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2007年10月の記事

2007年10月31日 (水)

迷惑メール対応策のパブコメ募集

 10/30付で、総務省が、「『迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会』中間とりまとめ案に対する意見募集」を発表しています。
 → http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=145207182&OBJCD=100145&GROUP=

 これは、総務省の「迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会」(座長:新美育文明治大学法学部教授)において取りまとめられた中間とりまとめ案について、意見を募集するものです。期間は、11月30日(金)午後5時(郵送は当日必着)まで

 この中間とりまとめ案については、10/18のこのブログ記事で触れていますので、これをご参照下さい。
 → http://stuvwxyz.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_7db9.html

 パブリックコメント(パブコメ)は、広く国民の意見を聞くものですから、意見を出すのに資格も肩書きも制限はありません。一個人で十分です。専門家では出せない意見というのも重要だと思いますので、これに限らず、是非参加してみて下さい。変な意見を出したからと言って、採点されるわけでもありませんから。このごろ、この「パブコメ」ばやりですが、公表されてから期間も短く充分に検討する時間も乏しいというのが実情です。それでいて、行政側は、「ちゃんとパブコメで聞いたでしょ」という口実に使うかも・・ですので、ちゃんと意見を言っておかなくてはいけません。

 上記のURLから、意見募集の方法もリンクされています。郵送、FAX、メールが利用できます。

19年度上半期下請法運用状況と今後の取組(公取委)

 公正取引委員会が、本日、「平成19年度上半期における下請法の運用状況及び今後の取組」を公表しました。
 → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.october/071031.pdf

 詳しくは上記の公取委の公表内容を見ていただくとして、ここでは、目次程度に↓

第1 下請法の運用状況
 1 下請法違反行為に対する勧告

    平成19年度上半期に勧告を行った下請法違反事件は4件。10月に1件。
    【勧告事件の特徴】
       ①  いずれも下請代金の減額事件
       ② 道路貨物運送分野における違反は3件
    【勧告件数の推移】(略)
 2 下請代金の減額分の返還及び下請代金の支払遅延利息の支払状況
  (1) 下請代金の減額事件における減額分の返還状況(平成19年4月~9月)
 3 「成長力底上げ戦略」を踏まえた取組状況
  (1) 下請法特別調査
  (2) 下請法違反事件に係るフォローアップ調査
  (3) 買いたたき行為の未然防止
第2 今後の取組
 1 下請法違反行為に対する厳正な対処
 2 下請法の講習会の開催

平成19年度上半期景品表示法の運用状況及び消費者取引の適正化への取組(公取委)

 10/30、「平成19年度上半期における景品表示法の運用状況及び消費者取引の適正化への取組」公正取引委員会から公表されました。
 → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.october/07103002.pdf

第1  景品表示法事件の処理状況 
1  公正取引委員会 

(1)処理件数 (4~9月)
    排除命令22件及び注意239件の合計261件
     排除命令は、すべて不当表示に関するもの
(2)排除命令
・  牛肉詰め合わせ商品の内容に関する不当表示    1件
・  資格取得講座で取得できる民間資格の内容に関する不当表示   1件 
・  ガラス製品の原産国に関する不当表示          1件 
・  染毛料の染毛効果に関する不当表示           4件 
・  洗桶による浴室等のカビ抑制効果に関する不当表示
        (景品表示法第4条第2項適用)       12件
・  衣料品の原材料に関する不当表示              2件
・  使いすてカイロの発熱効果の持続時間に関する不当表示    1件
・  生命保険の支払条件に関する不当表示(※10月)1件 
2  都道府県 
    都道府県による指示件数は6件 

第2  消費者取引の適正化への取組
1  景品表示法への団体訴訟制度の導入に関する検討
2  公正競争規約の設定等

    19年4月「しょうゆの表示に関する公正競争規約」を認定
    19年9月末現在、規約数105件(景品38件、表示67件)
3  諸外国との連携 
4  景品表示法の普及・啓発,消費者団体との意見交換 

2007年10月30日 (火)

もう1つ、菓子の名称関連の判決(商標権)

 1つ前の記事は、不正競争防止法に関する民事訴訟でしたが、こっちは、商標権に関する登録取消決定に対する取消請求の訴訟です。これは特許庁を被告とする行政訴訟になります。どっちも、菓子の商品名に関する争いで、偶然、同時に最高裁サイトに出ました。

 知的財産高裁平成19年10月25日判決
  → http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20071026110546.pdf

 この事案は、「大阪プチバナナ」(指定商品:30類・「菓子及びパン」)という商標権を原告が有していたところ、他社が、登録異議の申立をして、特許庁がその異議を認めて、商標登録を取り消す旨の決定をしましたので、今度は、原告がその取消し(つまり「取消」の「取消」)を求めたものです。

 本件の争点は、「本件商標と引用商標との類似性」「引用商標に係る商標登録が後に不使用取消審判において取り消された場合の法律関係」となっています。詳細は判決を見ていただくとして、前者の「本件商標と引用商標との類似性」について、簡単に説明しておくと、

 特許庁が、登録の取消を認めたのは、「大阪プチバナナ」 は、これまでに存在した別の商標と類似しているので、商標法4条1項11号に違反する、という理由でした。この条項は、簡単にいうと、他人の商標に同一又は類似する商標は登録できない、というものです。

 ここで、類似性が問題となった商標とは、上記の登録異議を申し立てた会社が有する商標で、「大阪ばな奈」(指定商品:30類・「菓子及びパン」)です。つまり、同じ指定商品で、
   「大阪プチバナナ」と「大阪ばな奈」
の類似性が問題となりました。

