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2007年8月の記事

2007年8月29日 (水)

大阪弁護士会館にてクラシック

 共同通信で、こんな記事が出てました。
 「弁護士会館でクラシックはいかが」という見出しで、大阪・御堂筋周辺で9月2-8日に開く「大阪クラシック」のオープニング会場に大阪弁護士会館が選ばれた、というものです。他にデパートなど19会場で、60公演を予定している、とのこと。

 記事では、「関係者は、意外な取り合わせに期待を寄せている。」とされていますが、最近、2ヶ月に1回くらいのペースで、大阪弁護士会館1階ロビーでランチタイムコンサートが開かれているようです(私は残念ながら行ったことがないです。)。

 「大阪クラシック」のサイトです。11時から2階ホールですね。

 当初、昨年のサイトを間違えてリンクしていました。こちらにはちゃんと紹介されていました。お詫びいたします。ご指摘、感謝します。

2007年8月28日 (火)

TBC個人情報流出事件の控訴審判決

 今日、東京高裁で、TBC事件の控訴審判決があったようです。
 報道によれば、被告会社に対して、3万5000~2万2000円を原告らに支払うように命じた一審(東京地裁)の判決を維持して、双方の控訴を棄却したとのことです。判決は、「情報はエステサービスにかかわり、美的感性や悩みという個人的価値観に結び付いている。より高い保護を与えられるべきで、1審の賠償額は妥当」と判断した、ともあります。

 2月に一審判決があったのですが、弁護団のサイトによれば、控訴審は1回で結審したようで、早い判決となりましたね(和解期日が別に1回あったようですけど)。

 なお、ヤフー個人情報漏洩事件のほうは、前に書いたように上告(上告受理申立)手続を行っており、上告(受理申立)理由書を数日中に出さないといけないので、弁護団で作成中です。

 → 一審判決のブログ記事「TBCの個人情報流出判決」(2/8)

ミツバチのエサは、人工甘味料入り???

 このブログでも5月に取り上げた、はちみつ(蜂蜜)の公正取引協議会の事件の続報です。
 → 混り物の「純粋蜂蜜」を許した「公正取引協議会」(5/14)

 → 「はちみつ」表示事件のつづき(5/15)

 今日の朝日「人工甘味料の原因は『ハチのエサ』 公取協が調査結果」という記事は、全国はちみつ公正取引協議会の加盟社が販売していた「純粋はちみつ」から、人工甘味料の成分が検出された問題で、再検査と追加調査をしていた同協議会は調査結果をまとめ、1社を除き「ハチのエサに含まれていたものだった」と断定し、会員業者がはちみつの中に後から甘味料を加えた事実は認められなかったとした、という内容です。 1社については、(中国からの輸入のため)原因の特定ができなかったということ。

 今の時点でネットで確認した他社の報道は、中国から輸入されていた原料に甘味料が混入していた1社に同協議会が警告をした、という内容のみで、他の12社の商品については全く触れていませんね。朝日の記事(本日13時21分asahi.com配信分)の文章は、13社全部が警告を受けたようにも読めるので、表現がまずいのではないでしょうか(ご参考までに、朝日のここの所の記事抜粋はこの記事最下段に)。

 ということで、正確な公表内容を確認しようと思って探したら、同協議会のサイトで報告書が詳しく公表されてました。関心のある方はお読み下さい。
 これをよく読んでみると、「ハチのエサ」と断定してるわけでもなさそうで、この点でもちょっと朝日の記事の表現はどうかな、と思いましたけども。
 → 全国はちみつ公正取引協議会のサイト

 5月に問題となったのは、この全国はちみつ公正取引協議会が実施した定期検査で、加盟社の製品に人工甘味料などはちみつとは違うものが混じっているのがわかったのに、再調査や公正取引委員会への報告を怠っていたことです。
 つまり、仮に「ハチのエサ」の成分が原因だったことが判明したのだとしても、「純粋はちみつ」の表示入りのはちみつの中に人工甘味料が混ざっていたという結果が出たのに、再調査も報告もしなかった、という問題の言い訳にはならず、公正取引協議会が機能していなかったことの責任には変わりがありません。

(朝日の記事の一部)
 その結果、13社中12社の混入原因は「ハチのエサとして使われた糖が残り、検出された」と説明。残る1社は原料を中国から輸入していたこともあり「原因を特定できなかった」としている。
 その上で、「自ら混入したものではないが、はちみつの定義に合致しない製品を『はちみつ』として販売した」として、加盟業者に警告をした。 

2007年8月26日 (日)

ネット銀行口座不正引き出し急増(全銀協)

 昨日の時事通信が、「預金不正引き出しが急増=ネット取引の悪用で-全銀協調査」という見出しで、インターネットバンキングを悪用した預金の不正引き出しが急増していることが、全国銀行協会の調査で分かった、としています。

 それで、全銀協のサイトを見てみると、8/23付で、「盗難通帳による払出し件数・金額等に関するアンケート結果等について 」という発表がなされていました。

 これは、全国銀行協会の正会員・準会員(182行)を対象として、平成19年6月末時点における「盗難通帳による払出し件数・金額等」、「偽造キャッシュカードによる預金等引出し」、「盗難キャッシュカードによる預金等引出し」、「インターネット・バンキングによる預金等不正引出し」に関するアンケートを実施し、その結果を取りまとめて公表したものです。

