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2008年12月の記事

2008年12月30日 (火)

新しい年が良い年でありますように

 明日は大みそかですね。私は昨日まで事務所に出たりしていましたが、今日は自宅です。もっとも、自宅でいくつかの仕事をしなきゃならないのですけれども。
 昨日は、夕方から、ガンバ大阪の天皇杯決勝進出をテレビ観戦してました(後半だけですが)。クラブワールドカップからの連戦の疲労困憊状態で元旦の決勝は大変でしょうが(試合後の西野監督の顔は疲れ切ってましたね。)、関西人としては頑張ってほしいところです(残念ながら私は見られない(泣))。大学ラグビーでは関西陣はいなくなりましたし。

 これが、おそらく、今年最後の記事になると思います。昨日、今日あたりの法律実務関連の報道記事でも興味を引くものがいくつかあるのですが、今日のところは、ご挨拶のみということでご勘弁ください。今年も随分多くの皆さんにご訪問いただき、拙文をお読みいただきました。ありがとうございます。

 来年は、世界にとっても日本にとっても大変な年になりそうで、正直なところ私自身にとっても不安がいっぱいなのですが、ともかく皆で力を合わせてコツコツと頑張るしかないのかな、と思っています。

 景気がどうであろうと、どなたにとっても、健康が一番。私も来年は50歳になりますが、「元気があれば、なんでもできる!!」ということで、皆さんと私と、家族やら、いろんな人やら、世の全ての方が健康で、少しでも明るい年になることを祈って、年越しを迎えたいと思います。

 都合で、新年のブログ再開は、ちょっと遅くなるかもしれませんが、来年も相変わりませずよろしくお願い申し上げます。

  良いお年を

2008年12月28日 (日)

槇原敬之vs松本零士訴訟判決についてコメント

 歌手・槇原敬之の作詞した歌詞が、漫画家・松本零士の「銀河鉄道999」の「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」というセリフの盗用かどうか、というようなところから訴訟となっていた東京地裁の判決が、12月26日に出た、という報道がありました。

 この事件については、訴訟になった時点で、このブログでも書きましたので、判決を読んだら書こうかと思ってたのですが、現時点で、まだ最高裁サイトにも出ておらず、もし出ても年を越しそうですので、報道内容を元に、ひとまずのコメントをしておきたいと思います。
〈当ブログの関連記事〉
 → 「著作権侵害不存在確認」(07/3/23)
 → 「槇原敬之vs松本零士の歌詞裁判の報道」(7/8)

 今回の判決に関する各社の報道を総合してみると、どうやら東京地裁判決は、後で述べますように、著作権侵害(松本氏の当該セリフに著作権があるか、また、槇原氏が侵害したか、ですかね。)については正面から判断しなかったようなのですね。判決は、(松本氏の名誉毀損を認めて)松本氏が槇原氏に損害賠償220万円(請求額は2200万円)を支払うよう命ずる損害賠償請求を認容しただけのようです。

 この裁判は、まず、上記の歌詞の問題で、松本氏が槇原氏の盗作だと主張し、槇原氏が盗作を認めているかのような発言を、テレビ番組で松本氏がしていることなどについて、槇原氏のほうが原告となって、松本氏を被告として、「著作権侵害の不存在確認」と「(名誉毀損に基づく?)損害賠償請求」を求める裁判を起こしたものと思われます(このあたり、以前のブログ記事にも書きましたが、報道記事からは正確にはわかりませんので、私の推測です。)。

 そして、これに対して、松本氏側が、著作権侵害を主張して争ったと思われますが、著作権侵害に基づいて、逆に槇原氏に対して損害賠償や差止の裁判(反訴)を提起したか、否かは不明です。読売の報道によれば、「著作権侵害の有無は、訴訟で松本さんが損害賠償請求権を放棄したため、明確には判断しなかった。」とのことです。松本氏が損害賠償請求権を放棄した、という表現が、松本氏は反訴を起こしていたが諦めて請求放棄した、というのか、反訴までしてないが、松本氏が槇原氏に対する損害賠償請求を明確に放棄する意思表示をした、というようなことなのか、は判然としません。
 しかし、あるサイトの記事によれば、著作権侵害不存在確認については、判決は棄却した、ということですので、これが本当だとすれば、松本氏が、著作権侵害の主張をやめてしまったため、裁判所も、槇原氏からの不存在確認の「訴えの利益」を認めなかったのかな、という感じもします。ただ、その場合は「棄却」ではなく、「却下」ではないか、と思うのですが。ここは、今の段階ではよくわかりません。

 上にも書きましたように、いくつかのネット上の報道内容をもとに、私の推測で書きましたので、誤りがありましたらご容赦ください。

【追記】(1/7)
 年明けに最高裁サイトで判決が公開されました。
 これについての当ブログのコメント
 → 「槇原vs松本訴訟の続き」(09/1/7)

2008年12月26日 (金)

内田貴先生の講演「民法(債権法)改正について」

 民法の債権法部分についての改正に関しては、以前、当ブログでも少し触れました。
 → 「民法(債権法)改正検討委員会ホームページ」(10/6)

 昨日、大阪弁護士会の研修で、この民法(債権法)改正検討委員会の中心的な委員であられる内田貴先生(法務省経済関係民刑基本法整備推進本部参与・元東大教授)による講演があり、私も出席してきました。

 2時間にわたって、検討状況の全般的なお話をいただいたので、大変勉強になりました。それを全部ここに書くのは無理ですが、消費者法関係については、消費者法も契約の基本ルールの部分(消費者契約法の団体訴権以外の部分など)は民法に組み入れて一覧性を高める、あるいは、一般法化(詐欺取消などに含める)する方向も検討している、ドイツの債務法改正では同様の取り込みがされたとのことでした。こうなると当然、民法の中に、事業者や消費者の概念が入ることになりますね。

 最後の質疑のところで、同委員会で、債権者代位権の制度をなくす方向が検討されている点に触れられ、本来的な債権者代位である、金銭債権による金銭債権の代位請求というのが、金融界などでも実際に活用されていないのではないか、という認識を示されました。これに関しては、一般的には誤りとは言えないのかもしれませんが、私が関係している某社では、結構、債権回収の目的で活用している、という実態はあります。

2008年12月25日 (木)

家具下請製造についての勧告(下請法)

 ここのところ、ご承知どおりの経済の状況もあって、下請け問題についての政府がらみの公表事項が結構あるのですね。

 本日、公正取引委員会は、株式会社アクタス(東京都新宿区)に対し、下請代金支払遅延等防止法(下請法)4条1項3号(下請代金の減額の禁止)に違反するとして勧告を行っています。

(違反事実の概要)
 アクタスは、販売の目的物たる家具等の製造を下請事業者に委託しているところ、下請事業者に対し、「協賛金」と称して、下請代金の額に一定率を乗じて得た額を負担するよう要請し、前記要請に応じた下請事業者に対し、下請事業者の責に帰すべき理由がないのに、当該下請事業者に支払うべき下請代金の額を減じていた。