 類似判断についての原被告双方の主張と裁判所の判断は、判決本文を参照いただきたいのですが、
 判決は結論として、「本件商標と引用商標は,外観は類似せず,観念はある程度類似し,称呼は共通する点があるものの異なる点もある程度」として、他の事情も総合勘案すると、本件商標登録の登録査定時点において商品の出所を誤認混同するおそれがあったとは認められず、本件商標と引用商標が類似とはいえない、と判断しました。
 したがって、原告の商標登録を取り消した特許庁の処分は違法という結論になっています。

 「観念」類似の判断で、「プチ」の意味について、他社の別商品などもたくさん引用して、検討してます。

「元祖」表示が品質表示か?の判決(不正競争)

 和菓子の名称に「元祖」を付した商品名を使用した行為を、競争関係にある企業が、不正競争防止法に基づいて、差止、廃棄、損害賠償(1億円)を請求した事案です。
 控訴人(原告)の商品名が「大阪みたらし小餅」、被控訴人(被告)の商品名が「大阪みたらし元祖だんご」です。

 1審の大阪地裁判決(平成19年3月22日)が原告の請求を全部棄却したため、争点を
(1)被控訴人(被告)が販売する商品の包装紙等に「元祖」の表示を付している行為が、品質誤認表示行為にあたるか(不正競争防止法2条1項13号該当性
(2)被控訴人(被告)が販売する商品の包装紙等に「元祖」の表示を付している行為が、営業誹謗行為(営業上の信用を毀損する虚偽の事実の告知行為)にあたるか(同項14号該当性
 という2点に絞って、控訴人(原告)争ったものです。なお、1審では、同項1号も争点となっていました。

 大阪高裁平成19年10月25日判決(最高裁サイトより)

 1審判決は、上記争点(1)の品質誤認表示の点については、「元祖」を「物事を初めてしだした人」の意味に理解する場合、これが品質についての表示とはいえない、また、仮に「元祖」について、製造販売を継続している中で最古のものという解釈をしたとしても、被告の「元祖」の表示が事実に反することの証明があったとすることはできない、として主張を排斥しました。今回の控訴審判決は、これを引用したうえで、さらに、

 「元祖」を「物事を始めた者」と解したとしても、この表示が直ちに商品の特定の品質に結びついて商品選定に影響するとは認められない、
 「一家系の最初の人」も意味する「元祖」の語義からすれば、一般論としてはこれを付した商品が相応の歴史・伝統を有するものとして商品選定に何がしかの影響を及ぼすことがあり得るとしても、本件商品のような新しい着想による、歴史・伝統の浅い商品について「元祖」表示を付することが、その品質に係る優位性を強調することに繋がるとは必ずしもいえず、「元祖」表示が、直ちに商品選定に影響するとは認められない、などとして、品質誤認表示該当性を否定しました。

 また、上記争点(2)の営業誹謗行為については、1審が、「元祖」の表示は、他の同業者について何ら述べるものではないから、それのみでは他の同業者の営業上の信用を害する事実ということはできない、「元祖」を「物事を初めてしだした人」と解釈する場合、品質にかかわるものではなく、比較的安価な菓子類については、それによって他の同業者の営業上の信用が直ちに害されるとは認められないなどとし、控訴審判決もこれを引用して、営業誹謗行為該当性を認めず、控訴を棄却したものです。

2007年10月27日 (土)

首相が「国民の目線」で国民生活センター視察

 26日、福田康夫首相が、国民生活センターを視察して、「国民の目線」を実践に移した、という報道がなされています。
 → http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007102600984

 首相自身が今国会の所信表明演説で、「消費者保護のための行政機能の強化に取り組む」と述べたことと合わせ、今日の視察はパフォーマンスであるにせよ、「国民の目線」としては結構なことと思います。

 しかし、先日(10/14)のこのブログに書いたように、国民生活センターの業務縮小の動きが出ているところでもあるのです。
 首相の言う「国民の目線」「消費者保護のための行政機能の強化」がいかなるものか、注視していかなければなりませんね。

2007年10月26日 (金)

NOVAの会社更生法申請

 NOVAの会社更生法申請に伴って、このブログを見に来る方もあるようなので、案内的に、同社サイトの関連個所へのリンクを張っておきます。

 今日午後の保全管理人の記者会見では、支援企業を1ヶ月をめどに探し、見つからない場合は破産手続へ移行するという考えを示した、というようなことです。詳しくは今後の報道をご覧ください。
 なお、保全管理人は、会社更生手続申立を受けて裁判所が選任した弁護士2名です。

◎ 会社更生手続開始の申立に関するお知らせ
 → http://www.nova.ne.jp/

◎ 保全管理人就任のあいさつ(保全管理人東畠敏明弁護士、同高橋典明弁護士)
 → http://www.nova.ne.jp/pdf/goaisatsu.pdf

◎ 会社更生手続に伴う教室の一時閉鎖に関するお知らせ
 → http://www.nova.ne.jp/pdf/to-students.pdf

◎ 受講生向けQ&A
 → http://www.nova.ne.jp/information/qa-students.html

 なお、上記Q&Aから以下を抜粋しておきます。他については、上記サイトを直接ご覧ください。

Q.個別に問い合わせをしたいことがあるが,どこに連絡をすればよいのか

A.  誠に申し訳ありませんが,現在,電話での問い合わせに個別に対応させていただく体制が整っておりません。原則として,ホームページを更新し,随時最新の情報を提供させていただきますので,ホームページをご参照ください。
 個別にお問い合わせいただく場合は,下記の連絡先へのファックスまたは下記住所への郵便の方法でお願いしたいと存じます。皆さまには大変なご不便をおかけしますが,関係者が極めて多数にのぼる本件事案の特殊性をご理解くださるようお願いいたします。
 お問い合せFAX番号 06(6649)9790
 お問い合せ先住所 大阪市中央区西心斎橋二丁目3 番2 号御堂筋ミナミビル4 階

