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2008年7月 1日 (火)

偽ブランド品のオークション出品と運営者イーベイの責任(フランス)

 日経、ロイター、共同通信などの報道によれば、昨日(6/30)、フランスのパリ商事裁判所が、アメリカのインターネット・オークション大手のイーベイ(eBay)に対して約4000万ユーロ(約66億円)の損害賠償の支払を命じる判決を行った、とのことです(イーベイは控訴方針)。

 ネット・オークション運営者の法的責任に関して、日本では、このブログでも取り上げたように3月に名古屋地裁でヤフーについて詐欺被害者からの賠償請求を認めない判決がなされています。ただし、運営者にも注意義務があることは認めています。
 → 「ヤフーオークション詐欺被害訴訟の判決(名古屋地裁)」(3/28)
 → 
「ヤフーオークションの運営者の注意義務(名古屋地裁判決続報)」(4/9)

 さて、イーベイのほうですが、名古屋地裁の裁判が、オークション詐欺の被害者達からの請求だったのに対して、パリ商事裁判所の裁判は、LVMH社(ルイヴィトンやディオールなどのフランス高級ブランド大手の企業)が原告であり、偽ブランド品がオークションに出品されたことにより、損害を受けたという主張のようですね。

 報道からは、詳しい法律構成や事実認定がわかりませんので、これ以上コメントしにくいですが、偽ブランド品が出品されるについて、運営者であるイーベイが注意義務を果たしていなかった、ということなのでしょうね。賠償金額を含めて、なかなか日本ではお目にかかれない思い切った判決だとは思いました。
 日本のオークションでも偽ブランド品の出品はあるでしょうから、ヤフーなど日本の業者も他人事ではない、と思っておられるかもしれませんね。

 日経の報道では、損害賠償だけではなく、判決が「今後、こうしたブランドの取扱を禁じ」とあるのですが、取扱を禁じられたのは、偽ブランド品だけなのか、本物も含むのか、不明確ですね。不正な偽ブランド品の取扱を禁じる、というのは、日本でも商標権などに基づいて差止請求ができる場合はあるかとは思いますが。

【追記】(7/1)
 夜になって、毎日が、これをパリ発の署名記事(福井聡)で、流していますが、その中に「偽ブランドの販売者だけでなく、情報を掲載したネット運営者も有罪になった。」という表現がありました。普通の人の日常会話ならともかく、大新聞が、民事と刑事の違いを意識しないで「有罪」という記事を何のチェックもなく流すというのは、編集部も含めてどうかと思います。日本国内の民事訴訟で負けた側を「有罪」と書いたら騒動になるかもしれません。

【追記の追記】(7/15)
 アメリカで、イーベイの同様の責任を認めなかった判決が出たようなので、別記事にしました。
 → 「アメリカでは、イーベイの責任認めず(オークション)」
                       (7/15)

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