(勧告の概要)
ア 平成19年2月から同20年2月までの間に,「協賛金」と称して,下請代金
 の額から減じていた額(総額1930万1887円)を下請事業者(31名)に対し
 て速やかに支払うこと。
イ 前記減額行為が下請法の規定に違反するものである旨及び今後,下請事
 業者の責に帰すべき理由がないのに下請代金の額を減じない旨を取締役会
 の決議により確認すること。
ウ 今後,下請事業者の責に帰すべき理由がないのに下請代金の額を減じる
 ことがないよう,自社の発注担当者に対する下請法の研修を行うなど社内
 体制の整備のために必要な措置を講じるとともに,その内容等を自社の役
 員及び従業員に周知徹底すること。
エ 前記に基づいて採った措置を取引先下請事業者に周知すること。

「フェアユース」規定制定の報告書(著作権)

 さきほど、今年最後の裁判の期日(弁論準備期日)に行ってきました。もっとも、まだ仕事は続きますが。

 さて、朝日の報道によれば、昨日(24日)開かれた政府の知的財産戦略本部で、ネット上での著作物の利用制限を緩和するため、著作権者の利益を損なわない公正な利用であれば、許可なく著作物を利用できるようにする一般規定(フェアユース規定)を作るよう提言した報告書を専門調査会が提出した、とのことです。

 このところ、著作権ビジネス、コピー技術、インターネットがどんどん進化していく中で、著作権の侵害の問題が拡大し、著作権に関する権利者の利益保護を図らなければならない、という立場が強く言われます。
 しかし、一方で、各種のコンテンツの利用者の側からは、著作物の自由な利用という観点も忘れてはならない、という一種の対立的な状況が生まれます。単に他人の著作物を利用できれば便利だ、という利用者の個人的な利益だけを言うのではなく、著作物は、(権利者のみが独占すべき物ではなく)社会全体の文化的な生産物なのだから、広く社会的に利用されるべきであり、それによって、また新しいものが創造される、という面を強調する立場になります。

 この権利者と利用者の対立的な状況が、いろいろな面で問題となっているわけです。この「フェアユース(fair use)」つまり「公正な利用」という用語は、この両者の権利、利益の調整を目的として出てきます。

 日本の著作権法上も、既に、著作権者の同意がなくてもコピーしたりする権利は一部認められています。個人の私的複製や教育目的の複製などなど、法文上に個別具体的に定められた例外的な規定です。
 今、議論されているのは、現行法のような個別具体的な規定では、現在の技術進歩の状況などに追いついておらず、例えば、グーグルやヤフーなどのインターネットの検索サービスが、世界中の(著作権を有する)サイトの著作物をサーバーに複製している状況の違法性をどう考えるか、などといったIT技術を背景とした事象をはじめとした新しい様々な問題に対処できない、それを許しているアメリカのような国に遅れを取ってしまうではないか、ということになるわけです。

 そこで、アメリカのような「フェアユース」の規定を置くことによって、これを解決しようという考えが出てきます。
 簡単に言えば、「フェアユース」の規定というのは、日本の現在の著作権法のような個別具体的な例外規定を置くのではなく、公正な利用については権利者の承諾なく利用できる、という一般規定です。アメリカでは、著作権法に限らず、独占禁止法の規制などにもこういった極めて抽象的な規定が見られ、英米のような判例法が伝統の国ではなじみやすいのですが、日本においては、なかなか取り入れにくいということがあるかもしれません。

 どっちがいいか、というのは、なかなか難しい問題だと思いますが、ただ、仮に「フェアユース」規定を作ったとしても、それで問題が一気に解決ということではありません。

 このような法律上の一般規定の場合は、当然ですが、結局のところ、何が「公正な利用」に該当するのか、という点は、法律を見ても具体的には書かれておらず、明確な指針にはなりません。公正かどうか、というのは、一義的に決まりませんし、技術の進展など社会の変化によっても変わってきます。したがって、このような規定ができても、微妙なケースについては、いろいろと問題が生じ、裁判が起こり、いくつか判決が出たり、最高裁が確定的な判断を示すという段階までは、実務的には難しい選択が迫られます。もちろん、新しい課題は次々に出てきますので、技術の最先端の場面では、結局あまり変わらなかったということになるかもしれません。

2008年12月23日 (火)

控訴・上告期間と年末の判決

 年末ですね。今年はカレンダーの関係で、裁判所の御用納めが今週の金曜(26日)ですが、私は実質上の最終日の木曜にも裁判期日が入っています。

 さて、今年は大丈夫なのですが、昨年の年末には、相続がらみの不動産登記関係の民事訴訟の判決言渡し期日が入ってしまいました。この時期に判決の言渡しがあると普通よりも厄介です。判決が完全勝訴という場合はまだ良いのですが、そうでないときには、判決内容を検討して、上訴(控訴または上告・上告受理申立)をするかどうか決めなければなりません。もちろん、それは弁護士が決めるのではなく、最終的には裁判の当事者である依頼者が決めることですから、弁護士としては、判決内容や今後の見通しなどを専門家として検討したうえで、依頼者に説明して、どうするかの方針を話し合わなければなりません。

 控訴などの上訴期間は、判決の送達を受けてから2週間が原則です。この、2週間の数え方ですが、判決の送達を受けた日の翌日を1日目として数えます。ですから、たとえば、水曜日に判決の送達を受ければ、2週間後の水曜日が終わるまでに控訴等をしなければ、その判決が確定してしまいます。この期間の中間にゴールデンウィークのように休日がたくさん入っていても、同じことです。ですから、12月25日に判決の送達を受ければ、来年1月8日が最終期限ということになりますので、実際上、これは大変なことになります。

 ただ、2週間の期間の最終日については、民事訴訟法95条3項の規定があり、「期間の末日が日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日、1月2日、1月3日又は12月29日から12月31日までの日に当たるときは、期間は、その翌日に満了する。」とされています(蛇足ですが、この規定でもわかるように、正月も1月1日だけが国民の祝日で、1月2日、3日は法律上の祝日にはなっていません)。
 したがって、最終日が、12月29日~1月3日の場合は、結局、その翌日である1月4日が最終日となります。つまり、12月17日に判決を受領した場合には、単純に数えると12月31日の大晦日が上訴期間となってしまいますが、上の規定により、1月4日(ただし、来年はこの日が日曜のため、1月5日)が最終日となります。最長で考えると、今年の場合は、12月13日に判決を受領したとしても、12月27日が土曜で、そこから上記の期間が続いて、来年1月4日が日曜なので、1月5日になりますね。もっとも、1月4日や5日が最終日となっても大変なんですが。。。

 なお、ご注意いただきたいのは、期間の起算日は判決言渡し期日の翌日ではなく、判決の送達日の翌日からですので、年末の判決言渡しであっても、実際に判決の送達が年明けということであれば、上のようなことにはなりません。実は、冒頭に書きました昨年末の判決も送達を受けたのは正月明けでした。ただ、この場合でも、正月休みの間も、その判決のことが頭から離れないという状態になりますので(依頼者も弁護士も)、あまり歓迎すべき状況ではありません。

2008年12月19日 (金)

自動車用部品製造下請に関する勧告(下請法)

 さて、本題の前に、本日、公正取引委員会が、キリンホールディングス株式会社による協和醗酵工業株式会社の株式の取得に関して、両グループの資本提携についての調査結果を公表していますね。
 結論としては、
「本件企業結合については,一部の品目に係る取引分野における競争を実質的に制限することとなるおそれがあると認められるものの,当事会社が申し出ている問題解消措置の確実な実施を前提とすれば,独占禁止法の規定に違反するおそれはないものと判断した。」とのことです。
 → 公取委サイト報道発表資料(PDF)