Q.今後の情報提供はどのようになされるのか

A.当社のホームページを更新し,随時最新の情報を提供させていただきますので,お手数ではありますが,当社ホームページをご参照ください。

【追記】(11/1)
 受講生向けQ&Aが10/30に更新され、URLも変更になったので、訂正しました。

 11/26付で経済産業省から出された受講生のクレジットに関するクレジット会社に対する要請については、こちら(11/1付「(経産省)NOVAのクレジット利用者の保護措置」)をご覧ください。
 → http://stuvwxyz.cocolog-nifty.com/blog/2007/11/post_1773.html   

 

2007年10月25日 (木)

独占禁止法改正シンポジウム

 日弁連早稲田大学21世紀COE≪企業法制と法創造≫総合研究所の共催によるシンポジウム「独占禁止法再改正のゆくえ」11月17日(土)に下記の通り開催されます。早稲田側のサイトには案内が載ったようですので(日弁連はまだのようですが →10/26に出ました。末尾【追記】参照。)、ここでも案内しておきます。

 私も日弁サイドで(ほんのわずかだけですが)関係しており、当日の参加予定をしています。

【時  間】13:30~17:30
【場  所】早稲田大学西早稲田キャンパス8号館B101教室
【会場地図】http://www.waseda.jp/jp/campus/nishiwaseda.html
【開催趣旨】
 内閣府・独占禁止法基本問題懇談会は、今年6月、排除型私的独占などをも違反金の対象とするとともに、一定の条件が整った段階で改めて事前審査型審判制度を採用することが適当であるとする報告書を公表しました。公正取引委員会は、この報告書を受けて、来年の通常国会に独禁法改正法案を提出する予定であると報じられています。このシンポジウムでは、内閣府の報告書を多面的に検討するとともに、独禁法再改正のゆくえを探ることとしたいと考えています。
【プログラム】
13:30~15:30個別報告
 1.「独占禁止法の見直しについて」(仮題)
    報告者:岩成博夫氏
     (公正取引委員会事務総局経済取引局総務課企画室長)
 2.「違反金制度のあり方について」
    報告者:岡田外司博教授(早稲田大学大学院法務研究科)
    報告者:泉水文雄教授(神戸大学大学院法学研究科)
 3.「審査・審判制度のあり方について」
    報告者:安保嘉博弁護士(京都弁護士会)
    報告者:中藤力弁護士(第一東京弁護士会)
15:50~17:30 パネルディスカッション

【追記】(10/26)

日弁連のサイトにも案内が出ました。
 → http://www.nichibenren.or.jp/ja/event/071117_2.html

ただ、早稲田サイトの申込み先をクリックすると、私のIEからは、「セキュリティ証明書に問題があります」という警告が出ます。無視して続ければ、申込みフォームには行くのですが・・・・・・・  

情報ネットワーク法学会研究大会

 以前にもご案内しましたが、情報ネットワーク法学会の研究大会が11月10日(土)に新潟市で開かれます。再度、公報。
 といっても、私は参加できない、残念。

 → そのポスター http://in-law.jp/image/Poster7th.pdf

09:00 受付開始
<午前の部>
09:30 開会挨拶
    理事長  佐々木 良一
09:35~10:00 総 会
    司会:     副理事長  石井 徹哉
10:10~11:50
    個別研究報告(第1会場・第2会場・第3会場)
    各報告についてはサイトを参照ください。
11:50 昼 食

<午後の部>
12:50~13:50 基調講演
   『情報ネットワーク社会と刑法』
    山口 厚 東京大学大学院法学政治学研究科教授
  [司 会] 理事  岡村 久道

14:00~17:35 パネル・ディスカッション 第1分科会(情報法)
 『違法・有害情報と匿名性』
  [パネル]       池田 信夫(上武大学)
             石井 芳明(総務省)
             小倉 秀夫(弁護士)
             町村 泰貴(北海道大学)
             丸橋 透 (ニフティ)
             吉川 誠司(インターネット協会)
  [コメンテータ]    岡村 久道(弁護士・国立情報学研究所)
             山口 厚 (東京大学)
  [司 会]       森 亮二(弁護士)

14:00~17:35 パネル・ディスカッション 第2分科会(法情報学)
 『法学教育のIT化- ロースクール完成年度を契機として』
  [パネル]       稲垣 直樹(元LIC)
             角田 篤泰(名古屋大学)
             中村 壽宏(神奈川大学)
             深澤 良彰(早稲田大学)
             米田 憲市(鹿児島大学)
             中島 宏 (鹿児島大学)
  [司 会]       笠原 毅彦(桐蔭横浜大学)

17:40 閉会
懇親会(別途申込)
17:40 受付開始
18:00~20:00 懇親会(ホテル日航新潟 30階)
       挨 拶 (新潟大学・未定)
        [司 会] 理事  鈴木 正朝

2007年10月24日 (水)

ハマナカの再販価格拘束

 先日、アメリカの連邦最高裁の再販売価格拘束の判例変更について書いたばかりですが、今日の報道では、公正取引委員会が、手芸用毛糸の販売に関して、小売店に対し価格を不当に拘束していた疑いで、手芸用品卸売り大手の「ハマナカ」(京都市)の本社など数カ所を立入検査した、とのことです。

 報道によれば、卸業者や小売業者に対し、小売価格を指示したり、値引き幅を制限したりするなど働きかけ、不当に販売価格を拘束していた疑いが持たれているということです。

 私自身、別に手芸の趣味はないですが、このニュースを聞くと昔よく聞いたコマーシャルの「ハマナカ、手芸糸~」という歌の記憶が戻ってきます。

 まだ、立入検査の段階ですので、どうこういえないにせよ、まぁ、アメリカの再販価格維持の判例変更があったとしても、直接、小売価格を守るように指示したりしたのだとすれば、他に正当な理由があるとも思えないので、「合理の原則」によっても、違法であることについては変わりはないといえるのではないでしょうか。

