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2009年2月19日 (木)

独占禁止法24条による差止請求訴訟に関するメモ(中途半端)

 先日報道されたところによれば、ヤマト運輸が、旧日本郵政公社(現・郵便事業会社)を被告として、独占禁止法で禁止されている不当廉売などに該当するものとして「ゆうパック」のサービスの差止などを求めていた訴訟の上告審の決定が今月17日にあり、最高裁はヤマト運輸の上告を棄却した、とされています。1,2審とも、ヤマト運輸の主張を認められていなかったものです。

 この訴訟は、独占禁止法24条に規定されている差止請求権に基づく訴訟です。独占禁止法24条というのは、
「第8条第1項第5号又は第19条の規定に違反する行為によつてその利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、これにより著しい損害を生じ、又は生ずるおそれがあるときは、その利益を侵害する事業者若しくは事業者団体又は侵害するおそれがある事業者若しくは事業者団体に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。」とされているもので、冒頭の「第19条」というのが「不公正な取引方法」の禁止条項で、この中に不当廉売などの行為が入るわけです。

 ところで、公正取引協会の雑誌「公正取引」2月号に、同じく独占禁止法24条に基づく訴訟の控訴審判決が紹介されていました。平成18年の判決で新しくはないのですが、不勉強で、この判決の存在を知らなかったため、ネットで簡単に調べてみたのですが、紹介されたものを探し当てることはできませんでした。「公正取引」の論文(大内義三教授)によれば、この判決は、
 平成18年12月21日広島高裁岡山支部判決
                (審決集53-1059)
です。原審岡山地裁判決は、平成17年12月21日(審決集52-902)で、原告の請求を全て棄却しています。

 事案としては、本件の原告は、自宅に浄化槽を設置している個人、被告は、浄化槽保守点検業者(会社)で、原告の主張では、被告が当該市内の浄化槽の保守点検、消毒業務を独占し、原告が他の業者を選択できなくなっていることが、不公正な取引方法(優越的地位の濫用など)に該当するものとして、過剰な点検等の差止と不法行為に基づく損害賠償を求めているようです(なお、高裁段階で、債務不履行や不当利得など請求を追加している模様)。

 この広島高裁岡山支部の控訴審判決は、どうやら、損害賠償の一部と作為請求を認めたようで、原審判決を一部にせよ覆しているみたいです。ただ、大内論文から見る限り、独禁法違反行為の該当性と独禁法24条の差止請求権は結局のところ、1,2審とも認めなかったのではないかのように思われます。

 かなり中途半端なご紹介になってしまい、我ながら恐縮ですが、なるべく、ちゃんと判決を読んでフォローさせていただくつもりですので、ご容赦。

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