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2008年9月23日 (火)

著作権についての独占禁止法適用除外規定(ネット権に関連して)

 独占禁止法著作権法の関係でよく話題になるのは、「著作物」の再販売価格拘束の問題(法定再販制度 独禁法23条4項)の点です。

 この規定では、「著作物」については、基本的には再販価格拘束をしてもかまわないという例外が規定されているのですが、この独禁法でいう「著作物」と、著作権法上の「著作物」とは異なる点には注意が必要です(詳細は省略します)。この点の問題では、このブログでも以前問題にした新聞販売についての論点があります。

 さて、独禁法著作権法の関係で、もうひとつ出てくるのが、独禁法21条知的財産権についての適用除外規定です。つまり、
 第21条
  この法律の規定は、著作権法、特許法、実用新案法、意匠法又は
  商標法による権利の行使と認められる行為にはこれを適用しない。

というもの。特許権などのライセンス契約などを考えるときによく出てくる条文です。要するに、知的財産権の行使については、独禁法は適用されないよ、とされているわけです(でも知的財産権行使の範囲を超えるような制限については駄目ですよ)。

 なぜ、この規定を取り上げたかというと、壇俊光弁護士のブログで、ネット権との関連の議論で、この適用除外規定に触れておられて、

「・・・・商用コンテンツについて、不当取引拒絶を許容して、正当な対価と引き替えに流通することを拒む権利を与える必要はあるのだろうか?
 私には、独占禁止法自体を見直す必要があると思うのであるが、これはいかがであろうか。」

とされていたからです。ブログの短い文章ですので、私が壇弁護士の主張される点を正確に把握している自信は全くありません。
 ただ、そうだとすれば、著作権とその他の特許権などの知的財産権との違いを論じて差別化していく必要があるかと思います。でも、その前に、権利者の許諾なくして流通できる(対価は払うとしても)という制度を認めるかどうかは、独禁法の問題ではなく、著作権法の問題ではないかしらん。
 もちろん、もともと著作権とその他の特許権などの(ちょっと古い言い方になった)「工業所有権」とは違う面があるのですが、独禁法の適用除外規定においてそういう考え方はあまりなされていなかったような気がするので、面白いな、と思った次第です。

 で、初めてトラックバックなるものを壇弁護士のブログに送ってみた。ゴメン。

【追記】(9/24)
 壇さんのブログをさっき見たら。。。。
 電子商取引問題研究会の会計であるにも関わらず、長らく研究会に出席していないので、それを揶揄しておられるのでしょうね(会計の職務はちゃんとしてますよ)。すみません(謝)。それとも、経費請求があったのを早く振り込めという催促かな。

 ところで、先日もちょっと書いた、公取委のガイドライン「知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針」は、上記の独禁法21条と関連するものです。ただ、このガイドラインは、「知的財産のうち技術に関するものを対象」としていますので、著作権法上の問題としては、主にプログラム著作物が対象となり、一般的な著作権の問題は対象とされていません。
 もちろん、1つの参考にはなるとは思います。

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