衣料品原産地不当表示の報道(「英国製」がマダガスカル製)
昨日(23日)は恒例の福知山マラソンに参加してきました。残念ながら、前半の飛ばしすぎと後半の根性不足のため、4時間をわずかに超えてしまい、2年振りのサブフォー(4時間切りをこう言います)は成りませんでした。どうもこのところ、最近流行のアラフォーになっています。
公正取引委員会の委員の国会同意人事案件がゴタゴタしていますが、この件に関し、「ビジネス法務の部屋」で取り上げられています。面白かったのでご紹介しておきます。
確かに、景品表示法違反(優良誤認)ものですね。産経が、いきさつを記事にしたりしていますが、単なる一時的な人事問題ではなく、公取委の組織にとって結構影響を残す事件になる可能性もあります。
さて、一昨日の朝日の「三越セーター、英国製と不当表示 『業者にだまされた』」という報道ですが、要するに、「英国製」と表示されていた高級セーターが、実際にはアフリカのマダガスカル製だったことがわかり、三越は販売を停止し、公正取引委員会に報告した、この原産地偽装表示については三越がメーカーにだまされたものというものです。三越も自社のサイトの「お知らせ」で公表しています。
当ブログでも以前取り上げましたが(下記リンク参照)、景品表示法の不当表示の責任は故意過失を問わないとされており、三越のような小売店がメーカーの表示をそのまま信用して販売している場合でも、景品表示法違反として処分される可能性があるわけです。多くの商品を扱う小売業者であれば、このリスクを完全に回避することは実際問題として大変です。事後対応ではありますけれども、今回の三越の対応も一つの参考になると思われます。
→ 「中国製カシミヤ製品の不当表示と景品表示法」(07/8/4)
→ 「衣料品の原産国表示についての判決(景表法)」(07/10/13)
上の当ブログ記事の2番目のは、イタリア製と表示された輸入ズボンに関するビームスなどに対する公取委の審判審決につき、ビームスが提起した審決取消訴訟の判決の報道について書いたものですが、この記事では、判決が公表されれば紹介する、としたのですが、そのままになっていました(今回気づきました。)。景品表示法違反について重要な判決ですので、参考文献をあげておきますね。
「ズボンの原産国不当表示審決取消請求事件(ビームス事件)」
向田直範 公正取引688号58頁
「独禁法事例の勘所(24・完):ズボン原産国ビームス」
白石忠志 法学教室330号115頁
【追記】(11/26)
「ねこちゃん」さんから、コメントで御指摘いただきましたので、次の記事にビームス事件とベイクルーズ事件の両審決取消訴訟について紹介してみました。ご参考まで。
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コメント
初めまして。いつも拝見させていただき、勉強しております。
さて、ご存じかと思いますが、ビームス事件判決とは別に、ベイクルーズ事件の審決取消訴訟について東京高裁判決が出ています。下の公取委サイトにアップされています。「不当表示を行った者」についてビームス事件判決とは別の見解(審決の見解)を採用し、そのほかにも新しい争点について判示されており、ビームス事件判決と並んで参照する価値があるように思います。
http://snk.jftc.go.jp/pdfdocs/H200523H19G09000005_.pdf
投稿: ねこちゃん | 2008年11月26日 (水) 13時11分
重要な御指摘ありがとうございます。
たしかに「ビームス事件」判決に比べて、後で出た「ベイクルーズ事件」判決は、どうしても地味な扱いですね。出たばかりだからかもしれませんが。
せっかく御指摘いただきましたので、両事件の判決に関して別記事を作ってみたいと思います。もっとも、大論文は書けませんけども。
投稿: 川村 | 2008年11月26日 (水) 22時38分