 これを見ると、盗難キャッシュカードや偽造キャッシュカードによる不正引出しは減少しているものの、インターネット・バンキングによる預金等不正引出しが急増してきている結果となっています。

 公表件数をそのまま載せると
          (単位:件、 百万円)
  時  期       件数   金額
 平成17年4月~6月  2     1
 平成17年7月~9月  13    12
 平成17年10月~12月 16    13
 平成18年1月~3月   8     4
 平成18年4月~6月   4    12
 平成18年7月~9月  15    13
 平成18年10月~12月 17    14
 平成19年1月~3月  30    18
 平成19年4月~6月  41    58

 どのような方法で、ネットバンク口座からの不正引出しが行われたのかについては発表されていないのですが、(模倣犯を誘発しないようにしないといけませんけども)方法の概要および急増の原因も知りたいところです。

2007年8月25日 (土)

名古屋地下鉄談合刑事事件の求刑まとめ

 名古屋市発注の地下鉄延伸工事をめぐる談合事件で、独禁法違反(不当な取引制限)の罪に問われた各社(担当社員含む)の刑事事件(名古屋地裁)の審理が進み、ここ数日で、検察官側の求刑がなされています。
 で、ここでは、そのまとめです。

 なお、「求刑」というのは、(報道されると、それが判決かと思う人もいるので困るのですが)刑事訴訟法上には何の規定もないもので、つまり法的な根拠はありません。したがって、求刑された量刑は法的な効果はないので、裁判所としては、その「求刑」にしばられることはなく、それよりも上でも下でも判決することができます。
 ただ、検察庁の求めたい量刑ということで、事実上の量刑の目安となり、裁判所も、それよりも上回る量刑の判決をすることはほとんどありません(たまには、ありますよ)。

 今日の求刑は、談合仕切り役の大林組名古屋支店の元顧問に懲役3年、大林組に罰金2億円を求刑しました。次回(9月11日)に弁護側の最終弁論が行われ、結審する予定となっています。

 昨日は、前田建設工業奥村組にそれぞれ罰金1億円、前田建設工業社員と奥村組社員に懲役1年6月を求刑しています。こちらの訴訟は結審し、判決は10月15日の予定。

 22日には、鹿島清水建設に罰金1億5000万円を求刑、鹿島社員と、清水建設社員に懲役1年6月を求刑しています。その後の期日予定は不明。

【追記】(9/11)
 大林組の裁判も結審し、全社の事件を併合して10月15日判決とのことです。 → 「名古屋地下鉄談合刑事事件全て結審」(9/11) 

2007年8月23日 (木)

消費者団体訴訟の適格団体の認定

 消費者契約法上の消費者団体訴訟の原告となることができる適格消費者団体の認定を申請していた特定非営利活動法人 消費者支援機構関西(KC’s)が、本日、適格消費者団体としての認定を受けたようです。

 → http://www.kc-s.or.jp/report/pdf/070823_01.pdf

 これで、消費者支援機構関西(KC’s)は、消費者団体訴訟制度に基づく差止め権限を持つ団体となりました。
  おそらくは、消費者機構日本も同時に申請していたので、認定を受けているのだと思うのですが、同団体のWEBサイトにはまだ出てませんね。

【追記】(8/24)
 消費者機構日本のサイトにも出ました。
   → http://www.coj.gr.jp/topics/topic_070824.html
 内閣府「消費者の窓」にもちゃんと両団体が(当たり前ですが)
   → http://www.consumer.go.jp/seisaku/cao/soken/tekikaku/zenkoku/zenkoku.html

2007年8月22日 (水)

情報ネットワーク法学会の総会・研究大会

 6月にも紹介しましたが、「情報ネットワーク法学会第6回総会・第7回研究大会」が下記の通り新潟市において開催されます。

日時 : 平成19年11月10日(土)午前9時30分~午後5時30分
会場 : 財団法人にいがた産業創造機構
     〒950-0078 新潟県新潟市中央区万代島5番1号 万代島ビル
    (「ホテル日航新潟」と同じビル。)

法学会事務局からのメールによれば、本年度は、「違法・有害情報と匿名性」および「法学教育へのIT利用」をテーマとして分科会の開催を予定していて、基調講演では、山口厚東京大学教授「インターネットと刑法のこれまで」についてお話ししていただく予定、とのこと。
 総会・研究大会の受付は、9月10日(月)から情報ネットワーク法学会ホームページ<http://in-law.jp>にて開始の予定だそうです。

 もっとも、私は(行きたいが)行けなさそうで、残念ですけども。

政治家の言葉

「アルツハイマーの人でも分かる」と言った麻生外務大臣が、この表現をとがめられ、発言を撤回し、謝罪したのは先日のことですが、

「安倍内閣は脳死状態」と評した小沢民主党代表の発言は、今のところは、マスコミは失言とは捉えていないようですね。

この両者の違いは何でしょう。ひょっとして前者は人を指し、後者は状態を表現しているから、ということも考えられるかな。だとしたら、麻生大臣は「アルツハイマー状態でもわかる」と言えば良かったことになりますが、そうではないでしょう。脳死の人は死んでるからいいのだ、というようなことを言えば、そっちのほうが問題ですしね。与党と野党で、許される表現の限度が違うのかな。

