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2009年3月31日 (火)

「催告書」の著作権に関する判決(東京地裁)

 昨日は、日弁連消費者問題対策委員会の会合で東京往復したのですが、往復ともN700系のぞみに乗って、先日から開始された新幹線内の無線LANを試してみました。しかし、残念ながら繋げることができませんでした。たぶん私のほうの設定がおかしかったのだろうと思います。

 さて、知的財産権判決の一種ではあるのですが、昨日(3/30)、東京地裁で言い渡された著作権侵害に関する判決です。なお、判決は現時点では公表されておらず、あくまでも一方当事者(被告)側のネット上でのこれまでの発表内容だけからの紹介ですので、ご留意ください。もっとも、反対当事者(原告)の読売新聞側は今の所、この件を報道等していないようですが。。。

 結論は、請求棄却の原告敗訴判決だったとのこと。

 この事件の概要は次のようなもののようです。
 読売新聞社と係争中の新聞販売店の代理人弁護士のところへ、読売新聞西部本社法務室長名義のFAX(回答書)が送られてきたので、フリーライターの黒薮哲哉氏が自身のWEBサイトである「新聞販売黒書」のニュース記事にこの回答書を掲載しました。すると、上記法務室長からこれを削除することを要求する催告書が送られ、黒薮氏が拒否して、この催告書もサイトに公開したところ、法務室長は、この催告書の削除を求める仮処分を申し立て、東京地裁は、この削除仮処分を認めました。
 そこで、黒薮氏は、訴訟において争うため、この仮処分に対して「起訴命令」を申し立て、これに対して、法務室長が黒薮氏に対して訴訟を提起したということのようです。なお、黒薮氏によれば、別件で読売新聞社側からの名誉毀損の訴訟も係属しているとのことです。

 判決については、被告黒薮氏の上記サイトのニュースによると、「判決は、被告の主張をほぼそのまま認める内容となっている。」とのことであり、判決の中での大きなポイントは次の2点とのこと。
1 催告書の作成者は法務室長ではなく、原告代理人自身(又は同代理人
 事務所の者)である可能性が極めて高いと認定したこと。
2 催告書そのものに著作物性が認められないと判断したこと。

 判決文や催告書の内容がわかりませんので(その前の回答書は公開されてます)、何とも論評できませんが、この2つのポイントの指摘が正しいとすれば、この催告書の著作物性が否定(つまり、侵害の前提となる著作権が存在しない。)され、また、(仮に著作権等何らかの権利があるとしても)原告が作成者であることが認められない(権利者との認定ができない)というようなところで棄却したものと想像できますね。たぶん、そのうち、判決も公表されるでしょう。

 なお、この事件の背景となっている読売新聞社と福岡県の新聞販売店に関する裁判については、当ブログで以前触れたことがあります。また、そこには黒薮氏による記事も紹介していますので、興味のある方は見てください。
 → 「新聞販売店が新聞社を訴えた裁判の控訴審判決(その1)」(08/6/28)
 → 「新聞販売店が新聞社を訴えた事件についてのその後」(08/8/10)

【追記】(4/5)
 黒薮氏の弁護団の判決報告が出ています。→ こちら
 この報告によれば、判決の判断の順序としては、催告書作成者が法務室長(原告)ではないことを認定し、そのうえで、仮に作成者が法務室長だったとしても、催告書に著作物性が認められないとしたようです。したがって、上の本文で想像したところとは逆の順序の判断でした。
 前半の判断のみで足りるのに、裁判所はわざわざ著作物性の点についても判断していますね。

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