 さて、本題のほうですが、こっちは公取委の昨日の下請法違反勧告事件です。
 昨日、公正取引委員会は、自動車用部品の販売業者であるクミ化成株式会社(東京都千代田区)に対し下請代金支払遅延等防止法(下請法)4条1項3号(下請代金の減額の禁止)に違反する事実が認められたとして、勧告を行っています。
 → 公取委サイト報道発表資料(PDF)
 総額約2877万円の支払が命じられていますね。

〈違反事実の概要〉
 クミ化成は、業として行う販売の目的物たる自動車用部品の製造を下請事業者に委託しているところ、自社で策定したコスト削減目標を達成するため下請事業者に対し、「一時金」と称して、一定額を下請事業者に支払うべき下請代金の額から差し引くことにより、下請事業者の責に帰すべき理由がないのに、下請代金の額を減じていた。

〈勧告の概要〉
ア 平成19年3月から同20年4月までの間に、「一時金」と称して、
 下請代金の額から減じていた額(総額2877万6923円)を下請事
 業者(30名)に対して速やかに支払うこと。
イ 前記減額行為が下請法の規定に違反するものである旨及び今後、下請
 事業者の責に帰すべき理由がないのに下請代金の額を減じない旨を取締
 役会の決議により確認すること。

ウ 今後、下請事業者の責に帰すべき理由がないのに下請代金の額を減じ
 ることがないよう、自社の発注担当者に対する下請法の研修を行うなど
 社内体制の整備のために必要な措置を講じるとともに,その内容等を自
 社の役員及び従業員に周知徹底すること。
エ 前記ア、イ、ウに基づいて採った措置を取引先下請事業者に周知する
 こと。

2008年12月18日 (木)

携帯ゲーム機用部品の納入価格のカルテル事件(公取委)

 公正取引委員会は、本日、任天堂の携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」「ニンテンドーDS Lite」の表示画面に用いられるTFT液晶ディスプレイモジュールの製造販売業者であるシャープ株式会社(大阪市阿倍野区)と株式会社日立ディスプレイズ(千葉県茂原市)に対し、独占禁止法3条(不当な取引制限=カルテルの禁止)に違反する行為を行っていたとして、本日、DS用液晶モジュールに係る行為(平成17年)について課徴金納付命令を、DS Lite用液晶モジュールに係る行為(平成18年)について排除措置命令を行っています。
 TFT液晶ディスプレイモジュールというのは、液晶ディスプレイにTFT液晶ディスプレイ駆動回路を組み合わせたものをいうそうです。
 → 公取委サイト報道公表資料(PDF)

 違反行為(価格カルテル)の具体的内容と排除措置命令の詳細は長くなるので公取委の公表資料をご覧いただきたいですが、簡単に言えば、2社が任天堂に液晶モジュールを納入するにあたっての価格交渉の際、価格下落を防ぐ共通認識を有するに至り、一定の価格を下回らない価格を提示するなどの価格カルテル行為をしていた、というものです。
 なお、この事件に関しては、今年2月に2社に対して公正取引委員会が立入検査に入ったことが報道されていました。

 課徴金納付命令の対象となったDS用モジュールの価格カルテルは、既に終了しているので、排除措置命令は出さず、課徴金納付命令のみですが、対象は、2社のうち、シャープ(2億6107万円)のみで、日立ディスプレイズに対しては出されていません。これは自主申告による減免制度の適用があったのでしょうか。

 また、両社に対する排除措置命令の対象となった平成18年のDS Lite用モジュールの価格カルテルは、結局実行されなかったようで、課徴金の対象とはならず、ただ、違反行為が中止されているとはいえ、「・・・違反行為の取りやめが当委員会の審査開始を契機としたものであること等の諸事情を総合的に勘案すれば,2社については,特に排除措置を命ずる必要があると認められる。」と認定されたため、こっちの行為については排除措置命令が出されたということになっています。

【追記】(09/3/12)
 この事件の審判開始などについて、本日付で、新しい記事を書きました。
 → 「液晶ディスプレイ価格カルテル事件関連の日米の話題(独禁法)」

「消費者金融業者の広告における貸付金利に関する意見書」(ひょうご消費者ネット)

 今月16日付で、NPO法人ひょうご消費者ネット(神戸市)が、日本貸金業協会に対して、「消費者金融業者の広告における貸付金利に関する意見書」を送っています。ひょうご消費者ネットは、消費者契約法上の適格消費者団体としての認定を受けている団体です。
 → ひょうご消費者ネットのサイト
     ※意見書本文(PDF)

 この意見書は、大手4社を含め、消費者金融業者の広告の多くは、貸付金利表示を「7.7%~18%まで」などと「最低金利」以上「最高金利」以下というような幅のある金利表示がなされている点を問題としているものです。意見書の内容は、私も全くその通りだと思います。昨日、神戸新聞には報道されたようですが、他には取り上げられていないようですので、以下、概要をご紹介します。

 上記のような貸付金利の表示方法では、実際にどのような金利で顧客が借りることができるのか、その実績なども不明であり、貸付金利というものが顧客の利害に関わる条件であるにもかかわらず、2倍以上の差がある金利が表示されながらそれ以上の情報が広告に明らかにされておらず、大手業者の開示情報の数字から推測すれば、高い金利帯による貸付口座数が、低い金利帯による貸付口座数に比べて極めて多いという事実が浮かび上がり、最低金利による貸付実績はほとんどないのではないか、という疑念を抱かざるを得ない、としています。
 そして、このような金利表示の方法は、貸金業法や景品表示法に違反する「おとり広告」の可能性があり、疑いを払拭するために、業者が、各金利帯ごとの貸付実績、最多貸付金利帯、平均実質金利を明らかにして、一般的・平均的な消費者が50万円以下の無担保融資という消費者金融における主力商品においていかなる金利で融資を受けることができるのかを明らかにすべき、としました。
 そして、貸金業協会は、消費者金融業者の広告において、「有利誤認」あるいは「おとり広告」を防止する観点から、「貸金業の業務運営に関する自主規制基本規則」を改定し、
 1.平均実質金利及び最多貸付金利を明らかにしなければならない。
 2.平均実質金利及び最多貸付金利は、最低金利・最高金利(「~以上~
  まで」という書き方)よりも、1.5倍以上の大きさの字で記載するな
  どして強調されなければならない。
 3.貸付実績の無い、あるいは、貸付実績がほとんどない最低金利を表記
  してはならない。

という規制を設けることを求めています。

 なお、意見書は、金融庁や公正取引委員会などにも送付されたとのことです。

2008年12月17日 (水)

下請法違反にもリニエンシー導入?(公取委)

 前の記事で少し書いたように「まねきTV」事件の知財高裁判決が出ましたが、判決が最高裁サイトに掲載されましたので、ご参考まで。

 さて、本日、公正取引委員会が、「下請法違反行為を自発的に申し出た親事業者の取扱いについて」というのを公表しています。
 → 公取委サイト報道発表資料(PDF)

 これは、最近、下請代金支払遅延等防止法(下請法)に違反した親事業者が、公正取引委員会に自主的に違反行為を申し出た事案があり、この事案については、親事業者の自発的な改善措置が下請事業者が受けた不利益の早期回復に資することにかんがみ、勧告の必要がないとしたとのことです。勧告が出ないので、基本的には、その違反業者の名前や違反行為の内容は出ないという大きなメリットがあります。当然ながら、このブログにも載らないですね。。。