言葉は難しい。というより、私だったらこんな世界で生きていけないなぁと思う今日このごろです。もちろん、人を傷つける言葉には充分に注意しなければならないのは当然であり、自戒しなければならんのですが。

2007年8月21日 (火)

消費者契約法検討報告書:ネット取引の部分

 さっき紹介した報告書「消費者契約法の評価及び論点の検討等について」から、「第8 インターネット取引について」を以下に、抜粋しました。 少し長くなりますが、参考まで。

第8 インターネット取引について
「インターネット取引」の概念としては様々なものが考えられるが、インターネットを利用して契約が締結される場合の特性としては、情報が即時に得られること、常時利用が可能であること、海外の事業者とも取引が可能であることといった消費者にとっての利点もある一方、取引当事者が互いに顔を合わせることがないこと、相手方の住所や連絡先がわからない場合があること、誤操作が起きやすいこと、画面上の記載の変更・消滅が容易であることといった問題点もあると考えられる。
   インターネット取引に関連する消費生活相談件数は、平成13年度には7,229件であったのが平成16年度には79,065件にまで増加し、その後減少しているものの、平成18年度においては38,422件となっている。その主な相談内容としては、商品の未着、事業者の雲隠れ、なりすまし、プロバイダ事業者とのトラブル、代金決済のトラブル等のほか、インターネット・オークションでの個人間取引に関するもの、画面上の不実告知、契約条項の記載が十分でなかった可能性のあるもの等がある。また、インターネット取引に関連する裁判例としては、インターネットのホームページによる契約勧誘が不法行為上の違法の評価を受けるとしたものや、インターネット・オークションで落札・購入した中古車の瑕疵をめぐる責任に関し、買主が修理代金を負担することが見込まれる範囲を超える損傷について民法第570条の「瑕疵」に該当するとしたもの、いわゆるインターネットバンキング・サービスにおいて、無権限者により不正振込送金がされた場合に、銀行の免責約款による免責が認められるかにつき、システムを全体として可能な限度で無権限者による振込を排除し得るよう構築・管理していたことから免責を認めたもの等がある。
   なお、インターネット取引に関しては、近時、様々な立法的手当てがされてきており、取引ルールとしては、通信販売における表示義務等について規定する特定商取引法や、電子契約の成立時期及び電子消費者契約における錯誤制度の特例を定めた「電子消費者契約及び電子承諾通知に関する民法の特例に関する法律」等がある。また、国際的取引に関し、「法の適用に関する通則法」では、消費者契約の成立及び効力に関する消費者保護規定が設けられている。
   インターネット取引における消費者トラブルについては、民法上の債務不履行責任や瑕疵担保責任、表見代理の規定の類推適用、無権限者に対する弁済に関する免責約款の効力等の問題として処理することができるものもあると考えられ、いわゆるエスクローサービスの導入等による対応も図られてきているところである。その一方で、個人間取引が拡大してきているほか、携帯電話を利用した取引のように消費者に対する情報提供の必要性がより認められる取引形態も現れている。また、インターネット・オークションのような新たな取引類型においては、オークション事業者が設定した方式による取引が定型的になされており、このように取引の場を設定して関与する者の法的地位及び責任に関する問題が生じているとともに、規約においては、事業者の免責条項等が規定されている。こうした問題については、諸外国における制度の動向をも踏まえながら、ルールの在り方等について引き続き検討すべきである。
   また、個別の業法においてインターネット取引に関するルール等が整備されてきていることについては、その動向及び運用状況を引き続き注視する必要がある。
 (※ 脚注等は省略しました。)

消費者契約法の評価・論点検討等についての報告書

 国民生活審議会消費者政策部会・消費者契約法評価検討委員会(内閣府)が報告書「消費者契約法の評価及び論点の検討等について」 を公表しています。
  → 報告書本文

 これについて、意見募集がなされています(締め切り9月25日)。

 日本経済新聞は、これを「商品の説明不足、幅広く契約無効に」という見出しで報じています。この記事が、正確と言えるかどうかは、?ですけども。

  この報告書の冒頭「はじめに」の概略は以下のようなものです。 

消費者契約法が平成13年4月施行後、消費生活相談の場において紛争解決に活用され、裁判例も多数集積するに至っており、また、本年6月には、適格消費者団体が事業者等の不当な行為について差止請求をすることができる制度が導入され、消費者トラブルの解決に更なる実効性の確保が図られている。
 一方で、インターネット取引の進展高齢社会化に伴う消費者トラブルの事例も見受けられるようになり、これらの事例にも適切に対処して消費者の利益擁護を図る観点からは、同法の見直しを含めた措置を検討する必要がある。これについては、同法制定時の国会の附帯決議でも指摘され、平成17年閣議決定の消費者基本計画においては、消費者契約に関する情報提供義務等の在り方やインターネット取引の普及に対応するルール・規制の在り方等とともに検討事項とされているところである。
 以上の経緯を踏まえ、設置された国民生活審議会消費者政策部会・消費者契約法評価検討委員会では、関連団体から意見を聴取するとともに、消費者契約法の評価及び論点の検討を行った。本報告は、これらに基づき、議論の方向性について取りまとめたものである。」

