フォト

weathernews

ツイッターでつぶやく

無料ブログはココログ

« コーヒーの炭火焙煎とカシミヤ衣料品についての不当表示排除命令2題(景表法) | トップページ | バス車体部品下請製造についての公取委勧告(下請法) »

2008年12月10日 (水)

独禁法違反行為に対し損害賠償認容判決(キャンシステム対USEN)

 報道によれば、本日、有線音楽放送業界最大手のUSENに対して、自社の顧客のみを対象とした違法な安値キャンペーンで顧客を奪われたなどとして、業界2位のキャンシステムが、総額約113億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、東京地裁であり、USENの行為が「競争を実質的に制限し独占禁止法に違反した」としてUSEN側に20億円の支払いを命じた、とのことです。

 逆にUSENもキャンシステムに約143億円の損害賠償を求めていたようですが(反訴ですかね)、こちらは棄却のようです。(後記の追記もご覧ください)

 判決の詳細がわかりませんが、産経の報道によれば、USENが平成15年夏に、キャンシステムの従業員約500人を一気に大量に引き抜き、翌年夏までに、キャンシステムの顧客に対して月額聴取料無料期間を1年間延長するなどさまざまなキャンペーンを展開することによって、「約5万人の顧客を切り替えさせて、キャンシステムの売上高を減少させた、と判決が認定しているようです。

 公正取引委員会は、平成16年10月13日、USEN(当時の社名は有線ブロードネットワークス)と代理店の日本ネットワークヴィジョンに対して、上記の安値キャンペーンにつき、両社が通謀して、キャンシステムの音楽放送事業に係る事業活動を排除することにより、公共の利益に反して、我が国における業務店向け音楽放送の取引分野における競争を実質的に制限していたものであるとして、この行為が私的独占(独占禁止法2条5項)に該当し、独占禁止法3条に違反する、として勧告審決が出ています。
 ただし、この勧告審決の認定事実では、上記の従業員の引き抜きの事実には触れられていません。
 → 勧告審決(16.10.13.平成16年(勧)第26号)

【追記】(12/11)
 USENが自社サイト上で、この判決についてのコメント及び控訴方針を公表しています。
 → USENサイト公表記事(PDF)

 ここの記載によれば、
 最初に訴訟を提起したのは、USEN側で、キャンシステムを被告として、違法な営業に基づいて被った損害賠償(請求額142億9391万6666円)などを求める訴えを東京地裁に起こしたようですね。ただ、この訴訟には、キャンシステムからUSENに対する損害賠償請求についての債務不存在確認をも求める内容だったようで、このUSENからの訴訟提起時点で、既にキャンシステムからUSENに対して損害賠償の請求が訴訟外でなされていたことが窺えます(この不存在確認請求は、キャンシステムからの反訴提起により取り下げ)。
 そして、このUSENからの訴訟に対して、反訴として、キャンシステムからUSENに対して、損害賠償請求がなされた、という経緯のようです。

【追記の追記】(12/15)
 キャンシステムのサイトにも発表が出ていました。
 → キャンシステムのサイト公表記事(PDF)

« コーヒーの炭火焙煎とカシミヤ衣料品についての不当表示排除命令2題(景表法) | トップページ | バス車体部品下請製造についての公取委勧告(下請法) »

法律」カテゴリの記事

裁判」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/183277/43380451

この記事へのトラックバック一覧です: 独禁法違反行為に対し損害賠償認容判決(キャンシステム対USEN):

» [社会] USEN「違法な安値」に20億賠償命令 有線業界2位のキャン社勝訴 [Macと愛猫]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081210-00000579-san-soci 有線音楽放送2位のキャンシステム(東京)が、自社の顧客のみを対象とした違法な安値キャンペーンで顧客を奪われたなどとして、業界最大手のUSEN(東京)に対し総額約113億円の損害賠償を求めた訴訟... [続きを読む]

« コーヒーの炭火焙煎とカシミヤ衣料品についての不当表示排除命令2題(景表法) | トップページ | バス車体部品下請製造についての公取委勧告(下請法) »