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2009年3月26日 (木)

催涙スプレー携行と軽犯罪法(最高裁判決)

 本日の最高裁判決です。有罪とした東京高裁判決を取り消して自判した無罪判決です。

 平成21年3月26日 最高裁第一小法廷判決(破棄自判)
              軽犯罪法違反被告事件

 本件の被告人は、深夜に新宿の路上で、ズボンのポケットに小型の催涙スプレー1本を入れていたのですが、これが軽犯罪法違反として起訴されていたものです。

 軽犯罪法という法律は、その名前はかなり広く知られている法律だと思いますが、実際にどのような行為が犯罪とされているか、チャンと知っている人は少ないのじゃないでしょうか?
 軽犯罪法は、その1条に1号から34号までの行為が列挙されていて、これをした人が、拘留または科料で罰せられるという刑罰法規で、全部でわずか4条からなる法律です。参考のため、この次の別記事に、軽犯罪法を貼り付けておきますね。結構いろんな行為が対象になっていることがわかります。なお、4条も大事なところですね。

 で、本件の被告人は、この1条の2号に該当するとされていたのですが、2号は、
「正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者」
となっています。
 最高裁判決は、まず、本件の催涙スプレーが、人の生命を害し,又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具に該当するかどうかという点については、これに該当すると認めました。

 しかし、「正当な理由」の有無については、客観的要素と主観的要素を総合的に勘案して判断すべきとしたうえで、被告人の行為は、「職務上の必要から,専門メーカーによって護身用に製造された比較的小型の催涙スプレー1本を入手した被告人が,健康上の理由で行う深夜路上でのサイクリングに際し,専ら防御用としてズボンのポケット内に入れて隠匿携帯したなどの事実関係の下では,同隠匿携帯は,社会通念上,相当な行為であり,上記「正当な理由」によるものであったというべき」として、1条2号の罪は成立しないとして、地裁も高裁も有罪とした判決を覆して、自ら無罪を言い渡したものです。
 判決は、裁判官全員の一致した意見となっていますが、あくまで事案に即した判断を行ったものであり、催涙スプレーの隠匿携帯が一般的に本号の罪を構成しないと判断したものではないことを明確にしておくため、として甲斐中辰夫裁判官が、補足意見を述べておられます。

【追記】(3/28)
 この判決についてのJ-CASTニュースの記事について、町村教授のMatimulogが書いておられる。

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