 当該事案については、
1 公正取引委員会が当該違反行為に係る調査に着手する前に、当該違反行為
 を自発的に申し出ている。
2 当該違反行為を既に取りやめている。
3 当該違反行為によって下請事業者に与えた不利益を回復するために必要な
 措置を既に講じている(不当減額の返還)。
4 当該違反行為を今後行わないための再発防止策を講じることとしている。
5 当該違反行為について公正取引委員会が行う調査及び指導に全面的に協力
 している。

というよう事由が認められたことから、下請事業者の利益を保護するために必要な措置を採ることを勧告するまでの必要はないと公正取引委員会が判断したようです。

 そして、公正取引委員会は、当該事案に限らず、今後同様の自発的な申出が親事業者からなされ、かつ、上記事由が認められた場合には、親事業者の法令遵守を促す観点から、同様の取扱いをするとのことです。

 いわば、独占禁止法で導入されて一定の効果が現れている自主申告による課徴金減免制度(リニエンシー)の下請法版ですが、特に法改正によるのではなく、行政裁量の中で行うもののようです。
 その趣旨は分からんわけではないですが、違反事業者の不当な逃げ道にならないように、厳正に運用していただきたいし、公正取引委員会の恣意的な運用がなされないよう願いたいですね。

隣接葬儀場に対してフェンス設置を命じた判決(京都地裁)

 零時を過ぎて17日になりましたが、16日午前中に東京地裁で裁判があり、その後、ロースクールの講義のため京都に向かう新幹線の中で書いたのが、以下の記事です。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 先日、はやりの格安モバイルパソコン(ASUS)を手に入れたので、それで車中で原稿書きしてます。もっともネットには繋げないので、ブログにアップするのは夜になります。

 15日にまねきTVの知財高裁判決が出て、地裁同様に原告の放送局側が負けたようですね(この判決については、これだけ。)。

 さて、先日、最近の裁判例を検索していたときに見つけた判決の紹介です。

 事案は、住宅地に自宅のある原告親子(共有者)が、道路を隔てて営業している葬儀場に対して、高いフェンスの設置と損害賠償を求めたというものです。

 某判例検索で見つけたのですが、まだ判例雑誌等に公刊されていないかもしれません。

 京都地方裁判所 平成20年9月16日判決 目隠しフェンス設置等請求事件

 いろいろと面白い論点もあり、演習や試験問題の素材に良さそうな判決かもしれません。ただ、このブログで全部取り上げるわけにもいきませんので、簡単な紹介だけでご容赦。

 まず、フェンスの設置については、原告らが、現在のフェンスより1.5メートル高いフェンスの設置を求めたのに対して、判決は、範囲を限定のうえで1.2メートル高いものの設置を命じています。

 原告らの請求の根拠としては、宗教的感情の平穏が侵害され、人格権あるいは人格的利益を侵害するという点と、民法235条(境界上の目隠し設置義務)の類推適用の2点を挙げていますが、後者の民法235条の類推適用は認められず、前者の人格権ないし人格的利益の侵害を裁判所が認めました。ただし、原告2名の内の1名は、仕事室兼寝室が2階にあって、棺の出入りが観望できるとし、本件では受忍限度も超えているとして、請求を認められたのですが、もう1名については、居室が1階であることから、人格権等の侵害が認められていません。

 また、損害賠償も同様に1名のみに一部認められています。ただ、原告らの請求では、将来的な損害賠償の請求もなされていましたが、この部分については、権利保護の要件を欠き不適法ということで、請求却下となっています。

 本件の葬儀場のような施設に対して、住民運動で設置が反対されるということは、よくあることで、本件でも、近隣住民と話し合いがなされている経過が判決には出ています。しかし、このような問題で、実際に裁判例として出てくるものは多くはないと思われますので、実務上参考になるかと思います。

 弁護士の立場から、蛇足気味ですが、精神的損害賠償(慰謝料)を10万円と認定しながら、弁護士費用相当損害を10万円としたのは、この手の判決で弁護士費用を10%とか20%としてしまうことが多い中ではちょっと評価できるかもしれません。なにしろ、ヤフーの個人情報流出裁判では、原告1人で1000円(原告5人だったので合計5000円)ですから(苦笑)。。。。

【追記】(2010/6/29)
 その後、大阪高裁でも維持された上記判決ですが、本日(10/6/29)最高裁で、逆転の請求棄却判決が出たようです。本日付の記事を新たに書きました。

 

2008年12月16日 (火)

ミシュラン2つ星レストランの不当表示排除命令(景表法)

 実際には輸入農産物なのに国内産と称したうえ、商品に生産農家の写真として、自社の従業員の写真をつけていた、という事件が報道されていますね。あきれて笑ってしまいました。
 何を信じていいのか、わからなくなってしまった昨今の食品表示事件ですが、今日は、公正取引委員会が、ヒルトン東京のミシュラン2つ星レストランの牛肉偽装に対して排除命令を出しています。本当に何を信じていいのやら。。。

 本日、公正取引委員会は、日本ヒルトン株式会社が運営する「ヒルトン東京」内で同社が運営する飲食店「トゥエンティワン」の提供していた料理に係る表示について、景品表示法4条1項1号(優良誤認)に違反するとして排除命令を行いました。
 → 公取委サイト報道発表資料(PDF)

〈違反事実の概要〉
 日本ヒルトン株式会社は、同社運営の飲食店「トゥエンティワン」において料理を一般消費者に提供するに当たり、
 牛肉を用いる料理について、メニューやポスターに、あたかも前沢牛を用いているかのように表示していたが、実際には、当該料理に用いられた牛肉の大部分は前沢牛の肉ではなかった。
 野菜を用いる料理について、ポスターに、あたかもオーガニック野菜を用いているかのように表示していたが、実際には、当該料理に用いられた野菜の大部分はオーガニック野菜ではなかった。
 ボタンエビを用いる料理について、メニューに、あたかもボタンエビは北海道産のものであるかのように表示していたが、実際にはすべてカナダ産のものであった。

〈排除措置の概要〉
ア 前記表示は、一般消費者に対し実際のものよりも著しく優良であると示すもの
 である旨を公示すること。
イ 再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること。
ウ 今後、同様の表示を行わないこと。

2008年12月15日 (月)

「消費者行政の推進に関する世論調査」(内閣府)

 一部、報道もされているようですが、内閣府は、「消費者行政の推進に関する世論調査」という調査結果について公表しています。
 → 内閣府サイト「消費者行政の推進に関する世論調査」

 この調査は、 消費者行政の推進に関する国民の意識を調査し、今後の施策の参考とする目的で行われたもので、調査項目は、 (1)消費者問題に対する現状認識、(2)消費者が必要としている情報、(3)消費者問題の窓口体制 、(4)今後の消費者行政のあり方、についてとなっています。調査対象は、全国20歳以上の者3000人(有効回収数 1,853人)で、本年10月16~26日の調査とのことです。 

 報告書の目次は後記の通りです。
 この中で、消費者問題の関心分野については、
  「食中毒事故や食品添加物の問題などの食品の安全性について」88.8%
  「偽装表示など事業者による商品やサービスに関する偽りの情報について」70.9%
  「強引な勧誘や不正な利殖商法などの悪質商法について」44.0%
  「製品の欠陥により生じる事故について」38.9%

