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2009年1月 7日 (水)

槇原vs松本訴訟の続き

 新年のブログ更新が遅くなってしまいました。
 更新もないのに、正月明け以降アクセスがやたら多いなぁと思ったら、どこかのブログにリンクされた「蜂蜜」表示関連の古い記事にアクセスが増えているようです。

 実は、大晦日からパリに行っていました(大晦日発で安いツアーがあったもので)。私にとっては、大学卒業の時にヨーロッパ旅行をして以来のヨーロッパです。その時は、ちょうど大学の恩師である國井和郎先生がパリに留学した初日とぴったり日程が合ったので、先生の下宿先を尋ねたり、オペラ座の前で待ち合わせて、マーケットで食料の買い出しを2人でしたなどの懐かしい思い出があります。

 ところが、6日帰国の予定が、パリの雪で帰られず(そんなに大した雪には思えなかったのですけども)、混乱のシャルルドゴール空港で、何とか頑張って名古屋行きのJAL機に潜り込めて夕方に帰ってきました。でも、2、3日先にしか帰国便が取れなかった人もいるみたいで、何とか1日のロスで済んでホッとしています。
 依頼者を含め皆さんにご迷惑をかけてしまいました。今回の旅行で結構面白い話もあるのですが、それはそれとして、
 あらためまして、本年もよろしくお願い申し上げます。

 さて、年末に中途半端に書いたにもかかわらず、皆さんからたくさん読んでいただいた「槇原敬之vs松本零士:「銀河鉄道999」の「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」訴訟事件」の東京地裁判決ですが、最高裁サイトに公開されておりました。ひとまず、速報的に紹介しておきます。

平成20年12月26日東京地裁判決
 著作権侵害不存在確認等請求事件(原告・槇原氏、被告・松本氏)

 今回の判決公開で、原告の槇原氏側の最終的な請求内容がはっきりしましたね。原告の請求は、
1 原告が,平成18年8月10日に,別紙歌詞目録記載の歌詞をトラッ
 ク・ダウンする方法でコンピュータのハードウェアに蔵置したことについ
 て,被告の原告に対する,別紙文章目録記載の文章の著作権(複製権,翻
 案権)及び著作者人格権(同一性保持権)に基づく損害賠償請求権がない
 ことを確認する。
2 被告は,原告に対し,金2200万円及びこれに対する平成19年3月
 2日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 被告は,原告に対し,別紙広告目録・記載の広告を,同目録・記載の新
 聞に,同目録・記載の方法で掲載せよ。

ということです。

 すごくおおざっぱに言ってしまえば、(1)槇原氏の歌詞のコンピュータへの蔵置が松本氏の著作権(著作者人格権)の侵害がないことの確認、と、(2)松本氏に対してテレビ番組での発言が名誉毀損であるとして損害賠償請求(2200万円・慰謝料2000万円+弁護士費用200万円)、(3)新聞上の謝罪広告掲載、を求めた裁判ということになります。

 これに対して、今回の東京地裁判決の結論は、
 上記1の著作権等に基づく損害賠償請求権の不存在確認については、
   訴えの却下、
 上記2の損害賠償請求については、
   220万円(慰謝料200万円+弁護士費用20万円)、
 上記3の謝罪広告については、
   請求棄却
としています。前の当ブログ記事で書きましたように、やはり、著作権不存在確認については、原告槇原氏側の「請求棄却」ではなく、「訴え却下」でした。

 判決結果の報道に対して、ネット上では、双方の立場からいろいろ書かれているようですが、今回の紛争の全体を見た場合にどちらをどう見るかというのは、(この判決結果だけからは)単純には言えないのではないのかな、というのが部外者としての感想です。

 で、判決が整理している本件訴訟の争点は以下の通り。

1 著作権(複製権,翻案権)侵害,著作者人格権(同一性保持権)侵害に
 基づく損害賠償請求権の不存在の確認の訴えについて

 ア 確認の利益の有無
 イ 被告表現の創作性の有無
 ウ 原告表現は,依拠性の点を除き,被告表現の複製又は翻案に当たるか
 エ 依拠性の有無
2 名誉毀損の不法行為に基づく請求について
 ア 名誉毀損の不法行為の成否
  ・ 本件各テレビ番組において放送された被告の各発言は,原告の名誉
   を毀損するか
  ・違法性阻却の成否
   a 本件各テレビ番組における被告の各発言は,事実を摘示するもの
    か,あるいは,意見ないし論評の表明に当たるか
   b 本件各テレビ番組における被告の各発言が事実を摘示するもので
    ある場合,その摘示事実の重要な部分につき真実であることの証明
    があるか
   c 本件各テレビ番組における被告の各発言が意見ないし論評の表明
    に当たる場合,
    ・その前提事実の重要な部分につき真実であることの証明があるか
    ・意見ないし論評としての域を逸脱していないか
    ・本件各テレビ番組における被告の各発言に係る事実及び意見ない
     し論評の表明の前提事実の重要な部分が真実であると信じる相当
     の理由が存在するか
    ・本件各テレビ番組における被告の各発言(ただし,生放送におけ
     る発言を除く。)について,被告は,情報提供者にすぎないとし
     て,不法行為責任を負わないか
 イ 被告の名誉毀損行為によって原告が被った損害の額
 ウ 謝罪広告の要否及びその内容

ということになっています。

 さらに判決の判断の中身についてのコメントは、次回の記事にいたします。

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