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2008年4月16日 (水)

国際航空貨物便の運送代金カルテルの疑いで立入検査(公取)

 本日(4/16)、国際航空貨物便の運送代金に関して、運送会社が価格カルテルを結んでいた疑いがあるとして、公正取引委員会は、日本通運近鉄エクスプレス、日本郵船系列の郵船航空サービスの大手3社を含む計13社と業界団体である社団法人航空貨物運送協会に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査に入った、と各社で報じられています。
 対象業者は他に、西日本鉄道阪急エクスプレス日新バンテック・グループ・ホールディングスなど。

 日本では、航空法によって、国土交通大臣の認可を受けて行う協定についての独占禁止法の適用除外規定が定められていて、国際航空運送協会(IATA)が定める協定がこの適用除外の協定にあたります。この適用除外規定については、昨年12月、廃止するように公取委が国交省に申し入れをしたり、EUなど既に適用除外を廃止したりしている所もあるなど最近もいろいろ話題になってます。
 けれども、冒頭の件は、この問題と関係はするものの、直接的には独禁法の適用除外制度の対象の事案ではありません。
 というのも、この適用除外規定は、航空運送事業者の間の協定に関する除外規定ですので、今回対象となったような一般の運送業者の間の価格協定はそもそも除外規定の対象にはなりませんので、価格について協定すれば、カルテルとして独禁法違反が問題となります。

 ところで、最近、欧州連合(EU)欧州委員会アメリカの司法省も、世界の航空会社による国際航空運送料金のカルテルについて調査を続けているようです。
 今年3月、EU欧州委員会が、定期旅客便の運賃をめぐって、航空会社が価格カルテルを結びEU競争法に違反した可能性があるとして、複数の航空会社を立ち入り調査したことを明らかにしていますし、アメリカ司法省は、昨年8月、大韓航空とブリティッシュエアラインに対して旅客・貨物運賃カルテルへの関与を認めたとして、それぞれに3億ドルの罰金を科したことが報じられていました。

 →(参考)公取委の研究会報告書(平成19年11月29日)(PDF)
  「国際航空市場の実態と競争政策上の課題について
       ―国際航空協定に関する独占禁止法の適用除外制度の
                                     在り方を中心としてー」 

【追記】(4/17)
 17日の報道では、米司法省が、16日、日本航空が国際貨物の航空運賃をめぐり、カルテルを結んでいたことを認め、1億1000万ドル(約111億円)の罰金の支払いに合意したと発表しています。EUなどとの連携の動きと見られますね。
 おりしも、4月13日には、京都で日本とEUの競争当局間の定期協議、引き続き14日からICN,国際競争ネットワークの第7回年次総会が開催されていましたが、このあたりのことも話題になっていたのでしょうね。

【追記の追記】(4/17)
 日本航空のサイト発表によれば、「弊社は、米国司法省がこれまで2年以上にわたり世界の主要国際航空貨物会社に対して実施してきた、米国・太平洋線国際航空貨物に係わる価格カルテル関する調査に協力してまいりましたが、本年4月16日(米国時間)、米国司法省と司法取引を行い、罰金110百万米ドル(約110億円)を支払うことなどに合意いたしました。」となっています。
 知らなかったのですが、現在の「株式会社日本航空」は持ち株会社で、旧来の日本航空の正式な社名は、「株式会社日本航空インターナショナル」なんですね。上記の司法取引を行った『日本航空』「日本航空インターナショナル」です。 ややこしや~。。。

【追記の追記の追記】(08/2/21)
 冒頭の国際航空運賃カルテルの件で、公正取引委員会が排除措置命令、課徴金納付命令を出す方針と報道されましたので、簡単に記事を書いておきました。
 → 「航空貨物カルテルに対する処分方針の報道(独禁法)」

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