となっています。

 また、国民生活センターの認知度に関しては、
  「名前も活動内容も知っている」15.3%
  「名前は聞いたことはあるが,活動内容までは知らない」49.2%
  「名前も活動内容も知らない」32.5%

ということで、あまり知られていないことが明らかになっていますね。
 同様に、消費生活センターの認知度については、
  「名前も活動内容も知っている」22.0%
  「名前は聞いたことはあるが,活動内容までは知らない」48.8%
  「名前も活動内容も知らない」26.1%

と、こちらも似たような数字になっています。両方とも半分近い人が名前は聞いたことがあるが、中身がわからない、ということのようですね。

〈目次〉
1 調査の概要
2 調査結果の概要

 1.消費者問題に対する現状認識
  (1) 消費者問題への関心
   ア 消費者問題の関心分野
  (2) 商品やサービスへの不満
   ア 商品の不満の内容
   イ サービスの不満の内容
   ウ 不満の際の相談の有無
   エ 不満の相談先
   オ 不満を相談しなかった理由

 2.消費者が必要としている情報
  (1) 国や地方公共団体から得たい情報
  (2) 学校の消費者教育で取り上げてほしいもの
  (3) 重要な情報の提供方法

 3.消費者問題の窓口体制
  (1) 国民生活センターの認知度
   ア 国民生活センターの窓口体制の満足度
   イ 満足していないこと
  (2) 国民生活センターが特に力を入れてほしいこと
  (3) 消費生活センターの認知度
   ア 消費生活センターの窓口体制の満足度
   イ 満足していないこと
  (4) 消費生活センターが特に力を入れてほしいこと

 4.今後の消費者行政のあり方
  (1) 消費者問題に対する政府の施策に望むこと
  (2) 消費者問題に対する地方公共団体の施策に望むこと

3 調査票

4 集計表

独占禁止法の改正のまた先送り

 日経の報道によれば、政府・与党は独占禁止法改正案を廃案とする方針を固めたとのことです。今回の改正案は、このブログでも何度か触れましたし、7月の下記記事には、なかなか改正が進まない状況をメモ書きしておきましたが、結局、また駄目ということになりました。
 → 「独禁法・景表法の改正されず、の整理」(7/2)

 今回の改正は、課徴金の引き上げ、対象の拡大、自主申告制度(リニエンシー)制度の拡充などが予定されていたものですが、このねじれ国会の中で、野党が抵抗し、成立できないため廃案となるものです。報道では、一部修正のうえ来春の国会に再提出予定とのこと。

 報道では明示されていませんが、景品表示法の不当表示規制への課徴金導入も同様なのでしょうね。
 景品表示法については、公正取引委員会から移管されるはずであった消費者庁の設置についても、国会で見通しが立たないままとなっていて、宙ぶらりんの格好のまま年を越すことになります。

 改正の内容の是非はいろいろ意見のあるところかとは思いますが、いずれにしても、この政局は何とかならないものでしょうか。

2008年12月11日 (木)

バス車体部品下請製造についての公取委勧告(下請法)

 先日、ちょっと触れた事案についての続編ということになります。
 → 「下請法に関する3題(中小企業庁・公取委)」(11/27)

 本日、公正取引委員会は、西日本車体工業株式会社(北九州市小倉北区)に対し、下請代金支払遅延等防止法(下請法)4条1項3号(下請代金の減額の禁止)に違反する事実が認められたとして、勧告を行っています。
 上記の先日の当ブログ記事は、本年11月26日、公取委が、中小企業庁長官から下請法6条に基づく措置請求を受けたことについてのものですが、この措置請求に基づいて、今回、勧告が出されたということになります。
 → 公取委サイト報道発表資料(PDF)

【違反事実の概要】
 西日本車体工業は、業として請け負う製造の目的物であるバス車体に使用する部品の製造を下請事業者に委託しているところ、コスト削減を図るため、下請事業者に対し、「一括値引き」と称して、下請代金の額に一定率を乗じて得た額を下請事業者に支払うべき下請代金の額から差し引くことにより、下請事業者の責に帰すべき理由がないのに、当該下請事業者に支払うべき下請代金の額を減じていた(減額金額は、下請事業者6名に対し総額1358万7634円)。

 なお、同社は、下請事業者に対し、減額分を返還し、自社の発注担当者に対する下請法の研修を実施するとともに、取締役会において、前記減額行為が下請法の規定に違反するものであること及び今後、下請事業者の責に帰すべき理由がないのに下請代金の額を減じないことを決議している。

【勧告の概要】
ア 次の事項を自社の役員及び従業員に周知徹底すること。
 (ア)「一括値引き」と称して減額していた行為が下請法の規定に違反するも
  のであること及び今後、下請事業者の責に帰すべき理由がないのに下請
  代金の額を減じないことを平成20年11月12日開催の取締役会の決
  議により確認したこと。
 (イ) 今後、下請事業者の責に帰すべき理由がないのに下請代金の額を減じ
  ることがないよう、発注担当者に対する下請法の遵守についての研修を
  行うなど社内体制の整備のために必要な措置を講じたこと。
 (ウ) 下請事業者に支払うべき下請代金の額から減額した分を既に当該下請
  事業者に対し返還していること。
イ 前記(ア)から(ウ)までの事項を取引先下請事業者に周知すること。

2008年12月10日 (水)

独禁法違反行為に対し損害賠償認容判決(キャンシステム対USEN)

 報道によれば、本日、有線音楽放送業界最大手のUSENに対して、自社の顧客のみを対象とした違法な安値キャンペーンで顧客を奪われたなどとして、業界2位のキャンシステムが、総額約113億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、東京地裁であり、USENの行為が「競争を実質的に制限し独占禁止法に違反した」としてUSEN側に20億円の支払いを命じた、とのことです。

 逆にUSENもキャンシステムに約143億円の損害賠償を求めていたようですが(反訴ですかね)、こちらは棄却のようです。(後記の追記もご覧ください)

 判決の詳細がわかりませんが、産経の報道によれば、USENが平成15年夏に、キャンシステムの従業員約500人を一気に大量に引き抜き、翌年夏までに、キャンシステムの顧客に対して月額聴取料無料期間を1年間延長するなどさまざまなキャンペーンを展開することによって、「約5万人の顧客を切り替えさせて、キャンシステムの売上高を減少させた、と判決が認定しているようです。

 公正取引委員会は、平成16年10月13日、USEN(当時の社名は有線ブロードネットワークス)と代理店の日本ネットワークヴィジョンに対して、上記の安値キャンペーンにつき、両社が通謀して、キャンシステムの音楽放送事業に係る事業活動を排除することにより、公共の利益に反して、我が国における業務店向け音楽放送の取引分野における競争を実質的に制限していたものであるとして、この行為が私的独占(独占禁止法2条5項)に該当し、独占禁止法3条に違反する、として勧告審決が出ています。
 ただし、この勧告審決の認定事実では、上記の従業員の引き抜きの事実には触れられていません。
 → 勧告審決(16.10.13.平成16年(勧)第26号)

【追記】(12/11)
 USENが自社サイト上で、この判決についてのコメント及び控訴方針を公表しています。
 → USENサイト公表記事(PDF)

