月1日に「株式会社甲食品」から商号変更)の名誉を毀損しようと企て,平成14年10月18日ころから同年11月12日ころまでの間,東京都大田区内の被告人方において,パーソナルコンピュータを使用し,インターネットを介して,プロバイダーから提供されたサーバーのディスクスペースを用いて開設した「丙観察会逝き逝きて丙」と題するホームページ内のトップページにおいて,「インチキFC甲粉砕!」,「貴方が『甲』で食事をすると,飲食代の4~5%がカルト集団の収入になります。」などと,同社がカルト集団である旨の虚偽の内容を記載した文章を掲載し,また,同ホームページの同社の会社説明会の広告を引用したページにおいて,その下段に「おいおい,まともな企業のふりしてんじゃねえよ。この手の就職情報誌には,給料のサバ読みはよくあることですが,ここまで実態とかけ離れているのも珍しい。教祖が宗教法人のブローカーをやっていた右翼系カルト『丙』が母体だということも,FC店を開くときに,自宅を無理矢理担保に入れられるなんてことも,この広告には全く書かれず,『店が持てる,店長になれる』と調子のいいことばかり。」と,同社が虚偽の広告をしているがごとき内容を記載した文章等を掲載し続け,これらを不特定多数の者の閲覧可能な状態に置き,もって,公然と事実を摘示して乙株式会社の名誉を毀損した(以下,被告人の上記行為を「本件表現行為」という。)。
 原判決は,被告人は,公共の利害に関する事実について,主として公益を図る目的で本件表現行為を行ったものではあるが,摘示した事実の重要部分である,乙株式会社と丙とが一体性を有すること,そして,加盟店から乙株式会社へ,同社から丙へと資金が流れていることについては,真実であることの証明がなく,被告人が真実と信じたことについて相当の理由も認められないとして,被告人を有罪としたものである。

2 所論は,被告人は,一市民として,インターネットの個人利用者に対して要求される水準を満たす調査を行った上で,本件表現行為を行っており,インターネットの発達に伴って表現行為を取り巻く環境が変化していることを考慮すれば,被告人が摘示した事実を真実と信じたことについては相当の理由があると解すべきであって,被告人には名誉毀損罪は成立しないと主張する。
 しかしながら,個人利用者がインターネット上に掲載したものであるからといって,おしなべて,閲覧者において信頼性の低い情報として受け取るとは限らないのであって,相当の理由の存否を判断するに際し,これを一律に,個人が他の表現手段を利用した場合と区別して考えるべき根拠はない。そして,インターネット上に載せた情報は,不特定多数のインターネット利用者が瞬時に閲覧可能であり,これによる名誉毀損の被害は時として深刻なものとなり得ること,一度損なわれた名誉の回復は容易ではなく,インターネット上での反論によって十分にその回復が図られる保証があるわけでもないことなどを考慮すると,インターネットの個人利用者による表現行為の場合においても,他の場合と同様に,行為者が摘示した事実を真実であると誤信したことについて,確実な資料,根拠に照らして相当の理由があると認められるときに限り,名誉毀損罪は成立しないものと解するのが相当であって,より緩やかな要件で同罪の成立を否定すべきものとは解されない(最高裁昭和41年(あ)第2472号同44年6月25日大法廷判決・刑集23巻7号975頁参照)。これを本件についてみると,原判決の認定によれば,被告人は,商業登記簿謄本,市販の雑誌記事,インターネット上の書き込み,加盟店の店長であった者から受信したメール等の資料に基づいて,摘示した事実を真実であると誤信して本件表現行為を行ったものであるが,このような資料の中には一方的立場から作成されたにすぎないものもあること,フランチャイズシステムについて記載された資料に対する被告人の理解が不正確であったこと,被告人が乙株式会社の関係者に事実関係を確認することも一切なかったことなどの事情が認められるというのである。以上の事実関係の下においては,被告人が摘示した事実を真実であると誤信したことについて,確実な資料,根拠に照らして相当の理由があるとはいえないから,これと同旨の原判断は正当である。
 よって,刑訴法414条,386条1項3号により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官白木勇 裁判官宮川光治 裁判官櫻井龍子 裁判官金築誠志
 裁判官横田尤孝)

2010年3月12日 (金)

審判手続廃止の改正法案、閣議決定(独禁法)

