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2007年6月の記事

2007年6月30日 (土)

新聞契約トラブル110番

 新聞販売契約に関するトラブルについて、苦情や相談を受け付ける「新聞契約トラブル110番」7月7日(土)に開催されます。

 この110番活動は、消費者行政にあり方について弁護士、司法書士、消費生活相談員らが調査・研究・提言活動をしている「消費者行政市民ネット」が取り組むものです。ここの代表をされている国府泰道弁護士と昨日、少し意見交換をしてたのですが、このような110番については、新聞もテレビも報道してくれる可能性は少ないと思うので(記者会見はやったらしい)、ここにも紹介しておきます。

  7月7日(土)午前10時~午後4時

   相談電話番号 06-6366-5061

 新聞の販売契約については、強引な勧誘や違法・不当な長期契約、過大な景品提供などが従来から問題になっていて、各地の消費者センターなどへの相談も結構多いのです(このようなことも、もちろん報道されません)。

 紹介記事
  → http://www.janjan.jp/media/0706/0706298069/1.php

2007年6月29日 (金)

タクシーがらみの公取委 2題

6月26日、28日の公正取引委員会の発表 なぜか、タクシー関係が2題。

その1題目
 新潟市に所在するタクシー事業者に対する排除措置命令

 新潟市に所在するタクシー事業者に対し、独禁法19条(不公正な取引方法1項2号〔共同の取引拒絶〕)に違反するとして排除措置命令を行いました。
 これは、タクシーチケットがらみの共同ボイコット

 → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.june/07062601.pdf

その2題目
 愛媛県ハイヤー・タクシー協会松山支部などに対する警告

 愛媛県ハイヤー・タクシー協会松山支部に対し、独禁法8条1項3号(事業者団体による一定の事業分野における現在又は将来の事業者の数の制限の禁止)及び4号(事業者団体による構成事業者の機能又は活動の不当な制限の禁止)に、 松山共同集金(株)に対し,独禁法19条(不公正な取引方法2項〔その他の取引拒絶〕及び3項〔差別対価〕に該当)に違反するおそれがあるものとして警告を行いました。 

 → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.june/070628.pdf

2007年6月28日 (木)

新聞販売店が新聞社を訴えた裁判の控訴審判決(その1)

平成19年6月19日福岡高裁判決
  地位確認等請求控訴事件(破棄自判)

  最高裁HPより
   → http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070627111154.pdf

(事案の概要)
 新聞販売店経営者X1が、被告新聞社がした新聞販売店契約の更新拒絶には正当な理由がないと主張して、被告新聞社に対し、新聞販売店契約上の地位を有することの確認を求めるとともに、被告新聞社が継続的取引関係における供給者側の優越的地位を濫用し、営業権を違法に侵害したとして、不法行為に基づく損害賠償請求をし、
 同じく別の新聞販売店経営者X2が、被告新聞社が新聞販売店契約を不当に解除しようとしたことによって精神的苦痛を受けたなどとして不法行為に基づく損害賠償請求をした事案。

 原審判決(福岡地裁 久留米支部)は,X1の地位確認請求を認容したが,Xらの損害賠償請求をいずれも棄却した。

 これに対して、被告新聞社及びX1,2が控訴した。

 本件控訴審判決では、原告らの損害賠償請求を認め、X1については220万円、X2については110万円の支払を、被告新聞社に対して認めたものです。

(川村のコメント・・言い訳)
 すみません、まだちゃんと読めてません。近いうちに概説したいと思って、ひとまず(その1)と題していますが、判決に興味ある方は、上記の最高裁HP登載の判決をお読み下さい。一審判決と合わせて読まないと、わかりにくい部分もありますが。

 で、中途半端なコメントですみませんけど、控訴審判決で認定された「新聞業界を巡る情勢」というのが、判決としては、それなりに目新しかったので、以下に、ここだけ載せておきます。

新聞業界を巡る情勢
(ア) テレビ,ラジオはもとより,パソコンや携帯電話等のニュースメディアの普及,若者の活字離れ,不景気などを原因として,新聞の読者離れが進んでいる。このため,T地区でも,◎新聞の48店舗の平均普及率は平成2年11月に31.1パーセントであったものが,平成12年,13年の各6月には30.2パーセントに,平成14年6月に30.0パーセント,平成15年6月に29.5パーセントと漸減傾向にある。