<  目  次  >
はじめに
第1 消費者トラブルの状況
1.相談件数の推移及び内容
2.年代別に見た相談の分布
3.販売方法による分類
4.インターネット取引に関連する相談の状況
5.まとめ
第2 消費者契約法に関連する消費生活相談事例及び裁判例の状況
1.消費生活相談事例
2.裁判例
第3 消費者契約法の評価
第4 消費者契約法上の各論点の検討

1.検討の視点
2.消費者契約の意義(第2条)
3.勧誘
(1)「勧誘をするに際し」(第4条第1項から第3項まで)
(2)「将来における変動が不確実な事項」(第4条第1項第2号)(3)不利益事実の不告知(第4条第2項)
(4)困惑類型(第4条第3項)
(5)重要事項(第4条第4項)
(6)取消権の行使期間(第7条第1項)及び法定追認(第11条第1項)
4.契約条項
(1)事業者の損害賠償の責任を免除する条項(第8条)
(2)消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等(第9条)
① 「当該事業者に生ずべき平均的な損害の額」(第9条第1号)の意義及び立証責任
② 第9条第2号
(3)消費者の利益を一方的に害する条項(第10条)
(4)他の不当条項
① 不当条項リストの追加について
② 解除権・解約権を制限する条項
③ 専属的裁判管轄条項
④ 仲裁条項
第5 情報提供義務について
第6 適合性原則について
第7 不招請勧誘について
第8 インターネット取引について
第9 その他の消費者契約法の実効性の確保

1.消費者団体訴訟制度の導入とその機能
2.高齢者等の消費者被害の防止について
3.消費者による立証の困難性について
おわりに

2007年8月17日 (金)

(公取委)団体訴訟研究会の議事録公開

 さっき公正取引委員会のサイトを見ていたら、7月下旬から8月10日にかけて、団体訴訟制度に関する研究会の第2回~第5回の議事録が続々と公開されているではないですか。公取サイトのトップページからリンクされている「最近の報道発表資料」はちょくちょく見てるのですが、そこには載っておらず、全く見落としてました。

 にしても、同研究会の意見書へのパブコメ(意見募集)は8月13日締め切りで、ただでさえ夏休み中の、それもお盆の真っ最中なのに、その参考資料となる議事録を、締め切りギリギリに公表するのか・・・・まともに意見を募集するなら、もうちょっと考えてほしいところですね。

 それと、もうひとつ問題なのは、それ以前に公表されていた各回の「議事概要」(議事の簡単な状況を記した資料)は、その都度、上の「最近の報道発表資料」に載せてリンクしていたのに、上に書いたように今回の「議事録」は、そこには載せていないのです。公開を知らない者にとっては、分からないようになっています。これは、パブコメ(意見募集)を前にして、あえて見えにくくしたと取られても仕方がない行為だと思いますよ。

 公正にお願いします。

2007年8月16日 (木)

年齢の数え方と法律

 年齢の数え方についての法律が2つあります。
 猛暑の夏休みの軽い記事ということで、ご紹介。読んだ通りなので、特にコメントなしで・・・・(カタカナ文はひらがなに、漢数字は洋数字に変えました。)

年齢計算に関する法律 (明治35年法律第50号)
1 年齢は出生の日より之を起算す
2 民法第143条の規定は年齢の計算に之を準用す
3 明治6年第36号布告は之を廃止す

年齢のとなえ方に関する法律 (昭和24年法律第96号)
1  この法律施行の日以後、国民は、年齢を数え年によつて言い表わす従来のならわしを改めて、年齢計算に関する法律(明治35年法律第50号)の規定により算定した年数(1年に達しないときは、月数)によつてこれを言い表わすのを常とするように心がけなければならない。
2  この法律施行の日以後、国又は地方公共団体の機関が年齢を言い表わす場合においては、当該機関は、前項に規定する年数又は月数によつてこれを言い表わさなければならない。但し、特にやむを得ない事由により数え年によつて年齢を言い表わす場合においては、特にその旨を明示しなければならない。
 附 則 抄
1  この法律は、昭和25年1月1日から施行する。
2  政府は、国民一般がこの法律の趣旨を理解し、且つ、これを励行するよう特に積極的な指導を行わなければならない。

【追記】 ご参考まで

民法第143条(暦による期間の計算)
1 週、月又は年によって期間を定めたときは、その期間は、暦に従って計算する。
2 週、月又は年の初めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の週、月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし、月又は年によって期間を定めた場合において、最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。

2007年8月14日 (火)