 ここの記載によれば、
 最初に訴訟を提起したのは、USEN側で、キャンシステムを被告として、違法な営業に基づいて被った損害賠償(請求額142億9391万6666円)などを求める訴えを東京地裁に起こしたようですね。ただ、この訴訟には、キャンシステムからUSENに対する損害賠償請求についての債務不存在確認をも求める内容だったようで、このUSENからの訴訟提起時点で、既にキャンシステムからUSENに対して損害賠償の請求が訴訟外でなされていたことが窺えます(この不存在確認請求は、キャンシステムからの反訴提起により取り下げ)。
 そして、このUSENからの訴訟に対して、反訴として、キャンシステムからUSENに対して、損害賠償請求がなされた、という経緯のようです。

【追記の追記】(12/15)
 キャンシステムのサイトにも発表が出ていました。
 → キャンシステムのサイト公表記事(PDF)

コーヒーの炭火焙煎とカシミヤ衣料品についての不当表示排除命令2題(景表法)

 今日は、公正取引委員会から景品表示法に基づく排除命令が2つ出されています。

 ひとつが、炭火焙煎を標ぼうするコーヒーについてのもので、もうひとつが、カシミヤ50%を表示した輸入ストールについてのものです。輸入衣料品についてのカシミヤ表示については、ここのところ、何度も公取委が排除命令を出しています(後記の当ブログ記事を参照)。

その1 → 公取委サイト報道発表資料(PDF)
 本日、公正取引委員会は、株式会社トーホー(神戸市東灘区)、富永貿易株式会社(神戸市中央区)、宮崎県農協果汁株式会社(宮崎県児湯郡川南町)の3社が販売する炭火焙煎を標ぼうするコーヒーに係る表示について、景品表示法4条1項1号(優良誤認)に違反するとして排除命を行っています。

〈違反事実の概要〉
 3社は、炭火焙煎を標ぼうするコーヒーを自ら又は取引先販売業者を通じて一般消費者に販売するに当たり、中元用カタログ又は商品の容器に、あたかも当該商品の原材料として用いられたコーヒー豆は炭火で焙煎したもののみであるかのように示す表示をしていたが、実際には、当該商品の大部分又は過半については、原材料として用いられた炭火で焙煎したコーヒー豆の割合が60パーセント又は70パーセントを下回るものであった。

〈排除措置の概要〉
ア 前記表示は、一般消費者に対し実際のものよりも著しく優良であると
 示すものである旨を公示すること。
イ 再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること。
ウ 今後、同様の表示を行わないこと。

その2 → 公取委サイト報道発表資料(PDF)
 本日、公正取引委員会は、株式会社伊勢丹(東京都新宿区)、株式会社ファイブ・フォックス(東京都渋谷区)が販売する衣料品に係る表示について、景品表示法4条1項1号(優良誤認)に違反するとして、排除命令を行いました。

〈違反事実の概要〉
ア 伊勢丹
 伊勢丹は、インド所在の事業者から輸入したストールを自社の新宿店において一般消費者に販売するに当たり、商品の下げ札に「カシミヤ 50%」と記載することにより、あたかも当該商品の原材料としてカシミヤが50パーセント用いられているかのように表示していたが、実際には、カシミヤは用いられていなかった。

イ ファイブ・フォックス
 ファイブ・フォックスは、中華人民共和国所在の事業者から我が国の事業者を通じて輸入したストールを自社の「コムサイズム」、「コムサストア」、「CCM」、「コムサマーケット」及び「コムサモデルズ」と称する店舗において一般消費者に販売するに当たり、商品の下げ札及び品質表示タッグに「カシミヤ 30%」と記載することにより、あたかも当該商品の原材料としてカシミヤが30パーセント用いられているかのように表示していたが、実際には、カシミヤは用いられていなかった。

〈排除措置の概要〉
ア 前記表示は、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良である
 と示すものである旨を公示すること。
イ 再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること。
ウ 今後,同様の表示を行わないこと。

※ カシミヤの表示に関する当ブログの記事
 → 「中国製カシミヤ製品の不当表示と景品表示法」(07/8/4)
 → 
「使っていないのに『カシミヤ70%』(景表法)」(07/12/26)
 → 
「また、カシミヤ製品の不当表示(景表法)」(08/7/17)

2008年12月 9日 (火)

「個人情報保護法」と情報管理一般の雑感

 ロースクールで情報法の講義を担当しているのですが、ちょうど今の時期、「個人情報保護法」についてしゃべっているところです。

 悪法だ、などと言われたり、「過剰反応」が問題になったりしていますが、この法律自体は、民間事業者に対して、世間で思われているほどにはいろいろな責任を定めたものではなく、個人情報管理についての「ミニマム・スタンダード」を定めるだけのものです。具体的な場合への当てはめは結構難しい部分もあるのは事実ですけれども、抽象的にであれば、法律の規定自体の解説をすることはそんなに難しくないと思っています。

 ただ、ミニマム・スタンダードですので、個人情報保護法の規定だけを守っていたら、情報管理の法的責任が果たせるか、といえば、それははっきりと「NO!」です。

 例えば、個人情報保護法は、その名称の通り、「個人情報」に関するもので、株式会社など「法人情報」そのものは対象ではありませんし、個人情報保護法上、責務を負う民間事業者というのは「個人情報取扱事業者」と定義されるもので、これには一定少数の個人の情報を保有している者については対象から除外されています。だからといって、「法人情報」をいい加減に管理したり、「個人情報取扱事業者」に該当しない小規模事業者が個人情報の管理責任を法律上負わないか、といえば間違いです。
 つまり、個人情報保護法上の責任は負わない場合であっても、民法上の不法行為に該当するとか、不正競争防止法上の営業秘密漏洩の問題になったりとか、あるいは、契約上の責任が出てくる場合もあり、個人情報保護法とは直接関係なくても、損害賠償の責任を負うことが充分に考えられるわけです。ここでは詳しくは触れませんが、個人情報保護法自体には出てこない「プライバシー」や「人格権」の侵害といったタームも関係する場合もあります。
 また、個人情報保護法自体には、情報漏洩に関しての損害賠償の直接的な規定はない、というのも、知らない人には驚かれることがあります。

 ですから、企業などが情報管理を考える場合に、個人情報保護法を勉強すれば足りるわけでもありませんし、我々弁護士も、それだけを指導していては大間違いということになっていまいます。

 憲法上、刑法上の問題なども含めて、もっと広い範囲での全体的な「情報法」の体系が構築されないといけないのだろうな、それによって「悪法」とか「過剰反応」などといった問題が解消されていくのかな、というのが、今日夕方からの講義の準備をしながらの雑感でありました。

2008年12月 7日 (日)

「架空請求」と「架空とは言い切れない請求」への対応

 タイトルは意味不明かと思いますが、休日のちょっとした雑感メモです。もう少し、きちんとした文章にして、事務所のサイトの法律コラム(更新が大変遅れてます)に掲載しようとは思っているのですが。

 近年、架空請求やら振り込め詐欺やらのように、電話や郵便、電子メールによって、ありもしない請求をして支払わせるという手口が珍しくもなくなりました。また、直接的に支払の請求をするわけではありませんが、裁判所や検察庁をはじめとした官公庁や公的な団体などを名乗って、電話をして、おそらくは住所などの個人情報を聞き出そうとする不審な電話の例も跡を絶ちませんね。

 広く見れば、迷惑メール、スパムメールといったものも含まれるかと思うのですが、こういった不審者からのアクセスに対しては、変に不審な発信者に反論したり拒絶の意思を表示したりすると、逆に相手に情報を与えることになったり、巧妙な手口に載せられる危険性があるから、相手にせず、無視するほうがいい、という対処法をよく聞きます。