【追記】(08/6/23)
 公取委は、再販売価格拘束ということで排除措置命令を出しました。
 → 「ハマナカ毛糸の再販売価格拘束に対する排除措置命令(公取委)」
     (08/6/23)

2007年10月19日 (金)

ガン診断一時金についての不当表示(公取委)

 本日、アメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニー(アリコ)ガン診断一時金についての表示に対する排除命令が、公正取引委員会から出されています。
→ http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.october/07101901.pdf

 これは、アリコの「元気によくばり保険」と称する生命保険の新聞広告とパンフレットの表示について、景品表示法4条1項1号(優良誤認)違反の事実が認められたため、同社に対して排除命令が出されたものです。

〔違反事実の概要〕
 アリコは、元気によくばり保険を通信販売の方法により一般消費者に販売するに当たり、新聞広告及び当該広告を見て資料請求を行った一般消費者に配付したパンフレットの記載により、あたかも、この保険に加入すれば、被保険者が上皮内新生物にり患していると診断された場合には一時金が60万円支払われるかのように示す表示をしているが,実際には、当該一時金は、被保険者が上皮内新生物にり患していると診断され、かつ、その治療を目的とした入院中に所定の手術をしたときに支払われるものであり、上皮内新生物にり患していると診断されただけでは支払われないものであった。 

 なお、「上皮内新生物」は、一般に早期のがんといわれ、治療は切除手術によることが一般的であるところ、近年、内視鏡による切除手術が主流となり、医療機関においては、患者を入院させることなく日帰りで切除手術することが多くなっている、とのことです。 

【追記】(10/19)
 少し前になりますが、平成15年5月9日、公正取引委員会は、日本生命に対して、ガン保険の表示について排除命令を行うとともに、消費者に対する適正な情報提供の観点から、保険商品の新聞広告やパンフレットの表示について行った調査結果を公表しています。 

「日本生命に対する排除命令及び保険商品の新聞広告等における表示について」→ http://www.jftc.go.jp/pressrelease/03.may/030509.pdf

 これは、日本生命「ニッセイがん保険EX」というがん保険のがん入院給付金に関し、がんと診断確定された日等から支払われるものであるにもかかわらず、あたかも医師からがんの疑いがあるとして入院を指示され、入院中にがんと診断確定された場合、入院期間の1日目にさかのぼって入院給付金が支払われるかのような表示を行っていたということで、景品表示法4条1号(優良誤認)に違反するとして排除命令を行ったものです。

2007年10月18日 (木)

迷惑メールの対応・中間とりまとめ案(総務省)

 7月17日に前触れの記事を書きましたが、10月16日開催された総務省の「迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会」で、「中間取りまとめ(案)」が公表されました。
→ http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/mail_ken/071016_2.html
 報道によれば、総務省はこれを踏まえて、来年の通常国会に、特定電子メール送信適正化法(特定電子メール法・迷惑メール防止法)の改正案を提出する方針とのこと。

 平成19年7月から、この「迷惑メールへの対応の在り方に関する研究会」が開催され、迷惑メール対策全般の検討を行ってきたものですが、特に現行法制の見直しを中心に、中間とりまとめを行うこととしたものです。なお、平成17年改正の特定電子メール法附則には、施行後3年以内に法施行状況について検討し、必要な措置を講ずる旨規定されています。

 この「とりまとめ(案)」では、まず、迷惑メール対策に関しては、特定電子メール法や、電気通信事業者等の取組により一定の成果が上がっているが、迷惑メールは全体的には依然増加傾向であり、巧妙化・悪質化も進展しているとし、法規制の実効性や海外発迷惑メールの増加についても課題が生じている、世界全体でも、引き続き電子メールのおよそ7~8割程度が迷惑メールで占められている、と現状を分析しています。

 そして、
①  巧妙化・悪質化する迷惑メールへの対応の強化
②  法の実効性の強化
③  国際的整合性・連携の強化

の3点から、法制度の見直しをすべきとしています。具体的には読んでいただくとして、その中には、報道されているとおり、「現行のオプトアウト方式の見直し」の方針も書かれています。

 ここでいう「オプトアウト」とは、メールの送信の原則自由を前提として、受信者が拒否した場合はその後送信が許されない、という制度であり、逆に、原則禁止で、事前同意がある場合のみOKというのが「オプトイン」の規制になります。現行法は「オプトアウト」規制になっています。

 「とりまとめ(案)」では、少なくとも受信者側の拒否が推定できるような場合には、オプトイン的な考え方を導入することが適当ではないかと考えられる、としています。なお、現在、国際的にも、「オプトイン」を前提としている国が多数あります。

2007年10月16日 (火)

独禁法団体訴訟のパブコメ意見

 今日(10/16)は、「独占禁止法の改正等の基本的考え方」とともに、公正取引委員会から「『独占禁止法・景品表示法における団体訴訟制度の在り方について』に対して寄せられた主な意見について」というのも公表されてます。
 → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.october/07101602.pdf 

 これは、公正取引委員会が、平成19年7月12日に、団体訴訟制度に関する研究会報告書「独占禁止法・景品表示法における団体訴訟制度の在り方について」を公表し、意見を求めていたもので、提出された合計33名の意見の内、主な意見の概要及びそれらに対する公正取引委員会の考え方を整理したものです。

 公正取引委員会は、同報告書の提言及び提出された意見等を踏まえて検討を行い、上記の「独占禁止法の改正等の基本的考え方」(本日公表)において、「景品表示法上の不当表示につき、一定の消費者団体による差止請求制度を設ける。」との方針を示したところであり、今後とも各方面からの意見も踏まえ、更に検討を進め、具体的な改正法案等を取りまとめることとしている、とのことです。

独占禁止法改正の基本方針公表(公取委)

