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2007年6月 6日 (水)

大和都市管財の国家賠償訴訟判決

 抵当証券会社「大和都市管財」の詐欺事件に関する国家賠償訴訟の判決が本日大阪地裁であり、原告の一部に対して、国が賠償を支払うよう命令する判決が出ました。
 内容については、マスコミ報道をご覧いただければと思います。もっとも、完全勝訴ではなく、購入時期によって請求が認められなかった原告や、また、請求認容された原告についても大きな過失相殺がなされたようです。

 私自身は、この原告弁護団に関与しておりませんが、私も長年所属している大阪弁護士会消費者保護委員会のメンバーが弁護団員として多く参加しており、今回の判決の結果を聞いて、弁護団に敬意を表したいと思います。

 同様の大規模被害事件として、豊田商事による純金ファミリー証券商法の事件がありました。私が弁護士登録した昭和60年に破産に至った事件ですが、この豊田商事事件の弁護団に、まだ新人弁護士だった私も参加し、それ以来、こういった消費者被害事件に関与するようになりました。

 豊田商事事件でも国家賠償請求訴訟を提起しましたが、残念ながら敗訴に終わっています。こちらの国家賠償訴訟では、当時、豊田商事の悪徳商法に対する直接的な国の権限を定める法律がなかったため、多くの省庁の各種の法律に基づいた権限発動の不備を理由に争ったものです。その中で、公正取引委員会に関しての景品表示法上の規制権限については、判決もかなりいい線まで踏み込んでくれたのですが、国の賠償義務を認めるところまでは至りませんでした。
 独占禁止法などの経済法についてあまり知らなかった私が、消費者の視点からの独占禁止法公正取引行政について関心を持ち始めたきっかけが、この豊田商事の国家賠償請求訴訟への関与でした。

 今回の大和都市管財事件では、その豊田商事事件とは異なり、抵当証券業規制法により、購入者保護を目的に登録業者に対し3年ごとの登録更新が定められており、国は業者の財務内容に問題があれば登録更新を拒否しなければならない、と規定していました。今回の裁判では、既に債務超過状態であった大和都市管財について近畿財務局が登録更新を行ったことが適正だったかどうかが問題となり、大阪地裁は、監督官庁の義務違反を認めたものです。

 つまり、なんのための登録更新制度だったのか、ということですね。漫然と形式的に更新させるのであれば、購入者保護の目的が達せられないことは当然であり、単に役所の見せかけの形式的な仕事を増やしているだけの法律ということになってしまいます。

 国は、素直に自らの責任を認めて、これ以上争うことのないよう、外部者である私としても強く望むものです。

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