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2010年2月26日 (金)

シャンピニオンエキス景表法違反事件についての請求却下審決(公取委)

 今日の公正取引委員会の報道発表では、審決が2件出ています。一つは出光興産に対する課徴金納付命令についての審決ですが、もう一つはシャンピニオンエキスについての景品表示法違反事件に関する審決で、以前も触れましたが、後者はちょっと珍しい争点の事件ですので、こちらを紹介します。

 景品表示法の所管は公正取引委員会から消費者庁に移りましたが、以前からの審決手続は公正取引委員会が引き続き担当しています。なお、景品表示法が改正され、消費者庁移管後の排除命令については、このような審決手続はなくなりました(一般的な行政手続による)。

 さて、今回の審決ですが、当該事案については、以下にリンクしましたように、当ブログで3回ばかり取り上げてきました。要するに、シャンピニオンエキスの消臭効果の表示について、公正取引委員会景品表示法違反だとして、それを使用した商品のメーカー数社に対して、排除命令を出したところ、その対象メーカーではなく、原料のシャンピニオンエキスを製造する会社(リコム)がこれを不服として、公正取引委員会に審判請求を行ったというものです。

 → 「口臭、体臭等の消臭効果についての不当表示(景表法)」
                           (09/2/3)

 → 「排除命令の対象でない者による取消審判申立(景表法)」
                           (09/3/8)

 → 「シャンピニオンエキス不当表示事件の審判開始(公取委)」
                           (09/6/4)

 そして、本日の審決に至ったわけですが、結果は「却下」です。本件の争点は、中身の判断の前提部分、つまり、「排除命令の受命者ではない審判請求人が本件各審判請求について審判請求適格を有するか否か、すなわち、本件各審判請求が独占禁止法66条1項にいう『その他不適法であるとき』に該当するか否か。」というところです。民事訴訟でいうならば、原告適格があるか否か、ということですね。
 → 公取委サイト 報道発表資料(PDF)
 → 同 審決書(PDF)

 公正取引委員会は、本件審決において、審判請求をなし得る者は、行政事件訴訟法9条1項の「法律上の利益を有する者」と範囲を同じくするとみるべき、とし、審判請求人リコムにおいてシャンピニオンエキスの製造、販売が妨げられるものでもなく、また、排除命令の拘束を受けるものではないから、たとえ、リコムと排除命令対象業者などとの間のシャンピニオンエキスの販売その他の取引状況等に変化が生じ、これによりリコムに何らかの損害が発生し、また、リコムと対象業者との間に何らかの紛争が生じるおそれがあるとしても、景品表示法上保護され、あるいは考慮されるべき利益に当たるものということはできず、単なる反射的利益にすぎない、として、リコムの審判請求を却下しました。

 法律の解釈としては、妥当な結論だろうな、とは思いますが、審判請求をしたリコムの気持ちはよくわかるところです。

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