他人に使用させる目的の預金口座開設は詐欺罪

 平成19年07月17日最高裁決定(上告棄却)
 預金通帳を第三者に譲渡するという目的を隠して、銀行に自己名義の預金口座の開設等を申し込んで、銀行から預金通帳等の交付を受ける行為は、詐欺罪に当たるとした刑事事件の決定です。最高裁サイトに掲載されていたもの。
 なお、本件の被告人は、口座開設名義人となった者(2名)との共犯者(共謀共同正犯)です。

 振込詐欺などの詐欺の手段や違法なヤミ金などの営業に使用するため、足がつかないように、第三者名義の銀行預金口座が使われるケースは多く、ネット上では口座の売買もされていると言われています。
 この最高裁決定は、このような場合、他人に使わせる目的で、自己名義口座で口座を作って預金通帳等を受け取る行為自体が、銀行に対する詐欺罪に該当することを認めたものです。

 自分の名義で預金口座を作ったものとはいえ、当初から、第三者に使用させる意図で開設した本件の行為について、
 最高裁は、
「各銀行においては・・・・契約者に対して,総合口座取引規定ないし普通預金規定,キャッシュカード規定等により,預金契約に関する一切の権利,通帳,キャッシュカードを名義人以外の第三者に譲渡,質入れ又は利用させるなどすることを禁止していた。また,・・・応対した各行員は,第三者に譲渡する目的で預金口座の開設や預金通帳,キャッシュカードの交付を申し込んでいることが分かれば,預金口座の開設や,預金通帳及びキャッシュカードの交付に応じることはなかった。」としたうえで

「銀行支店の行員に対し預金口座の開設等を申し込むこと自体,申し込んだ本人がこれを自分自身で利用する意思であることを表しているというべきであるから,預金通帳及びキャッシュカードを第三者に譲渡する意図であるのにこれを秘して上記申込みを行う行為は,詐欺罪にいう人を欺く行為にほかならず,これにより預金通帳及びキャッシュカードの交付を受けた行為が刑法246条1項詐欺罪を構成することは明らかである。」
としました。

2007年8月 8日 (水)

不正アクセス禁止法で中3書類送検

 さっき、産経新聞のサイトで見たのですが、愛知県警生活経済課などが8月8日、同級生のホームページに勝手にパスワードを使ってアクセスし、嫌がらせ目的で内容を改ざんしたとして、不正アクセス禁止法違反と電磁的記録不正作出などの疑いで中学3年生徒を書類送検した、とのこと。

 記事によれば、生徒は同級生が休止したHPに、聞いて知っていたパスワードなどを入力して再開し、タイトルなど内容の一部を改ざんし、掲示板に、「土下座して謝れ」「ムカつく」などと同級生を中傷する書き込みもしたとなっています。

 不正アクセス禁止法違反の犯罪者というと、イメージとしてコンピュータやインターネットのセキュリティ技術を熟知した専門的なハッカーを思い浮かべます。だから、何となく一般の人間には関係ないように思う人も多いかもしれないのですが、上記の事件のように人のサイトやメールに関して、パスワードを勝手に使って盗み見たり、その人になりすましてメールを送ったりしても、この法律の違反の罪に当たる可能性があります。

 実際に、夫の受信するメールを勝手に転送して盗み見ていた妻や、同僚のメールを同じように盗み見ていた医師が検挙されたという事件が最近起こっています。彼らは、別に高度な知識や技術を持っていたわけではありません。

 夫や妻の浮気の証拠を見てやろうなどと思って、ほとんど犯罪の意識なくやってしまっているのかもしれません。そして、冒頭の事件のように、今では基本的な知識さえあれば、普通の中学生でも簡単に盗み見や改ざんができます(パスワードの設定や管理も不十分だからですが)。

 少なくとも中学生以上の未成年には、このような行為が犯罪となって刑罰が科せられるという可能性があるということや、パスワードの設定、管理の方法(セキュリティの守り方)を、家庭や学校で、ちゃんと教えておかなければいけない時代になっているのだと思います。

(MEMO)公取委:下請取引改善協力委員会議

 以下は、8月8日付公表の公正取引委員会下請取引改善協力委員会議(本年6月6日から6月29日の間に各地で開催)に出された下請取引の現状等に関する意見の概要です。私の一応のメモということで。
    → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.august/070808.pdf
※なお、この手の公的機関の著作物の引用については、著作権法32条2項をご参照下さい。

1  全般的な景況について 
○  景気に関しては,アンケート調査に対して,受注量が増加していると回答する企業と減少していると回答する企業がともに増加するなど,企業間におけるばらつきが広がっている。また,好景気により大都市周辺の企業の業績は良いようであるが,地方では好景気の影響が感じられない。
○  大手企業による工場の集約化が進んでおり,地域間格差が今後広がっていくものと見込まれる。 
○  発注企業は,取引に際し,固有技術を持つ下請事業者に対しては優遇しているが,固有技術を持たない下請事業者に対しては価格を最重視するため,価格による競争となり,固有技術を持たない下請事業者にとっては,依然として厳しい状況となっている。 
○  運送業界は,環境問題対応のための車両の整備や交通安全対策面で費用が増加している。資金力がある企業はしっかりと下請事業者への対応ができており業績を伸ばしている一方,そうではない企業は廃業へと追い込まれるケースが増加しており,二極化が進展している。 
○  放送番組・映像制作業界では,全体的に景気は好調であるが,企業間格差が広がりつつある。放送局が番組制作を委託する際に番組内容を決定する時期が遅延しており,その結果,短納期発注のしわ寄せが下請事業者にきている。 