(イ) 一般に,新聞社は,新聞販売店に販売する新聞代金と新聞に掲載する広告料を主な収入としているため,その販売部数が収入の増減に直結することから,販売部数にこだわらざるを得ない。そのようなところから,拡販競争の異常さが取り沙汰され,読者の有無とは無関係に新聞販売店に押し付けられる「押し紙」なるものの存在が公然と取り上げられる有り様である。販売部数にこだわるのは被告新聞社も例外ではなく,被告新聞社は極端に減紙を嫌う。被告新聞社は,発行部数の増加を図るために,新聞販売店に対して,増紙が実現するよう営業活動に励むことを強く求め,その一環として毎年増紙目標を定め,その達成を新聞販売店に求めている。このため,「目標達成は全◎店の責務である。」「増やした者にのみ栄冠があり,減紙をした者は理由の如何を問わず敗残兵である,増紙こそ正義である。」などと記した文書を配布し,定期的に販売会議を開いて,増紙のための努力を求めている。被告新聞社関係者は,被告新聞社の新聞販売店で構成する◎会において,「被告新聞販売店には増紙という言葉はあっても,減紙という言葉はない。」とも述べている。

(ウ) これに対して,新聞販売店も,新聞を購入することで代金の支払が発生するので,予備紙を購入することは当然負担にはなるが,その新聞に折り込む広告料が別途収入となり,それは定数を基準に計算されるので,予備紙が全て販売店の負担となる訳ではない。ただ,その差は新聞販売店側に不利な計算となる。
なお,この点について,被告新聞社は,1部当たりの折込広告料収入と新聞紙の仕入れ価格を比較すると,平成10年から平成12年までの3年間で,いずれもわずかに折込広告料が上回るというが,注文部数に応じて付加される◎会費,店主厚生会費,休刊チラシ代金などの諸経費を加えると大幅な赤字になるというのが実態であるものというべく,これは,予備紙を持つことを嫌う新聞販売店が多いという一般的指摘とも合致することからして,被告新聞社の上記主張は採用できない。

【追記】
 最高裁HPの掲載文では、被告新聞社につき、匿名でYと表記されていますが、これは一般的に被告をY(原告はX)と表記するため、その用法で使われているもので、イニシャル表記ではないと思います。
 これを、そのままYと表記すると、一般の方には、特定の新聞社と誤解(正解かもしれませんが、現時点では私は全く把握してません)されそうなので、表記を変えました。ただ、一部表記に、Yが残っていましたので書き換えました。

【追記の追記】
 ところが、Y新聞は、実際にY新聞だったんですねぇ。
 →  http://www.ohmynews.co.jp/news/20070622/12420

2007年6月27日 (水)

独占禁止法基本問題懇談会報告書 公表

 6月26日、内閣府独占禁止法基本問題懇談会報告書が公表されました。

 中身は、公正取引委員会のHPを見ていただくとして(もっとも、私もちゃんと読めてませんが)
    → http://www8.cao.go.jp/chosei/dokkin/finalreport.html

 この報告書の冒頭の基本的視点のところに、「消費者政策との関係」という項があり、私の興味分野ですので、ここだけ抜粋しておきます。

『独占禁止法は、市場メカニズムを機能させることにより、良質で安価、そして多様な商品やサービスの供給を確保して、消費者の利益の確保と併せて国民経済の発達を図るものである。また、独占禁止法は、「市場における公正かつ自由な競争を促進」することを手段としている点はあるものの、業法等による消費者保護規制とは異なり、業種横断的に適用されるという特色がある。
 消費者政策(消費者の利益の擁護及び増進に関する総合的な施策)に関する基本的事項を定める消費者基本法(平成16年施行)は、①商品や役務について消費者の自主的かつ合理的な選択の機会が確保されることなどを消費者の権利とし、②消費者の権利の尊重と消費者の自立支援等により消費者政策を推進することを国の責務としている。
 以上の点にかんがみると、
独占禁止政策(競争政策)は、消費者政策の重要な一翼を担っている。同時に、消費者政策が推進されることは独占禁止法の目的の実現に資するという面もある。すなわち、消費者が主体的・合理的に選択できる環境が整備されれば、良質で安価、そして多様な商品等の供給が促され、市場メカニズムがより有効に機能することになる。
 このように、
消費者政策と独占禁止政策(競争政策)は相互に密接に関係しており、両政策を一体的に推進するという視点が重要である。』
   ※ 下線は川村

2007年6月26日 (火)

「学校裏サイト」管理人の不起訴

 インターネット掲示板で、中学生を実名で中傷する書き込みを放置したとして、名誉棄損のほう助容疑で書類送検された掲示板管理人が、25日、大阪地検嫌疑不十分不起訴処分としたと報道されています。
 → 書類送検時の当ブログ記事(4/27)
       「掲示板中傷放置で、名誉毀損幇助」

 報道内容では、同地検は、名誉毀損罪ではなく、侮辱罪に当たると判断したとのこと。

 ほう助(幇助)は、刑法62条に規定され「従犯」とされていますが、刑法64条「拘留又は科料のみに処すべき罪」については、教唆犯従犯は(特別な規定がない限り)罰せられないこととなっています。

