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2008年5月23日 (金)

スーパーの納入業者への不当行為に対する排除命令(公取委)

 公正取引委員会は、本日、株式会社マルキョウ(福岡県の食品スーパー)に対し、独占禁止法19条・大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法1項、2項及び7項に違反するとして、排除措置命令を行いました。
 → 公取委サイト報道発表資料(PDF)
 同社は、自社サイトで、この排除命令に応諾することを公表し、「全社をあげてコンプライアンス体制の見直しを行い、再発防止に努め信頼の回復に取組んでまいります。」としています。

 「大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法」というのは、独占禁止法が禁止する不公正な取引方法を具体的に規定した公正取引委員会告示の1つです(平成17年5月13日公正取引委員会告示第11号)。
 今回は、この告示の1項(不当な返品)、2項(不当な値引き)、7項(納入業者の従業員等の不当使用等)に該当する行為を行ったとして排除命令が出されたものです。この告示は、他に、3項(不当な委託販売取引)、4項(特売商品等の買いたたき)、5項(特別注文品の受領拒否)、6項(押し付け販売等)、8項(不当な経済上の利益の収受等)、9項(要求拒否の場合の不利益な取扱い)、10項(公正取引委員会への報告に対する不利益な取扱い)を規定しています。下請法と同じような趣旨の規定ですね。
 → この告示の全文(公取委サイト)

【違反行為の概要】
(1) マルキョウは、食品仕入部門の取扱商品について、メーカー等が定めた賞味期限の2か月前の日、精米日から2週間を経過した日等の独自の販売期限を定め、当該販売期限を経過した商品について、自社と継続的な取引関係にある納入業者で取引上の地位が自社に対して劣っている業者に対し、当該販売期限を経過したことを理由とし、あらかじめ合意により返品の条件を定めていないなどにもかかわらず、当該商品を返品している。

(2) マルキョウは、食品、菓子、雑貨の各仕入部門の取扱商品について、商品回転率が低いこと、店舗を閉店することとしたこと、季節商品の販売時期が終了したこと又は陳列棚からの落下等により商品が破損したことを理由として、商品の返品又は割引販売を行うこととし、次の行為を行っていた。
ア 納入業者に対し、商品回転率が低いこと等を理由とし、あらかじめ合意により返品の条件を定めていないなどにもかかわらず、当該商品を返品していた。
イ 納入業者に対し、その納入価格から当該割引販売前の価格に100分の50を乗じる等の方法により算出した額の値引きをさせていた。

(3) マルキョウは、食品、デイリー、菓子、精肉、雑貨の各仕入部門に係る納入業者に対し、「大判」と称するセールや、棚卸し又は棚替えに際して、(納入業者従業員の技術・能力を要しない)店舗における商品の陳列又は補充、棚卸し、棚替え等の作業を行わせるとともに、納入業者に対し、「店舗クリニック」と称し、店舗の陳列棚の清掃等の作業を行わせることとし、あらかじめ派遣の条件について合意することなく、かつ、派遣のために通常必要な費用を負担することなく、従業員等を派遣させていた。

【排除措置の概要】
(1) 前記2(1)の行為を取りやめるとともに、当該行為を取りやめる旨及び今後当該行為と同様の行為を行わない旨を取締役会において決議しなければならない。
(2) 前記2(2)(3)の行為を取りやめている旨を確認すること及び今後当該行為と同様の行為を行わない旨を、取締役会において決議しなければならない。
(3) 前記(1)(2)に基づいて採った措置を自社と継続的な取引関係にある食料品又は雑貨の納入業者に通知するとともに、自社の従業員に周知徹底しなければならない。
(4) 今後、前記2の行為と同様の行為を行ってはならない。
(5) 今後、次の事項を行うために必要な措置を講じなければならない。
ア 納入業者との取引に関係する独占禁止法の遵守についての行動指針の作成
イ 納入業者との取引に関係する独占禁止法の遵守についての役員及び仕入担当者に対する定期的な研修並びに法務担当者による定期的な監査

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