2  下請代金の設定等をめぐる問題について
○  戦後最長となる好景気と伝えられているが,原油・原材料価格の高騰によるコストアップが受注単価に反映されていないとの下請事業者の声が多い。 
○  単価改定については,下請事業者からの見積書の提出は形式だけで,実際には親事業者が,従来の単価から一定率を引き下げたり,親事業者の予算単価を押し付けるなどして,一方的に決められる場合がある。 
○  単価見直しの基準が難しく,かつ,多品種小ロットでの発注で短納期のものが多いため,単価設定に苦慮している。 
○  親事業者から,海外ではこのくらいの価格であると示されると,下請事業者は低価格で受注せざるを得ないケースがある。 
○  親事業者は最近,原材料費高騰分の半分程度を下請代金に転嫁することを認めるようになっているが,下請代金について上半期分を下半期分にスライドして支払う制度が採用されており,下請事業者には依然厳しい状況が続いている。 
○  発注当初に大量の発注数量を前提として単価設定をしたにもかかわらず,見込みよりも製品の売行きがよくなかったとして,単価をそのままに発注数量を大幅に削減された例があった。 
○  自動車業界全体の景気は良いが,地域により差がある。鉄鋼メーカーの寡占化が進展したこともあり,鋼材価格の値上げが一方的に行われている。小規模事業者は発注先から支給される原材料が多く,原材料費の値上げによる影響が少ないが,自ら原材料を調達する中規模事業者は見積り時以降に原材料費が高騰しても,その分の値上げが困難な状況にある。 
○  繊維業界においては,一部海外に発注されていたものが国内に回帰してきている場合もあるが,受注価格については品質に関係なく,海外での取引価格をベースに設定される。 
○  情報成果物の作成委託取引においては,発注時点では詳細仕様が定まっていることが少なく,提案書に基づいた概算見積りで受注することが原因となって下請代金の減額や買いたたき,受領拒否につながる場合がある。 

3  その他下請取引上の問題等について
○  知的財産権の帰属について,下請事業者の技術を親事業者に有利な条件で移転するよう求められることがあるため,契約する際には契約条項をしっかり確認する必要がある。 
○  一部の部品製造業界では検収締切制度に基づき,検収が終わらなければ納品とは認められないという実態が依然としてある。 
○  情報成果物作成委託取引においては,委託内容が感覚的・主観的な要素を持つものが多いため,成果物の納入後のトラブルが多く,結果的に,追加のやり直し費用を下請事業者がすべて負担することが多い。

2007年8月 7日 (火)

控訴、上告と上告受理申立(民事訴訟):後編

 さて前編に続いて、民事訴訟での最高裁への「上告」の場合の上告理由についてですが、普通、判決の内容に不服があるというのは、その判決が認定した事実関係(誰がどうやって殴ったとか、こういう内容の書面を誰が書いたとか、赤信号を無視して150㎞で運転したとか、販売商品をいつどこで引き渡したとか・・・)が間違っているという場合(事実認定についての不服)と、法律の解釈についての不服という2つの場合がほとんどだと思います。ところが、これらは、現在の民事訴訟法では、最高裁への「上告」の場合の上告理由には当たらないのです。

 まず、上告理由として挙げられるのは、判決に憲法違反があるという場合です(民訴312条1項)
 次に、民訴312条2項に列挙された6つの場合なのですが、その内、1~5は、裁判所がうっかりして手続ミスをしたなど、かなり特殊なケースですので、通常は使えません。6つ目の「判決に理由を付せず、又は理由に食違いがあること」(理由不備、理由齟齬)という理由については、上告代理人としては、特にその後段(理由齟齬・・判決の理由自体に矛盾があって、論理性がない場合)に引っかけて、上告理由を考えることが多くなるのですが、単に控訴審判決の理由がおかしいということでは、実際には簡単に認めてくれません。
 なお、高裁が上告審となるときは、この他に「判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があること」上告理由になります。民事訴訟法大改正以前は、この上告理由は、最高裁への「上告」でも使えたのですが、これが削られたわけです。したがって、単なる法令違反を理由とするのでは、最高裁への「上告」が認められなくなったのです。
 また、事実認定に関する不服は、以前から上告理由にはなっていませんので、控訴審判決の事実認定がおかしいから調べ直してほしいという理由では、最高裁に対しても高裁に対しても、上告理由には該当しません。

 さて、このように上告理由が削られたこともあって、「上告受理の申立」という制度が新設されました(民訴318条)
 これは、上記の上告理由がない場合でも、「原判決に最高裁判所の判例と相反する判断がある事件その他の法令の解釈に起案する重要な事項を含むものと認められる事件」については、最高裁判所が決定により上告審として受理することができる、という制度です。
 つまり、上記の上告理由には当たらないけれども、法令の解釈に関して重要な事項を含む場合であれば、法令の解釈の統一などの必要性などから、最高裁が判断したほうが適当な事件もあるだろうということで、ものによっては上告審で審理しますよ、という制度になったわけです。これにより、最高裁が上告受理をすると決定すれば、上告審と同様に扱われることになります。

