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2007年6月 5日 (火)

新聞業の特殊指定

 さっきの記事を投稿した途端に、某地方新聞から何人か見に来てるという話聞きました。ご愛読感謝です。

 新聞業の「特殊指定」の問題について、ちょっと整理がてらの説明です。自分のメモですので、わかりにくい点はご勘弁ください。

 まず、独占禁止法の禁止行為の1つ「不公正な取引方法」につき、具体的な内容は公正取引委員会が告示で指定するという形になっています。これについては、公取委が自由に何でも指定できるのではなく、要件が定められていて①独禁法2条9項の行為のいずれかに該当する行為であること、②公正な競争を阻害するおそれがあるものであることが必要です。

 そして「不公正な取引方法」の指定の1つに「一般指定」というのがあり、全ての業種に適用されます。よく耳にする「優越的地位の濫用」とか、「欺まん的顧客誘引」とか、「抱き合わせ販売」とか、「不当廉売」とかいうものです。
 そして、もう1つが「特殊指定」で、「特定の事業分野における」指定行為です。つまり、特定の業種に関して、特に定められた禁止行為というわけです。

 この「特殊指定」の1つに、「新聞業における特定の不公正な取引方法」という公取委告示があるのです。ちょっと長くなりますが、そのまま引用します。

1 日刊新聞(以下「新聞」という。)の発行を業とする者(以下「発行業者」という。)が、直接であると間接であるとを問わず、地域又は相手方により、異なる定価を付し、又は定価を割り引いて新聞を販売すること。ただし、学校教育教材用であること、大量一括購読者向けであることその他正当かつ合理的な理由をもってするこれらの行為については、この限りでない。
2 新聞を戸別配達の方法により販売することを業とする者(以下「販売業者」という。)が、直接であると間接であるとを問わず、地域又は相手方により、定価を割り引いて新聞を販売すること。
3 発行業者が、販売業者に対し、正当かつ合理的な理由がないのに、次の各号のいずれかに該当する行為をすることにより、販売業者に不利益を与えること。
一 販売業者が注文した部数を超えて新聞を供給すること(販売業者からの減紙の申出に応じない方法による場合を含む。)。
二 販売業者に自己の指示する部数を注文させ、当該部数の新聞を供給すること。

 ちょっと難しいかもしれませんが、1、2について、どうして、これが上述の要件の「①独禁法2条9項の行為のいずれかに該当する行為であること、②公正な競争を阻害するおそれがあるもの」に該当するのでしょう。この指定では、要するに、新聞の値引き販売など、本来は販売業者の自由に行うことができるのが原則であるはずの価格設定行為が逆に「不公正な取引方法」とされており、法律上の要件を欠いていることは明らかです。
 3については、理解できます。ただし、これも、一般指定の「優越的地位の濫用」の適用で足りるかもしれません。

 この「特殊指定」の廃止、見直しについては、1年前にいろいろあって、結局、廃止しようとした公取委に対して、政界を取り込んだマスコミのキャンペーンもあり、結論は先送りとなりました。

 → この問題の資料(公取委HP)

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