 基本的には、私もその通りだと思いますし、個別事案を相談されればそう答えます。

 ただ、そのような対応が一般常識になっていくことに心配もしています。
 それは、相手方に返事をしたり、反論したり、という対応をしなければならない、そうしたほうがいい、というまともなアクセス行為に対してまで、同じような対応が拡がっていくのではないか、という点の心配です。

 本人にとって歓迎できないアクセスにしても、例えば、トラブルの相手方(代理人の弁護士というのも含まれますが)からの通知であったり、裁判所などの官公庁などからの手続書面についても、「そんなこと俺はしらないよ。」と無視する傾向も出てくるのではないでしょうか。相手からの請求内容について、「これは相手が無茶な請求をしているだけ」というようなことで、上記のような「架空請求」と同様に単純に無視すれば、場合によってはトラブルが拡大したりすることも充分にあり得ます。

 もし、相手方代理人の弁護士から、自分の気にくわない請求の書面が届いたとか、よくわからない内容の書面がきたからといって、放置しておけば、相手方も余計に感情的になって不必要にこじれて解決が困難になったり、本来は話し合いで済むものが、無視したために相手方も裁判などの手続きをとらざるを得なくなったりします。
 弁護士からの通知を、いちいち「本当に弁護士からの通知だろうか」とか「一方的な請求だから放置しよう」などといった対応が一般的になると、我々も正直なところ困りますし、受け取った人の側も不利益になる可能性があるわけです。

 これが裁判所からの郵便物であれば、もっと大変なことになる危険性があります。つまり、民事訴訟を起こされた場合、裁判所から訴状が郵送されるのですが、その訴訟の内容が、自分にとっては話にならないようなおかしな請求だからといって、無視して放置しておけば、証拠を調べることもなく、原則として、相手が訴状に書いたとおりの「欠席判決」が裁判所から言い渡されます。この判決がいったん確定してしまえば、これを後から覆すことは通常は困難です(厳格な要件の「再審」が認められなければ駄目です)。

 迷惑メールであれば、最近はフィルタリングの技術のおかげで、ちゃんと対応しておれば、件数は増えても、以前ほどの迷惑感は減ったように思います。郵便などについても、不審な通知は分類してくれるようなフィルタリングの方法はないのかな、と思ったりもしますが、迷惑メールのフィルタリング同様、わずかにせよ、フィルタリングの段階で、重要な郵便がはじかれたりしても大変ですね。

 「架空請求」などの手口は、自分の所に来たアクセスに対して、真っ当な人間であれば、アクセス内容を検討したり、悩んだり、びっくしたり、反論したりするという正しいリアクションを利用するものです。これに対して、「架空請求」には返事せず、無視しましょう、という対応は、本来あるべきリアクションをやめましょう、というようなもんですから、そこの所に上のような心配がでてくるんですね。「悪貨は良貨を駆逐する」ということでしょうか。
 クレジット契約などと同様に、こういったこと(「欠席判決」のような訴訟手続も含めて)についても、消費者啓発・教育活動が重要なのだろうな、と思います。

2008年12月 5日 (金)

ポッカレモンの商品表示についての排除命令(景表法)

 このブログの2つ前の記事で触れたところですが、ポッカコーポレーションに対する排除命令(防カビ剤使用に関する不当表示)が、報道で予告の通りに出たようです。

 本日、公正取引委員会は、ポッカコーポレーションが販売する「ポッカレモン100」及び「ポッカ焼酎用レモン」に係る表示について、景品表示法4条1項1号(優良誤認)に違反する事実が認められたとして、同社に対して、排除命令を行いました。
 → 公取委サイト報道発表資料(PDF)

 ポッカコーポレーションのサイトの公表記事
 → 「ポッカレモン製品の表示に対する公正取引委員会からの排除命令について」

〈違反事実の概要〉
 ポッカコーポレーションは、ポッカレモン100のうち容量300ミリリットル及び450ミリリットルの商品並びにポッカ焼酎用レモンを取引先販売業者を通じて一般消費者に販売するに当たり、商品の容器に「レモンを収穫後すぐに搾汁するので、収穫後防カビ剤(ポストハーベスト)は使用しておりません。」と記載することにより、あたかも、当該商品にはポストハーベストが含まれていないかのように表示していたが、実際には、原材料として使用しているレモン果実はポストハーベストの一つであるイマザリルが使用されているものであり、かかる表示は、実際のものよりも著しく優良であると一般消費者に示す表示であった。

 なお、「ポストハーベスト」は、防カビ等を目的に収穫後の農産物に使用される農薬であり、イマザリルは、日本国内において食品添加物として最大残存量等の基準が定められている、とのことです。

〈排除措置の概要〉
ア 前記表示は、一般消費者に対し実際のものよりも著しく優良であると
 示すものである旨を確認すること。
イ 再発防止策を講じて,これを役員及び従業員に周知徹底すること。
ウ 今後,同様の表示を行わないこと。

2008年12月 4日 (木)

刑務所からの釈放時のアンケート結果(法務省)

 法務省サイトに、「受刑者に対する釈放時アンケート集計結果」というのが公表されています。
 → 法務省サイト「受刑者に対する釈放時アンケート集計結果」

 平成17~19年度の各年度別のアンケート結果をグラフで表したものですが、いろいろな質問項目があり、各年度約2万5000人くらいの人数の回答の集計になっており、なかなか面白いものになっています。

 質問項目は、量刑についてとか、被害者についての思い、など犯した犯罪行為に関するものはもちろん、刑務所内の生活、例えば、部屋の広さや食事の量、内容、職員の対応、刑務作業の感想などいろいろです。興味のある方はご覧ください。

 なお、平成19年度の結果を見ると、食事の質については「悪い」という回答が半分をちょっと超えていますね。
 また、自分にとって刑務所が役に立ったかという質問には、「大変役に立った」と「ある程度,役に立った」を合わせると、77%、「ほとんど役に立たなかった」と「全く役に立たなかった」は合わせて10.7%となっています。

2008年12月 3日 (水)

レモン果汁製品の防カビ剤混入と不当表示の報道

 毎度おなじみの公取委関連ですが、ちょっと雰囲気は違うかな。

 本日午後から各社の報道によれば、公正取引委員会が、ポッカレモンで知られるポッカコーポレーションに対して、近く景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を行う方針とのことです。
 【追記】(12/5)排除命令が出ました。→ こちらの記事へ

 同社のレモン果汁製品について、防カビ剤の混入を把握しているのに、「不使用」と表示して販売したというものです。

 一方、既に今年9月には同社が公表しており、安全性には問題ないとしています。
 → ポッカのサイト
   「ポッカレモン製品の表示に関するお詫びと自主回収のお知らせ」

 この件についての公取委の排除命令についての詳細は公取委の発表を待たないとわかりません。

 ただ、このニュースを見て、私は、小さいころの事件を思い出しました。以下については、今回の件とは全く関連がないと思いますし、私の個人的回想を書きたいだけです。今回のポッカ社の対応云々などと関連づけるつもりは全くありませんので、ご了承くださいね。