 したがって、民事訴訟法大改正のあった約10年前からは、控訴審判決に不服がある場合、「上告」だけではなく、もうひとつ「上告受理申立」という手続を取ることが多くなったのです。もちろん、どちらか一方だけを行っても構わないのですが、それぞれの理由が異なるため、考えられる限りは両方を申し立てる場合も多いということになっています。

 もっとも、いちいち厳密に、「上告」「上告受理申立」を書き分けると面倒だし、わかりにくいこともあるのでしょう、マスコミは全部まとめて、「上告」と言っているように思います。このブログでも、同じことなので、「上告」とだけ書くかもしれませんが、ツッコマないで下さい。

控訴、上告と上告受理申立(民事訴訟):前編

 以下は、民事訴訟手続での控訴や上告についての話です。(刑事訴訟の場合は随分違うところがありますので、ご注意下さい。)

 先日、ヤフーBB個人情報漏洩事件の裁判で上告だとか上告受理だとか書きましたが、専門外の人にはわかりにくいかもしれませんので、概略ですが、解説をしておきます。

 「上告受理」の制度は、10年ほど前の民事訴訟法の大改正で新たにできた制度ですが、これについては、後で述べるとして(後編へ)、
 「上告」というのは、訴訟の第二審(控訴審)判決について、上級の裁判所に不服申立をすることをいいます(例外的なのもあるが、省略)。

 第一審判決について、その上級裁判所に不服申立をするのは「控訴」です。したがって、一審が地方裁判所なら、その判決に対して高等裁判所で再度審理してもらうように申し立てるのが「控訴」です。
 その高等裁判所の控訴審判決に対して、最高裁判所に不服申立をするのが「上告」ということになります。
 なお、簡易裁判所が一審の訴訟の場合は、地方裁判所への不服申立が「控訴」、その後の高等裁判所への不服申立が「上告」となります。この「控訴」「上告」を合わせて「上訴」といいます(正確には「上訴」には、もう1つ「抗告」も含まれますけども。)。

 さて、第一審判決に不服があれば、原則として「控訴」はできます。ただし、判決の主文の内容には文句はないけれども、その根拠となっている判決理由の内容に不服がある、という場合には、例外(相殺事案)を除いて、「控訴」はできません。
 例えば、被告に頭を殴られてケガをして100万円の損害賠償請求訴訟をしたところ、判決では原告の請求通りに100万円の支払命令が出たけれども、被告が原告に対してわざと執拗に棒で殴りつけたという原告の主張に対して、被告はわざとではなく、うっかり誤って原告に棒を何度か当てたためにケガをさせたのだ、という判決の認定になっていたとします。この判決を見て、原告が、「絶対に被告は故意に殴った。過失の事故だという裁判所の認定は、非常に不満であり、とても納得できない。お金の問題ではなく、真実を認定してほしい。」と思ったとしても、判決で請求額全額の支払が認容された以上、原告は、「控訴」はできません。
 もう1つの例です。原告から被告に貸した500万円を返せ、という訴訟があったとします。被告は、まず、反論の第1に、全額を約束通りにきちんと返済したと主張し、(領収証がないなど)その返済の証明が困難なので、反論の第2として、既に消滅時効により返すべき法的義務はなくなっている、と主張しました(予備的主張)。そして、審理の結果、裁判所は、返済の証明はできていないが、時効消滅は成立しているという理由で、被告を勝たせる(原告の請求を棄却した)判決を言い渡しました。(もちろん負けた原告は控訴できますが、)被告は勝つには勝ったものの、「自分は本当に約束通り返した。時効で勝ったというのは、残った借金を踏み倒したみたいに思われるかもしれず、不本意である。自分の名誉のためにも、高裁で、返済についてもっと証明を尽くして、返済を認めてもらいたい。」と思っても、やはり、上の事例と一緒で、「控訴」はできないのです。

 とはいっても、「控訴」は広く認められているのですが、以前から「上告」については理由が法律上限定されています。しかも、10年前の民事訴訟法大改正の際に、さらに上告理由が限定されてしまいました(ただし、高等裁判所への「上告」の理由は変化なし)。上告事件が多く、最高裁判所が大変忙しい状態であったため、上告理由を狭くしたものです。

 この上告理由が厳しくなったこととの関係で、「上告受理」の制度が新設されたのです。
         … 後編へ続く …

2007年8月 4日 (土)