 独占禁止法違反事件の排除措置命令などに対する不服申立手続としては、現在は公正取引委員会による審判手続が定められています。この制度については、廃止の議論が行われており、昨年の独占禁止法改正の際にも附則で、「審判手続に係る規定について、全面にわたって見直すものとし、平成21年度中に検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする」とされました。また、この改正の際の衆参両院の経済産業委員会の附帯決議でも「現行の審判制度を現状のまま存続することや、平成17年改正以前の事前審判制度へ戻すことのないよう、審判制度の抜本的な制度変更を行うこと」とされていました。

 そして、本日、この審判手続を廃止する改正法案の国会提出が閣議決定されたということです。
 → 公取委サイト 報道発表資料(PDF)

 公正取引委員会のサイトには、法案その他の資料もいろいろ出ていますので、詳しくはそちらを見ていただきたいですが、今回の改正は、公正取引委員会が行う審判制度を廃止する以外に、これまで、審判による審決に対する不服申立(抗告訴訟)の第一審裁判権が東京高裁の専属管轄となっていたのを、排除措置命令等についての不服申立(抗告訴訟)の専属管轄を東京地方裁判所としています。

 また、審判手続がなくなりますので、当然、実質的証拠法則(現80条)や新証拠提出制限(現81条)の制度が廃止されることになります。

 いろいろと議論のあったところであり、研究者などから反対論も強く出されていたところですが、いよいよ廃止へと進み出すことになったようです。

2010年3月10日 (水)

USBメモリーの判例集が発売されるとか。

 報道などでも一般の方もご存じかもしれませんが、日本弁護士会連合会(日弁連)の会長選挙が先月、2候補とも当選要件を満たさず(当選要件については省略します)、初めての再投票ということになりました。そして本日がその再投票日です。私も午前中に投票を済ませてきました。たぶん、今日中に開票されて結果が出るのだと思いますが、今回も両者が当選要件を満たさなければ、改めて再選挙で、そうなると、他の人も立候補できるようです。いずれにせよ、あまりややこしいことにはなってほしくないですね。

 さて、町村教授のブログmatimulogで知ったのですが、重要判例20,000件超を収録したUSBメモリー「D1-Law nano 判例20000」というのが、第一法規から発売されるそうです。

 我が国は成文法主義であり、アメリカなどの判例法主義の国(といっても、もちろん成文法はありますが。)とは違いますが、やはり、過去の裁判でどのような判断がなされていたのか、ということは、重要な材料になりますし、最高裁判例については、変更されることもあるとはいえ、その後の法律の解釈に大きな影響を与えるものです。
 したがって、我々法律実務家は、過去の裁判例を調査しなければならないことは多く、結構それが大変な場合もあります。それでも、最近は、インターネットでの判例検索システムを利用すれば、かなり容易に検索できるようになりました。昔のことを思えば大違いです。もっとも、まだ、下級審裁判例などが充分にデータベース化されていない、という問題点もあります。

 今回の商品の2万件という裁判例の数は、裁判例全体からすれば決して多くはありませんが(いろんな法律、分野を含んでいますので)、持ち運べる重要裁判例集としてならば、少なくはないと思います。特に学生さんの教材としてはいいかもしれません。また、我々としても、ネット上での検索システムは、それなりの契約が必要ですし、ネット環境が整わない場合は使えませんので、重要判例を21,000円の価格で持ち歩きできるとすれば、お得かもしれませんね(実物を拝見したわけではないし、使い勝手もわからないので、宣伝するつもりはありませんよ。)。

2010年3月 9日 (火)

悪質DS業者に対する裁判の第2回期日報告(大阪地裁)

 大阪は冷たい雨が降っています。Twitter情報では東京では雪だとか。いったん春から初夏のような日が続いた後、また真冬の寒さが戻ってきました。

 先日(3/1)は、当ブログで、東京都が特定商取引法に基づいて、悪質ドロップシッピング業者2社に対して業務停止命令を出したことをご紹介しました。
 → 「悪質ドロップシッピング業者に対する業務停止命令(東京都)」

 そして、今日は、我々の弁護団が提起した悪質ドロップシッピング業者ウインドに対する集団訴訟の第2回目の裁判でした。
 民事訴訟手続的には、前回は、第1回の口頭弁論期日(被告業者側は欠席)でしたが、今回は「弁論準備期日」で、しかも、業者側の代理人弁護士は東京の弁護士ということもあり、電話会議方式です。狭い弁論準備の部屋に、裁判官と書記官、そして、我々弁護団約10名くらいがぎっしり。