 つい先日、まだ公表されていないと書いたばかりですが、今日、公正取引委員会から「独占禁止法の改正等の基本的考え方」が発表されました。

 → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.october/07101601.pdf

【追記】(10/16夜)
 さっき見直したら、上の公取の公表内容の冒頭に「本資料の取扱いについて」というのが付いていて、それには、「本資料は,内閣官房長官の下に設置された「独占禁止法基本問題懇談会」の報告書等を踏まえ,公正取引委員会の責任で作成・公表したものであり,今後,政府部内を含めた各方面との議論を踏まえて,具体的な法案等の作成作業を行うこととなります。」とありました。今朝、見たときにはなかったような気がするのですが・・・・私の記憶違いかな、それとも、いろいろあって付け加えられたのかな。

 いちいちリンクして見るのも面倒なので、中身を載せておきます。

1 独占禁止法違反行為に対する措置の見直し(法律改正事項)
(1) 新規参入排除行為・公正な競争秩序に悪影響を与える行為等に対する課徴金の新設
○ 他の事業者の事業活動を排除すること(例えば,コストを度外視した価格設定)による私的独占に該当する行為を行った事業者に対する課徴金を導入する。
○ 不公正な取引方法のうち,一定の不当表示や一定の優越的地位の濫用を行った事業者に対する課徴金を導入する。

(2) カルテル・入札談合等に対する措置の見直し
○ 課徴金納付命令等に係る除斥期間(違反行為が無くなってから命令を行うまでの期間の上限)を,現在の3年から5年とする。
○ 課徴金の算定率(原則10%),算定期間(最長3年),課徴金と刑事罰の金額調整については,今回の法改正においては見直さない。

(3) 課徴金額の加減算要素
○ カルテル・入札談合等において主導的役割を果たした事業者に対しては,課徴金の算定率を加算するものとする。
○ カルテル・入札談合等につき,既に公正取引委員会が把握している事実以外の事実を提供するなど調査に協力した事業者に対し,課徴金の算定率を軽減する制度を拡充する方向で,課徴金減免制度を見直す。

2 独占禁止法に係る諸手続の見直し(法律又は規則改正事項)
(1) 警告
○ 公正取引委員会が行う警告につき,警告の主体,要件,形式,意見聴取等に関する規定を整備する。

(2) 審判手続の公正さ及び透明性の確保
○ 審判官の合議体には,法曹資格者を含むものとする。
○ 審判官作成の審決案と実質的に異なる審決を行うときには,その理由を審決に記載する旨明確にする。
○ 被審人と利害関係を有する者などを当該事件の審判官指定から除外する旨等を明確にする。

3 民事救済制度の拡充(法律改正事項)
(1) 団体訴訟制度の導入
○ 景品表示法上の不当表示につき,一定の消費者団体による差止請求制度を設ける。

(2) 差止請求訴訟における文書提出命令の特則
○ 不公正な取引方法に係る独占禁止法上の差止請求訴訟について,特許法等で設けられているような文書提出命令の特則を設ける。

4 独占禁止法に係る届出・報告規定の見直し(法律改正事項)
(1) 独占禁止法第4章に係る届出・報告制度の見直し
○ 会社等の株式取得につき,合併等の他の企業結合と同様に事前届出制度とする。
○ 我が国市場に影響を及ぼす外国会社に係る企業結合に関し,届出基準を見直す。
○ 親子会社間及び兄弟会社間のみならず,いわゆる叔父甥会社間の合併等についても,届出を免除する。

(2) 事業者団体届出制度の廃止
○ 事業者団体に係る届出制度を廃止する。

5 その他(法律改正事項)
(1) 審判の事件記録の閲覧・謄写規定の整備
○ 審判の事件記録の閲覧・謄写につき,正当な理由がある場合にはその開示を制限できる旨を明確化する。

(2) 海外競争当局との情報交換
○ 公正取引委員会が海外競争当局に対して,情報を提供する場合の条件等を定める規定を設ける。

(3) 課徴金減免申請におけるグループ会社及び排除措置命令・課徴金納付命令における名あて人の取扱いの見直し・明確化
○ 同一の違反行為において同一企業グループの中で複数の事業者が一定の関与をしている場合において,これらの事業者が共同して課徴金減免の申請をした場合の取扱いについての規定を整備する。
○ 会社の合併・分割・事業譲渡が行われた場合における排除措置命令・課徴金納付命令の名あて人に関する規定を整備する。

2007年10月15日 (月)

名古屋地下鉄談合刑事事件判決(名古屋地裁)

 名古屋地下鉄談合事件の刑事事件(独占禁止法違反)の判決が名古屋地裁でありました。

 読売の報道によれば、大林組に罰金2億円、談合の仕切り役だった同社社員に懲役3年、執行猶予5年(求刑・懲役3年)を言い渡し、鹿島清水建設が罰金1億5000万円、奥村組前田建設工業が罰金1億円(以上、求刑通り)。大林以外の4社の社員はいずれも懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)とのこと。

価格拘束についての米国最高裁判例

 大阪の弁護士有志を中心とした「独禁法公正取引研究会」という任意の研究会があります。私の関心としては、もともと、豊田商事事件の関係で消費者法としての側面から独占禁止法を勉強せねばというところから参加してきたものです。
 この研究会は発足以来20年くらい、毎月大阪弁護士会館で例会を続けているのですが(スゴクこじんまりとですけどね)、今回のこのブログ記事は、今月11日の研究会での報告に関してです。

 テーマは、今年の6月に出た米国連邦最高裁の判決で、Leegin Creative Leather Products, Inc., v. PSKS, Inc., dba Kay'S Kloset. . . Kay’Shoes という事件なのですが、重要な米国最高裁判例なのにまだあまり紹介されていません。以前、神戸大学の泉水教授が判決直後にブログで「これはまいったな」とコメントされてましたが・・・

