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2007年6月 8日 (金)

過払い利息金の別債務充当を認めた最高裁判決

 昨日は6/7の預金の時効に関する最高裁判決を紹介しましたが、同じく昨日、利息制限法所定の制限を超える利息の支払についての最高裁判決が出されていますので、これも載せておきます。

 最高裁判決平成19年6月7日損害賠償等請求事件
                   (最高裁HP参照)

 「同一の貸主と借主との間で基本契約に基づき継続的に貸付けが繰り返される金銭消費貸借取引において,借主がそのうちの一つの借入金債務につき利息制限法所定の制限を超える利息を任意に支払い,この制限超過部分を元本に充当してもなお過払金が存する場合,この過払金は,当事者間に充当に関する特約が存在するなど特段の事情のない限り,弁済当時存在する他の借入金債務に充当されると解するのが相当である」
 としたうえで、
「これに対して,弁済によって過払金が発生しても,その当時他の借入金債務が存在しなかった場合には,上記過払金は,その後に発生した新たな借入金債務に当然に充当されるものということはできない。しかし,この場合においても,少なくとも,当事者間に上記過払金を新たな借入金債務に充当する旨の合意が存在するときは,その合意に従った充当がされるものというべきである。」としました。

 そして、この合意の存否の認定に関して、「・・本件各基本契約において,被上告人は借入限度額の範囲内において1万円単位で繰り返し上告人から金員を借り入れることができ,借入金の返済の方式は毎月一定の支払日に借主である被上告人の指定口座からの口座振替の方法によることとされ,毎月の返済額は前月における借入金債務の残額の合計を基準とする一定額に定められ,利息は前月の支払日の返済後の残元金の合計に対する当該支払日の翌日から当月の支払日までの期間に応じて計算することとされていた」から、「本件各基本契約に基づく債務の弁済は,・・・本件各基本契約に基づく借入金の全体に対して行われるものと解されるのであり,充当の対象となるのはこのような全体としての借入金債務であると解することができる。そうすると,本件各基本契約は,同契約に基づく各借入金債務に対する各弁済金のうち制限超過部分を元本に充当した結果,過払金が発生した場合には,上記過払金を,弁済当時存在する他の借入金債務に充当することはもとより,弁済当時他の借入金債務が存在しないときでもその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含んでいるものと解するのが相当である。」として、合意が存在するから、新たな別の債務にも過払金を充当することができる、との判断をしたものです。

 時間に余裕がなく、ちゃんとした検討はできてませんので、一読した感想のみですが、この事件の解決としては結構な判決だと思います。
 ただし、新たな別債務への充当について、この判決が一般的にどこまでを射程に入れているのか、判決文を読んだだけでは必ずしもはっきりしていない部分もあるように思います。

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