 当方は、前回、被告業者側の答弁書で釈明を求められていた点、特に特定商取引法上の業務提供誘引販売についての主張の準備書面と書証を事前に提出していました。したがって、今回は形式的な期日になり、被告業者側が次回期日以前(4月30日締切)に、反論主張の準備書面を提出することになりました。
 で、次回の弁論準備期日は、5月7日(金)午前11時~。これも電話会議方式です。弁論準備期日ですので、手続は非公開で傍聴できませんのでご注意下さい。

 しかし、この被告業者のWEBサイトが先日から全く見つからなくなっているような気がするのですが・・・・・ 先日までは、新規募集は停止したみたいな短い文章だけのページは開けたのですが。

 我々の弁護団が、同様の業者であるテトラシステム(オフィス・ピー)に対して提起した訴訟の第1回口頭弁論期日は、再来週、3月23日(火)午前10時です。こっちは、まだ被告業者から、答弁書も出ていないようです。

2010年3月 5日 (金)

メール法律相談の試験運用開始してみました。

 先日、ちょっと予告しましたが、本日から、試験的にメール法律相談を始めました(「おでん 始めました。」みたいですね。)。実際、どの程度の需要があるのかも、さっぱり判りませんが、しばらくは試行錯誤でということでやっていきたいと思ってます。なお、申し訳ありませんが、無料ではありません。いろいろ考えましたが、この手のサービスを行う場合、料金設定やそのシステムをどうするか、というのは難しいところですね。

 このブログの左サイドの『メール法律相談のお申込み方法について』というところをクリックしていただくと、説明文書になりますので、それを読んでいただいたうえで、メール相談を希望される方は、申込窓口に進んでいただく、という形になっています。

 メール法律相談用のメールアドレスは専用になっていて、スパムメール防止のシステム上、登録のないアドレスからは送ることができないメールアドレスで、最初に申込フォームで相談申込をしていただく方式になっています。

2010年3月 4日 (木)

iTunes社からの回答書と再度の質問書(消費者庁)

 今、ちょっと試験的に、メールによる法律相談を始めようかと思い立って準備をしています。週末には試験運用を開始するつもりです。たぶん、このブログのサイドバーに申込窓口を付けることになると思います。

 さて、2月17日の当ブログ記事に、消費者庁iTunes社に照会文書を出したというのを書きました。詳しい内容は、そちらを見ていただくとして・・・
 → 「音楽情報サイトiTunes社に対する文書照会(消費者庁)」
                            (2/17)

 本日、iTunes社からの回答(2日付)を、消費者庁が公表しています。
 → 消費者庁サイト
 「照会事項に対する音楽情報サイト運営事業者からの回答について」

                            (PDF)

 消費者庁の照会事項に対しての回答は、概略、後記のようなものです(詳しくは上記リンクの回答書参照)。しかし、消費者庁は、この回答書に対して、さらに補足的な質問書面を本日付にて送付しています。「消費者が安心して安全に音楽情報サイトを利用することができる環境を整えるため、いくつかの点についてさらに詳細な情報が必要であると思われますので・・・」ということです。補足的といいながら、今回の質問事項のほうが長いので省略しますが、詳しくは、以下のリンクの消費者庁の公表資料をご覧ください。個人的には、回答から2日間の速攻で消費者庁が再質問文書を出したという点に大変興味が引かれています。
 → 消費者庁サイト
   「音楽情報サイト運営事業者に対する補足的な質問について」

                          
(PDF)

【3/2付 ITunes社から消費者庁への回答要旨】

  1. iTunes Storeでは、心当たりのない利用料金が請求された事例をどの程度把握しているか、その詳細は?

    (回答)利用者のプライバシーの問題等でコメントは差し控える。
        自社からの情報漏洩を示す証拠は認められない。
  2. iTunes Storeでは、その原因は何と考えているか、原因究明の方針、予定は?

    (回答)考えられるのは、①クレジットカード詐欺、②メールアカ
        ウント流出、などだが、iTunesに特有の問題ではない。し
        かし、厳重なモニター体制は継続する。
  3. iTunes Storeでは、ID・パスワード情報、クレジット情報等の保護にどのような努力が払われているか?