 メーカーが、商品の売り先の小売業者の消費者に対する売値を決めたり、安売りを禁止したりすることは、日本の独占禁止法上は、再販売価格の拘束として違法(再販売価格維持行為)であり、しかも、このような行為は原則違法であるとされます。つまり、再販売価格維持行為というのは基本的に違法というのが一般的な考え方です。

 この考え方は、日本の独占禁止法の母国であるアメリカでももちろん同じで、アメリカでは、このような行為は「当然違法」とされ、周辺の事情を具体的に考慮するまでもなく違法ということになっていました。
 ところが、このような再販売価格の拘束行為は「当然違法」ではなく、「合理の原則」にしたがうべきなので、控訴審に差し戻すという新しい最高裁判決が出ました。これが上記の判決です。ここでは細かい説明は省きます(私の能力の問題ですが)。今回の研究会で報告いただいた土谷弁護士、メステッキ弁護士のお二人が、どこかに書かれたら、詳しくはそれを見てください・・(そのときは、ここでご紹介します。)

 今回の研究会では、5:4という裁判官の意見が分かれた状況の背景というか、アメリカの最高裁判事の考え方の傾向についても面白いお話を聞かせてもらえましたし、「当然違法」から「合理の原則」への変更となれば、弁護士としても(企業へのアドバイスが難しくなるので)大変だぁというような話も面白かったですね。

 今回の判決により安売りへの抑制が強まる可能性があるという点で消費者側として無視できない判例変更でもあります。

【追記】(10/19)
 本判決については、
 国際商事法務9月号に松下満雄「再販売価格維持は合理の原則で律すべきであるとする米最高裁判決」
 NBL867号に渋谷年史「米国ビジネス法のダイナミクスVol.9 再販価格維持について合理の原則を適用するとしたleegin判決」
 が出ています。判決の事案、多数意見、反対意見については、前者に詳しく出ています。

2007年10月14日 (日)

独禁法改正方針関連報道 一応のまとめ

 今日、日経が、「談合自主申告、課徴金減免制度を拡充・独禁法改正で公取委方針」と報じています。自主申告事業者の「課徴金減免制度」の対象を拡大して、公正取引委員会が入手する違反情報を増やし、談合やカルテルへの監視を強める狙い、とのこと。
 →  http://www.nikkei.co.jp/news/main/20071014AT3S1300P13102007.html

 ただし、これは現時点では、公取委としては正式に方針を公表していないものと思います。つい先日、報道された独占禁止法改正案の要旨についても正式な発表は公取委からいまだになされていませんが、参考のため、ついでに報道内容をそのまま載せておきます。

(独占禁止法改正案の要旨・・新聞報道による)
・コストを度外視した価格設定などによる私的独占(排除型私的独占)に課徴金を導入。
・不公正取引のうち、不当表示や優越的地位の乱用を行った事業者も課徴金の対象とする。
・課徴金適用の時効期間を現在の3年から5年に延長する。
・課徴金の算定率、算定期間、課徴金と刑事罰の金額調整は、今回は見直さない。
・カルテルや談合で主導的役割を果たした事業者に対し、課徴金の算定率を加算する。
・公正取引委員会が把握している以外の事実を提供するなど、協力した事業者に対する課徴金の算定率は軽減する。
・景品表示法上の不当表示について、消費者団体による差し止め請求制度を設ける。
・企業の株式取得について、合併と同様に事前届け出制とする。
・外国企業が関係する合併などの企業結合について、届け出基準を見直す。
・海外当局との情報交換で、公取委が情報を提供する場合の条件を定めた規定を設ける。

 なお、独占禁止法改正に関するシンポジウムの開催を、私も所属する日弁連消費者問題対策委員会独占禁止法部会などで企画中です。来月中旬に東京で開催の予定です。正式に決定すれば、ここでも告知させていただきますので、よろしくお願いします。

国民生活センターに関するシンポ(日弁連)

 来月5日に東京で、日本弁護士連合会(日弁連)などが主催で、「『国民生活センターの今後を考える』-あるべき消費者行政の実現に向けて-」というシンポジウムが開催されます。
 → http://www.nichibenren.or.jp/ja/event/071105.html

 日弁連は、これまで国民生活センターの機能の拡充を提言し、消費者庁の設立を求めてきましたが、最近の独立行政法人の整理合理化計画策定の流れの中で、国民生活センターにADR機能を持たせる反面、相談業務や商品テスト機能の縮小の方向が示されるというような動きが出てきています。こういった状況下での重要なシンポですので、(私は講義の予定があり、参加できないのですが)関心のある方はご参加ください。

〔ご参考〕
 ◎消費者からの直接相談廃止?(中日新聞10/11)
  → http://www.chunichi.co.jp/article/living/life/CK2007101102055501.html
 ◎消費者行政 センター縮小は避けよ(社説 信濃毎日新聞10/9)
  → http://www.shinmai.co.jp/news/20071009/KT071006ETI090006000022.htm

【シンポ概要】
 日 時  11月5日(月)18:00~20:30

 場 所  弁護士会館2階講堂クレオ
       東京都千代田区霞が関1-1-3
       (地下鉄霞ヶ関駅B1-b出口直結)

 参加費等  無 料

 プログラム
  基調報告
    「国民生活センターの機能・権限の強化を求める日弁連の意見書について」
  特別報告
    「国民生活センターにおけるADRのあり方」
       三木 浩一 氏(慶応義塾大学教授)
    「消費者行政に関する諸外国の法制について」
       細川 幸一 氏(日本女子大学准教授)  
  パネルディスカッション 「現状とあるべき将来像」
     パネリスト
       堀田 繁 氏(内閣府国民生活局 官房審議官)
       島野 康 氏(国民生活センター 理事)
       飯田 秀男 氏(全大阪消費者団体連絡会)
       石戸谷 豊 氏(日弁連消費者問題対策委員会委員・弁護士)