 ちょっと調べると、それは昭和42年の事件らしいのですが(私が8歳くらいですね)、ポッカレモンに果汁が使用されていないということで、公正取引委員会が(他の同様の会社も含めて)排除命令を出しているようです。
 もちろん、私も小学校低学年の身で、それが公正取引委員会による景品表示法違反事件の排除命令とまで認識していたはずは当然ながらありませんが、当時、ニュースで、この無果汁問題が報道されていたことは結構覚えています。少なくとも、私の周辺では、自宅でレモンを搾って食事に使うなどということはあまりなかったと思いますし、ポッカレモンを振って使うこと自体が結構ステイタスだったかもしれません。
 当時、今ほど表示が問題になっていた時代とは思えません(レモンを手軽にスーパーで買う時代ではないし)。「レモン」などと書いていても本当に果汁が入っているかどうかなどというのを一般市民が信頼していたかどうかは怪しいと思っているのですが(ジュースでも一緒ですけど)、それでも子供の記憶に残るくらいですので当時としてはかなり問題になっていた事件だったのでしょうね。でも、その後、その問題にも対処され、長年にわたってポッカレモンのブランドイメージを構築されてきたことは、個人的には評価していましたよ。なので、今回も誠実に対応されることをお願いします。(【追記】共同通信のコラムでは今回の同社の対応につきかなり批判的に書かれておりますね。)
 この記事書くのにちょっと調べた時に見つけたものの一部が下記です。

【昭和42年の主な出来事(のうち、私が勝手に選んだもの)】
 ジョーンバエズ来日公演。
 第1回青梅マラソン開催。
 スパイ大作戦放映開始。
 東京都知事に美濃部亮吉が当選。
 新潟水俣病の原因として昭和電工の工場廃液と厚生省が断定。
 EC(ヨーロッパ共同体)誕生。
 公正取引委員会が松下電器にヤミ再販の停止の勧告。
 公害対策基本法の施行。
 オールナイトニッポンの開始。
 ツイギー来日。

2008年12月 2日 (火)

迷惑メール規制の特定商取引法改正についての解釈通達(経産省)

 12月1日から、広告宣伝電子メールのオプトイン規制を導入するなど、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」(いわゆる迷惑メール禁止法・特定電子メール法)特定商取引法の一部改正が施行されました。
 このうち、特定電子メール法についての総務省のガイドラインについては、先日書きましたが、
 → 「特定電子メールの送信等に関するガイドライン(総務省)」(11/14)
 今回は、特定商取引法に関する改正部分の解釈を明確にするため、経済産業省が、当該改正部分に関する解釈通達の改訂を公表しています。
 → 経産省サイト
  「『特定商取引に関する法律等の施行について』の一部改正について」

 資料として、特定商取引法に関する新旧条文対照表と改正部分の解釈通達が載せられています。

 もっとも、私もちゃんと見る時間がないので、ご紹介のみです。ご参考まで。

情報ネットワーク法学会研究大会は今週土曜日です(が)

 恒例の流行語大賞のニュースが流れていますね。大賞ではないですが、トップテン入賞の楯の実物は1995年に「官官接待」で入賞された井上善雄弁護士の事務所で拝見したことがあります。今年入賞の「上野の413球」は、「流行語」の範疇ではないような気もしますが、毎年そんなのも交じってるようです。

 さて、情報ネットワーク法学会の第8回研究大会が今週土曜(12/6)に開催されます。
 → 情報ネットワーク法学会サイト

 今回は東京・神田の東京電機大学での開催で、不良会員の私も参加しようかなぁと考えてましたが、いろいろ忙しいこともあるので、断念です。
 今回の研究大会では内田貴先生が債権法(民法)の改正問題について講演されるので、それを聞きたかったのが一番なのですが、どうやら大阪弁護士会でも会員向け研修でクリスマスの日に内田先生の講演を企画されているようで、それならば、ということで情報ネットワーク法学会参加はやめました。すみません。お詫びにここで宣伝しときます。

 以前、債権法改正についてはちょっと触れましたが、社会に大きな影響を与えることになる基本法の根本的な大改正ですので、そろそろ私のようなレベルの者でも真面目に検討していかなければならないようです。
 → 当ブログ「民法(債権法)改正検討委員会ホームページ」(10/6)

2008年12月 1日 (月)

代金引換や電子マネーなどの支払サービスに関する報告書案(経産省:パブコメ)

 11月27日付で、経済産業省の産業構造審議会産業金融部会・流通部会の「商取引の支払に関する小委員会報告書」に関する意見公募(パブリックコメント)が出されています。
 締め切りが今週金曜(12/5)とわずか1週間だけの期間で考えろ、ということのようですが(苦笑)。
 → 詳しくはこちらへ

 これは、産業構造審議会産業金融部会・流通部会がまとめた「商取引の支払サービスに関するルールのあり方について」(案)について、意見を公募するもので、その趣旨としては、

 上記小委員会で、「収納代行、代金引換や電子マネー等の新たな支払サービスに係る取引ルールのあり方について、消費者の安全・安心とイノベーションの両立の観点から検討」してきたところ、「これらの新たな支払サービスは消費者にも広く浸透しており、様々な場面で利用されるようになってきていることから、本小委員会の検討結果を報告書としてとりまとめるにあたり、広く消費者・事業者の皆様からも御意見をいただきたく、」意見の募集をするということです。

 インターネットショッピングやネットオークションにおいては、代金の支払、と商品の引渡という行為をどのように行うのが、トラブル防止に良いのか、という点が大問題ではあるわけですので、重要な論点ではあります。
 以下には、報告書案の目次だけを示しておきますが、上記リンク先に掲載されている「参考資料」(PDF)には、この報告書に関連する各種資料がいろいろと入っていますので、関心のある方はご覧ください。

〈報告書案目次〉

第1章商取引の支払サービスに係る消費者利益の保護
1.収納代行

 (1) 収納代行サービスのメリット
 (2) 現在顕在化している消費者トラブル
 (3) 利用者にとっての潜在的リスクとリスク負担の構造
 (4) 事業者の自主的な取組の状況
 (5) 今後の方向性

2.代金引換
 (1) 代金引換サービスのメリット
 (2) 現在顕在化している消費者トラブル
 (3) 利用者にとっての潜在的リスクとリスク負担の構造
 (4) 事業者の自主的な取組の状況
 (5) 今後の方向性

3.電子マネー
 (1) 電子マネーのメリット
 (2) 消費者トラブルの現状
 (3) 利用者にとっての潜在的リスク
 (4) 事業者の自主的な取組の状況と今後の課題

4.企業ポイント
 (1) 企業ポイントのメリット
 (2) 現在顕在化している消費者トラブル
 (3) 利用者にとっての潜在的リスクとリスク負担の構造
 (4) 今後の消費者保護に向けた取組
    (発行企業の自主的取組を促すためのガイドラインの策定)

第2章支払サービスに関する金融規制のあり方
1.送金サービス規制のあり方

 (1) 資金の受払いを伴うサービスの分類と送金サービス規制の関係の概略
 (2) 送金サービス規制の適用範囲
 (3) 送金サービス規制の具体的内容

2.収納代行・代金引換サービスについて
 (1) 為替取引規制との関係
 (2) 収納代行・代金引換に関する消費者利益の保護
 (3) マネーロンダリング規制との関係

3.従来型電子マネーについて
 (1) 従来型電子マネーに関する規制のあり方について
 (2) 前払式証票規制法のサーバー型への拡張について

4.企業ポイントについて
 (1) 企業ポイントと電子マネー・貨幣との違い
 (2) ポイント交換への前払式証票規制法の適用可能性について

終わりに~今後の商取引の支払サービスの発展の方向性~

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