国民新党「明るく正しい良き談合作り」?と婦人服製造に関する下請法勧告
今朝の朝刊の報道では、亀井静香金融・郵政担当大臣が昨日、公正取引委員会の竹島一彦委員長らを金融庁に呼んで、大企業による「下請けいじめ」の是正を要請した、ということです。ちょっと管轄違いの気もしますが・・・。
この報道の中で、毎日が取り上げていましたが、亀井大臣が代表の国民新党は、マニフェストに「明るく正しい良き談合作り」を掲げていたようです。毎日によれば、竹島公取委委員長は「良い談合、悪い談合はない。談合はとにかくだめだと申し上げた」と注意したが、亀井大臣は会談後、「良い談合はある。日本の生活文化を考えてやってくれと頼んだ」と述べたようです。何だこれは?
さて、この会談のタイミングと関係があるわけではないでしょうが、同じく昨日、下記の通り、2ヶ月半ぶりに公正取引委員会が下請法違反の勧告を出しています。婦人服等製造の下請に関する事案ですね。
昨日、公正取引委員会は、株式会社キング( 京都市下京区)に対し、下請代金支払遅延等防止法(下請法)4条1項3号(下請代金の減額の禁止)に違反するとして、勧告を行いました。
→ 公取委サイト報道発表資料(PDF)
【違反事実の概要】
キングは、婦人服等の製造を下請事業者に委託しているところ、下請事業者に対し、「歩引」と称して下請代金の額に一定率を乗じて得た額を負担するよう要請し、この要請に応じた下請事業者に対し、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、当該下請事業者に支払うべき下請代金の額を減じていた(減額金額は、下請事業者69名に対し、総額2555万6089円。)。
なお、キングは、既に当該下請事業者に対し減額した金額を返還している。
【勧告の概要】
ア キングは、減額行為が下請法の規定に違反するものである旨及び今後、下請
事業者の責めに帰すべき理由がないのに下請代金の額を減じない旨を取締役会
の決議により確認すること。
イ キングは、前記に基づいて採った措置の内容及び下請代金の額から減じてい
た額を下請事業者に支払った旨を自社の役員及び従業員に周知徹底し、かつ、
今後、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに下請代金の額を減じること
がないよう、自社の発注担当者に対する下請法の研修を行うなど社内体制の整
備のために必要な措置を講じるとともに、その内容を自社の役員及び従業員に
周知徹底すること。
ウ キングは、前記ア、イに基づいて採った措置の内容並びに下請代金の額から
減じていた額を下請事業者に支払った旨を取引先下請事業者に周知すること。
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