2007年10月13日 (土)

衣料品の原産国表示についての判決(景表法)

 報道によれば、10月12日に、東京高裁で、衣料品販売会社ビームスに対する景品表示法に基づく排除命令が正当とする判決が出されたようです。
 対象となっている表示行為は、「イタリア製」及び「MADE  IN  ITALY」という品質表示タッグや「イタリア製」と記載された下げ札が付されたズボンを一般消費者向けに販売したけれども、実際には、本件商品の原産国はルーマニアであった、というものです。 

 この事件の経緯は、概略、以下の通り。
 平成16年11月に、公正取引委員会が、輸入衣料品の表示について景品表示法4条(原産国の不当表示)違反として、八木通商、ビームスなど数社に排除命令が出されたに対して、それに不服があるとして、その内、ビームスなどは審判手続を請求しました。
 → 公取委サイト報道発表資料

 しかし、今年1月30日、公正取引委員会は、排除命令を正当なものとする判断(審判審決)を示しました。
 → 公取委サイト報道発表資料

 そして、この審決を不服として、ビームスが公正取引委員会を被告にして審決取消訴訟を提起したのが、今回の裁判です。この訴訟については、第一審が東京高裁ということに決められています。

 今回の判決は、新聞報道では、「原産国とされているルーマニアは縫製地であるが、商品のデザインなどを行ったブランドがある国が原産国として評価されるべきで、消費者はどこで縫製されたかに関心はない」とのビームスの主張に対して、裁判所は、縫製地を原産国とする公取委の判断を支持した、ということのようです。近いうちに判決内容が公表されるでしょうから、またここで紹介したいと思います。

【追記】(08/11/24)
 判決を紹介しないままになっていました。すみません。
 参考文献をあげておきます。
 「ズボンの原産国不当表示審決取消請求事件(ビームス事件)」
             向田直範 公正取引688号58頁
  「独禁法事例の勘所(24・完):ズボン原産国ビームス」
             白石忠志 法学教室330号115頁

 なお、関連記事を書きました。
 → 「衣料品原産地不当表示の報道(「英国製」がマダガスカル製)」(08/11/24)

2007年10月12日 (金)

割賦販売法・特定商取引法改正シンポ(大阪弁護士会)

 現在、クレジット取引を規制する割賦販売法、訪問販売等を規制する特定商取引法の改正に向けた検討が進められていますが、大阪弁護士会では、「クレジット被害にあわないために!~消費者のための割販法・特商法の改正を求めるシンポジウム~」の開催を予定しています(入場無料)。

 まだ、大阪弁護士会のサイトには載っていないようですが、たぶん近日中に正式に案内が載るかと思います。詳細はそちらをご確認ください。

日 時 10月27日(土) 午後1~4時

場 所 大阪弁護士会館2階ホール
      大阪市北区西天満1-12-5
 

内 容
 1 基調報告 ~改正の背景・事情・改正内容の目標~
    五條操弁護士(大阪弁護士会消費者保護委員会副委員長)
 2 被害者の声・弁護士による事件報告
 3 改正の審議状況、今後の見通し
    池本誠司弁護士(日弁連消費者問題対策委員会副委員長)
 4 今後の活動・取り組みについての報告
    拝師徳彦弁護士(日弁連消費者問題対策委員会副委員長)

2007年10月11日 (木)

中国産を「三輪そうめん」で逮捕

 10日、中国産のそうめんを奈良県名産の「三輪そうめん」と偽って販売したとして、兵庫県警などは、不正競争防止法違反容疑で大阪の食品卸売会社社長ら3人を逮捕した、と報じられています。
 この人物らは、調味料の賞味期限を改ざんしてスーパーに販売したとして、8月に同じく不正競争防止法違反容疑で逮捕されており、会社の倉庫の家宅捜索で偽装そうめんが大量に見つかったという話です。
→ http://bizplus.nikkei.co.jp/genre/soumu/index.cfm?i=2007101003941b3

 このような行為は、不正競争防止法上の虚偽表示に該当するばかりでなく、通常は、景品表示法違反にもあたるでしょうし、おそらくは刑法上の詐欺罪にもあたると思われます。

 ただ、景品表示法違反行為はそれだけでは刑事罰はなく、公正取引委員会からの行政処分を受けるだけということになります。
 また、刑法上の詐欺罪という点では、偽装表示の意思だけではなく、取引先(顧客)を騙す(欺罔)という故意が必要になるのと、騙された側の被害者についての捜査なども必要になることもあって、不正競争防止法違反で検挙するほうが容易であるということかもしれませんね。まぁ、この事件の場合、欺罔の故意などを立証することがそれほど難しいとも思えませんが、刑事事件ですので手堅く、というところでしょうか。
 こういう常習犯的で、かつ、消費者を騙したって何が悪いというような態度の悪質業者は、詐欺罪でも立件してほしいところです。詐欺罪のほうが法定刑は重いはずだし。

 なお、今年5月に米の産地偽装について同様に不正競争防止法違反容疑で大阪府警に逮捕された「日本ライス」(東大阪市)社長らは、その後、詐欺罪の容疑でも再逮捕されています。上の事件も同じようなパターンでしょうか。

【追記】(10/17)
 北海道の食肉加工卸会社ミートホープの偽牛ミンチ事件でも、不正競争防止法違反(虚偽表示)と、安価な肉をまぜて取引先十数社から不当な利益をあげた詐欺の2容疑で立件する方針を固めた、と報道されています。
 本文で書いたように、これは結構なことです。三輪そうめん事件もそうすべきと思います。

