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2008年7月 8日 (火)

槇原敬之vs松本零士の歌詞裁判の報道

 「銀河鉄道999」のせりふを歌詞に無断使用したと非難され、名誉を傷つけられたとして、歌手の槙原敬之氏が、漫画家の松本零士氏に対して、著作権を侵害していないことの確認と損害賠償などを求めた訴訟について、報道されています。この事件については、随分以前に当ブログでも記事にしました(昨年3月23日付)。

 さて、今回は、東京地裁の裁判の期日に両者本人が出廷して発言している、というので、各マスコミが報道しているものです。各社の報道をネット上で、ざっと読んだのですが、法律実務家的には気持ちの悪い表現がいくつかありましたので、ちょっと、コメントというか、つまらぬツッコミをしておきます。
(なお、一般の方には,、ほとんどどうでもいいことであって、私自身、本件の訴訟手続の流れにつき具体的に知るわけでもなく、思わぬ誤解を含んでいるかもしれませんが、ご了承ください。)

 この裁判は、ごく一般的な通常の民事訴訟手続ですが、「口頭弁論期日」だけの手続に、訴訟当事者(原告、被告)本人が出廷することは少ないです。なぜなら、「口頭弁論期日」というのは、主に双方からの主張のやりとりを行う期日で、しかも、通常は書面でほぼ済ませることが多いため、双方の代理人弁護士が出廷すれば充分で、本人がわざわざ出廷する意味があまりないためです(もちろん、例外はありますし、本人が出廷する権利を持つのは当然ですが。)

 で、ここで何故、両者本人がわざわざ出廷したか、というと、「口頭弁論期日」のためではなく、(たぶん)それに引き続き行われた形式になっている「(本人)尋問期日」で尋問を受けるためです。
 それぞれの法律的な主張は、これまでの裁判の期日において、それぞれの弁護士が書面でやりとりをしたり、裁判所が主張整理をしたりしているはずで、いまさら本人が出て「主張」をする必要はまずありません。
 今回は、その主張のもととなっている事実関係を立証(証明)するための方法の1つとして、両方の本人の尋問が行われた、という手続になります。したがって、それぞれが証言をした、というのは、裁判所に向かって「主張」するためではなく、「立証」の活動のためとなります(本人の記憶に基づいて、事実を証言する)。もっとも、この「主張」「立証」の違いを一般の方にわかっていただくこと自体が難しい場合も多いのですけども。
 また、一部の記事でもわかるように、普通こういった「本人尋問」や「証人尋問」は、本人や証人、1人ずつやっていきますので、2人並べて、質問をぶつけるというような方法をとることはありません(場合によっては可能ですが、かなり稀です。)。したがって、「直接対決」という表現もちょっと違いますし、実際、今回は、先に槇原氏の尋問を行い、それが終わると槇原氏は帰っていって、松本氏の尋問をおこなっていますので、両者が向き合って丁々発止のやりとりをしているようなものでもありません。

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