中国製カシミヤ製品の不当表示と景品表示法

 中国製の食品の安全性などの品質に関心が高まっているところですが、これは中国製の衣料品の品質の問題です。

 読売新聞が報じるところによれば(8/4)、
「中国から『カシミヤ100%』の表示で輸入されたセーターやマフラーに別の動物の毛が混じっていたとして約85万点が回収された問題で、国内のアパレル業界に波紋が広がっている。
 中国での製造過程で意図的に混入された疑いが指摘されているためだ。商社や小売店は検査回数を増やし、国内で流通するカシミヤ製品の約8割の品質検査を行う財団法人『毛製品検査協会』(東京)も、中国5か所で現地業者を集めて品質基準に関するセミナーを開催するなど、対策に躍起だ。一方、検査コストの負担増から中国製カシミヤの取り扱いをやめる動きも出始めている。」とのこと。
 詳細は→ YOMIURI ONLINE

 この件に関連して、7月31日、公正取引委員会は、小杉産業株式会社及び丹羽幸株式会社の2社に対して、その販売するカシミヤを使用したセーター等の衣料品(中国の事業者が製造)に係る表示について、景品表示法第4条第1項第1号(優良誤認)の規定に違反する事実が認められたとして、同法第6条第1項の規定に基づき排除命令を行っています。
 また、上記の財団法人毛製品検査協会に対しても同協会が発行する「カシミヤ100%」と記載された下げ札(通称「カシミヤラベル」) が取り付けられていたことに関して、その原因を究明の上、再発防止のために必要な措置を講じるよう要望しています。
 → 公取委サイト報道発表資料

 この件は、2社が販売していた衣料品の実際のカシミヤ混用率は約1/4以下であるにもかかわらず、カシミヤ100パーセントと表示していたものです。

 日本の販売業者が、中国側の説明を信じて「カシミヤ100%」であると表示していても、つまり、不当な表示であるということにつき、自社は故意過失がなくても、景品表示法は適用されるというのが公取委の立場であり、このような場合でも、排除命令の対象となることについては事業者も充分注意をしておかなければなりません。

 不当表示についての故意過失が不要であるという点については、
  → ユナイテッドアローズに対する審判審決(輸入ズボンの原産国不当表示)
     (他事件有り)

(公取委)教科書流通実態調査報告書

 報道されているように、公正取引委員会は、8月3日、「教科書の流通実態に関する調査報告書」を公表しました。

            → 概 要          → 調査報告書本文

  この調査は、教科書の流通につき、供給網が固定化して新規参入がほとんどなく競争が行われていないのではないかとみられているなど、時代の変化に即したより効率的な方法が講じられるようにするべきではないかといった指摘がなされている状況にあるところから、教科書の供給に係る流通実態を調査して、競争政策上の観点から提言を行うことを目的として、公取委がおこなったものです。都道府県教育委員会、教科書発行者、特約供給所、取次供給所、学校等へのアンケート及びヒアリング調査を実施したとのこと。 

 詳細は実物をお読みいただくとして(上記リンク)、調査報告書の結びの提言部分は、以下の通り。

「競争政策上の観点からは,学校を含めた教科書供給にかかわる関係方面において,供給ルートの複線化という選択肢も含め,情報化,物流の合理化等,時代の変化に即したより効率的な教科書供給システムの構築に向けて更に検討を深めるべきである
 ( 中 略 )
 また,このような検討を通じて,例えば,特約供給所- 取次供給所とそれ以外の物流事業者との競争が行われることになれば,おのずと供給手数料の水準がコストに見合った水準に変更されていくことが期待できると考えられる。」 

2007年8月 3日 (金)

ヤフーBB個人情報漏洩事件の「500円」

 ヤフーBB個人情報漏洩事件控訴審判決については、原告らは、結論を不服として、上告および上告受理申立を行いました。
 一方、被告2社のうち、控訴審で新たに賠償責任を認められたヤフー株式会社は上告し、ソフトバンクBBは上告しなかったようです。(注:ヤフーが上告か、上告受理申立か、あるいはその両方をしたのか、未確認ですが。)
 これにより、少なくとも、ソフトバンクBBに対して原告1人あたり5500円および遅延損害金を支払え、という範囲については、事実上確定することとなります。

 ところで、先日(6/24付)も書いたのですが、ヤフーBB個人情報漏洩事件控訴審判決で、原判決の1人あたり6000円の賠償命令が、5500円に減額された理由は、会社から契約者らに送付された500円の郵便振替支払通知書です。
 → http://stuvwxyz.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_bb1d.html

 これを受け取った人が実際に換金したかどうかすら問わずに、500円の弁済と大阪高裁は判断したのですが、これに関連して、面白い記事がオーマイニュースに出ていました。
 『ソフトバンクBB情報漏洩事件は、どう後始末されているのか』(林一浩)
  → http://www.ohmynews.co.jp/news/20070713/13133

 要するに、筆者のところに、以前500円分送られてきたが換金しなかった。書面には未換金分は寄付しますとあるのでソフトバンクに電話で聞いてみたら、通信に関する情報技術関連の研究団体へ寄付完了した、とカスタマーセンターが回答したので、どんな研究団体へ、いくら寄付したのか、重ねて聞いても、開示していないということで教えてくれないというものでした。筆者は、この対応に納得できない、としています。

 この記事をさっき弁護団の皆さんに紹介したら、某弁護士から、自社関連団体に寄付したのでは?という内容のメールが返ってきました。もちろん、その推測の当否については私はわかりませんが、もしそうだったら、問題でしょうね。

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