【追記】(10/24)
 今日は、ミートホープの社長らが逮捕されました。不正競争防止法違反の疑いでの逮捕です。ただ、報道でも、北海道警は詐欺罪での立件を考えているとのことですね。
 独禁法改正の方針で、不当表示に関して課徴金を課すということも検討されているようですね。

単独相続させる旨の遺言と相続債務

 ここのところ忙しくて更新できなくなっており、ちょくちょく訪問いただいている方にはご迷惑おかけしてます。

 福岡高裁平成19年6月21日判決(控訴棄却)

 今日読んだ「金融法務事情1815号」の判決速報(49頁~)に出ていた高裁判決ですが、要するに「遺産全部を共同相続人の内の1人だけに相続させる旨の遺言をした場合に、遺留分侵害額の算定では、遺留分減殺請求者が負担すべき相続債務が存在しないものとして算定すべき」とした判決です。
 つまり、遺留分として請求できる金額を算定する方法について判断したのですが、その前提として、遺言によって全部を1人に相続させるとして指定されている場合には、(少なくとも相続人間では)その相続人が相続債務をすべて承継するのだ、としています。

 この結論は一般的には当たり前じゃないか、と思われるかもしれませんが、昭和34年6月19日の最高裁判決が、相続債務は当然に法定相続分により分割債務になるとしていますので、その判断との関係が問題になります。
 本件の福岡高裁判決の判断の主要部分は、
「本件遺言は、遺産分割の方法の指定とともに相続分の指定であると解されるところ、このように相続分が指定された場合、対債権者との関係ではともかく、少なくとも相続人間では、相続債務は、指定に従って承継されるというべきであって、相続分全部の指定を受けた被控訴人が相続債務の全部を承継するとともに、控訴人はこれを承継することはないから、控訴人の遺留分侵害額を算定するに際し、加算すべき相続債務は存しないというべきである。」というものです。

 実務的にも影響の大きい判決であり、最高裁がどう判断するか、興味あるところです。

【追記】(09/3/25)
 最高裁判決出ました。高裁判決を支持です。
 → 「単独相続の遺言と相続債務に関する最高裁判決」(09/3/25)

2007年10月 5日 (金)

TV番組中の広告の不当表示(公取委)

 公正取引委員会は、本日、株式会社ディノスが販売するひな人形セット及び五月人形セットの価格表示について、景品表示法4条1項2号(有利誤認)に違反するおそれがあるものとして、警告を行ったようです。
 → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.october/07100501.pdf

 そういえば、今日は、日経や時事などで、来年に予定されている独占禁止法の改正の方針について報じられており、これらの報道によれば、景品表示法で規定されている「不当表示」なども課徴金の適用対象に加えることと、「不当表示」について消費者団体からの差止請求制度を設けることも含まれているとのことです。この方針は公取サイトなどで公式に発表されているわけではありませんが、近日中に改正の大綱が公表されることと思います。この改正方針の全体については、また別項で触れたいと思います。

  冒頭の事件の違反被疑行為の概要
 ディノスは、「2007年ひな人形・五月人形大ご奉仕会in日本武道館」という催事を開催するに当たり、本年1月9日から18日までの間に計3回放映された本件催事を紹介する放送番組中の広告において、以下のような一般消費者に誤認される疑いがある表示を行っていた。 

 表示の内容(詳細は上記公取サイトを参照ください。)
 9品目のひな人形セット及び五月人形セットについて、例えば,「片岡正博作  手内容  描京友禅  衣裳着親王飾り」の商品の映像とともに、音声において「店頭なら50万円くらいはするものが35万円になりました。」など実際の販売価格に比して著しく高い価格を比較対照価格として表示した。
  これらの商品は、本件催事用の商品であり、比較対照価格は、小売店の店頭で販売された実績があるとは認められないものであった。 

2007年10月 2日 (火)

下請法違反に対する勧告事件2件(公取委)

 下請代金支払遅延等防止法(下請法)4条1項3号(下請代金の減額の禁止)の規定に違反するとして、公正取引委員会が2件の勧告を行っています。

 1件が、9月28日付で、札幌通運株式会社の件。
  → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.september/07092802.pdf

 もう1件が、本日(10月2日付)で、丸全昭和運輸株式会社の件。

  → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.september/07092802.pdf

 どちらも、貨物自動車運送を委託した下請業者に対する下請代金を不当に減額したものです。

 ところで、なんでも11月は「下請取引適正化推進月間」で、今年の標語が、「その価格、十分話し合ってますか―なくそう買いたたき、進めよう下請取引適正化―」だそうです。公正取引委員会中小庁企業が、全国各地において下請取引適正化推進講習会を開催するというのを宣伝していますので、興味のある方はどうぞ。
 → http://www.jftc.go.jp/gekkan.html

2007年10月 1日 (月)

国土交通省ネガティブ情報等検索サイト

 新聞にも出ていた「国土交通省ネガティブ情報等検索サイト」
  トップページ → http://www3.mlit.go.jp/index.html
  サイトの趣旨 → http://www3.mlit.go.jp/syusi.html

 「事業者の過去の行政処分歴を検索するサイトです」ということですが、掲載対象の事業者は以下の通りです。
 これは国交省の行政処分関連業者ですが、、そのうち、弁護士も日弁連サイトにネガティブ情報を掲載されるようになるかもしれませんね。

【対象事業者一覧】
○建設業者(行政処分)   ○建設業者(指名停止)
○測量業者        ○建設コンサルタント
○地質調査業者      ○補償コンサルタント
○宅地建物取引業者    ○マンション管理業者
○不動産鑑定士      ○登録住宅性能評価機関
○指定確認検査機関    ○建築基準適合判定資格者
○一級建築士       ○鉄道事業者
○バス事業者       ○タクシー事業者
○トラック事業者     ○自動車整備事業者
○自動車メーカー、自動車販売会社等(刑事告発)
○船舶運航事業者     ○航空運送事業者

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