    (回答) 略
  4. 心当たりのない利用料金請求に、どのような対応をしているのか?
     (1)相談窓口等のサポート
         (回答) 略
     (2)ID使用停止等の措置は迅速に講じられているか?
         (回答)不正が強く疑われる場合はアカウントを無効
             にするなどしている。
     (3)クレジット会社、利用者に対し、利用状況の確認等に必要な情
        報は提供されているか?
         (回答) 略
     (4)利用事実がない場合、請求を中止するなどの措置が講じられる
        余地はあるか?
         (回答)返金に応じている。
  5. iTunes Store利用者からの電子メールによる質問等の回答にどの程度の時間がかかっているか?電子メール以外に電話等の受付窓口を設ける予定はないか?
    (回答)利用者からの質問には迅速に返答しており、自社の顧客満
        足度は業界最高水準。メールによるサポートが最も効果的
        かつ効率的な方法である。

2010年3月 1日 (月)

悪質ドロップシッピング業者に対する業務停止命令(東京都)

 前にも書きましたように、大阪の弁護士有志の弁護団の活動で、特定商取引法に基づいて、ドロップシッピング業者に対して支払った資金の返還を求める集団訴訟を提起しています。現在は、ウインドという業者とオフィス・ピー(テトラシステム)という業者に対して、それぞれ訴訟をしており、ウインドに対する訴訟についての第1回期日については当ブログにおいて先日ご報告しました。
 → 「DS集団訴訟第1回弁論期日だったので」(1/27)

 もう一件は、テトラシステムという名前で事業を行っているオフィス・ピー社に対するもので、今年、7名の原告で提訴し、こちらは、第1回期日が3月23日となっています。まだ、被告会社からは答弁書の提出は(私の知る限り)ありません。

 さて、本日、この訴訟の被告となった2社以外のドロップシッピング業者に対して、東京都が、特定商取引法に基づいて9か月の業務停止を命じる処分を出したことが公表されています。この業者は既に東京都の立入調査に対して拒否をしたことから昨年、社名等の公表が行われている「ネット」(千代田区外神田)と「バイオインターナショナル」(豊島区西池袋)です。どちらの業者も私たちも以前から注目していた業者です。

 東京都の公表では、「誰でも簡単に高収入が得られると誘って高額な契約をさせるドロップシッピングサービス事業者2社に全国で初めて業務停止命令(9か月)」として、「本日、東京都は、「儲かる」、「月○○万円稼げる」などと広告し、自社と契約すればネットショップでの受注の連絡などの簡単な仕事で月収数十万円が確実に得られるなどと消費者に告げて、高額なドロップシッピングサービス契約を締結させた事業者2社について、特定商取引法51条に規定する「業務提供誘引販売取引」を行う事業者に該当すると認定し、同法第57条に基づき、業務の一部を9か月間停止すべきことを命じました。」とされています。また、ドロップシッピングサービス事業者に対して特定商取引法による処分を行うのは全国で初めてとしています。
 停止が命じられた業務は、以下のもの。
 (1) 業務提供誘引販売取引に係る契約の締結について勧誘すること
 (2) 業務提供誘引販売取引に係る契約の申込みを受けること
 (3) 業務提供誘引販売取引に係る契約を締結すること

 なお、東京都の公表資料については、以下のリンク先に、今回の業務停止命令の内容とともに、具体的な相談事例などの資料も掲載されていますので、参考になるかと思います。
 → 東京都報道発表資料

 このような業者の商法については、特定商取引法上の業務提供誘引販売取引(これについての基本的な説明は今回は省略します。)に該当するかどうかが一つのポイントだったのですが、今回、東京都は以下のように認定しています。

『当該2社が勧誘し提供しているドロップシッピング運営システムについては、事業者がネットショップのホームページ開設、広告の掲載、検索効果の向上対策、商品の発送等の業務を分担する一方で、消費者に対し、そのネットショップに寄せられる注文の受付、連絡、入金確認等の業務を提供しており、事業者と消費者とが一体となってインターネット通信販売事業を運営しているものと認められる。消費者に対し、業務を提供し、これに従事すれば利益が得られると勧誘し、その者とドロップシッピング運営に係る契約を締結して対価を得る事業を行っていることから、特定商取引法第51条に規定する業務提供誘引販売取引に該当するものと認められる。』

 基本的に、我々の弁護団が主張しているところと同様に業務提供誘引販売であることを認定しており、今回の東京都の処分は心強い限りです。

 なお、町村泰貴北大教授のブログ(matimulog)でも、この件について触れられています。

【追記】(4/10)

 4月9日に、株式会社ウインドに対して、消費者庁から6ヶ月の一部業務停止命令が出されました。やはり業務提供誘引取引であるとしたうえで、特定商取引法違反行為があったという認定です。
 → 「悪質ドロップシッピング業者ウインドに対する業務停止命令など
    (消費者庁)」
(4/10)

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