 名誉毀損罪(刑法230条)だと懲役禁錮、罰金の刑がありますが、侮辱罪(刑法231条)は、拘留科料しかありません。したがって、ほう助では罰せられないことになります。

 ここで、名誉毀損侮辱の適用の違いが出てくるのは、「事実を摘示」したかどうかというところだと思います。

【追記】
 したがって、このような掲示板の悪質書き込み放置についての管理人の刑事責任そのものについては、踏み込めないまま不起訴になったという結果になりました。
 書き込みが、「事実の摘示」であって、名誉毀損罪に該当するような場合はどうなるのか、という問題が残ったことになります。

【追記の追記】(08/5/24)
 上の件に関する民事訴訟が提起されていたようで、08年5月23日、大阪地裁(山下郁夫裁判長)は、管理人に約55万円の支払いを命じる判決を言い渡したようですね。「管理人として被害拡大を防ぐ義務を負っていたのに放置した」として不法行為の成立を認めたとのことです。

2007年6月25日 (月)

独禁法・景表法の団体訴訟制度 2題

その1
  公取委「団体訴訟制度に関する研究会」
            第4回(6/19)議事概要

  → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.june/07062502.pdf

その2
  日弁連「独占禁止法・景品表示法上の団体訴権に関する意見書」
                     (6/14付)
  → http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/report/070614_6.html

 時間がないので、ご紹介のみ

2007年6月24日 (日)

ヤフー事件控訴審判決 減額の理由

 ヤフーBB個人情報漏洩事件の控訴審判決の追記の追記です。

 一審判決では6000円の損害賠償なのに、控訴審判決では5500円になったのは、損害額を少なく認定したのではありません。
 損害としては、同じく6000円を認めているのですが、当初、会員に500円の郵便振替支払通知書を郵送したことをもって、一部金額の弁済がなされたから、500円を引き算するという判断です。

 しかし、この郵便振替支払通知書は、郵便局で換金しなければ、現実にお金にはなりません。そして、2ヶ月という期間もあります。
 控訴審判決では、実際に換金したかどうかを問わず、郵便振替通知書を送ったという事実だけで、現金の支払いと同様に、弁済にあたるとして、500円を控除したのです。

 いろいろな事情で、実際には換金していない人も多いのです。
 その金額分はヤフー側は結果的に支払わなくて済んでいるのです。勤務時間の都合や、郵便局まで行く時間や交通費のことを考えたら、わざわざ換金しないという場合も決して珍しくはないのですから、この判断はおかしいでしょ。

2007年6月23日 (土)

司法試験の合格者数見通しなどなど

 報道によれば、司法試験委員会が発表した来年以降の新司法試験合格者数の見通しは、08年2100―2500人、09年2500―2900人、10年2900―3000人を目安とするとのことです。

 合格者数を3000人とするという従前の方向を維持していることになっていますね。

 法曹人口問題について、私の所属している会派・友新会のHPで、基礎知識を簡単にまとめていますので、ご紹介しておきます。

 → http://www.yu-shin.gr.jp/hoso2007/

 少なくとも、現在の経済情勢下で、大阪では、新人弁護士の就職は大変なことになっていくことは確実ですね。というか、もう、大変になっています。

 私としては、弁護士の既得権にしがみつくために人口増に抵抗するという趣味はありませんし、基本的には自由競争は必要と思っているのですが(自分の生活の面からいえば、本当に大変つらいところですが)、基盤整備なしにやみくもに急増するのがいいかと言われると疑問ですね。国民の立場からも、受験生の立場からも。
 私としては、法律家として充分な素質を持った方が、プロとして、国民の権利擁護のためにたくさん活躍してほしいと思います。ただ、これは、経済的な見返りは昔から期待できないものであることを充分に理解して挑戦していただきたいと思います。世間で思われているような「弁護士」の経済状態というのは一部の人だけだと私は思いますよ。
 能力と理想にあふれた方々は、是非、頑張って挑戦してください。でも、弁護士になったら稼げるだろ、と誤解している人は、早く進路変更していただきたいと思います。

 これとは別に、今日は、司法試験の試験委員の教授の問題が報道されています。もちろん、これは法曹人口増とは全く別の問題です。時間的にも経済的にも大変な苦労して合格しても、現実には結局はみんなが生活できるわけではないですよ、というのと、公正な試験がなされているか、というのとはレベルが違う話なのは当然です。
 報道の内容が事実とすれば、この件は、疑われても仕方がないし、とても適切な行動だったとは思えません。割り引いて考えても、「李下に冠を正さず」です。
 ただし、同様の問題は、決して新しい問題ではなく、私が受けていた20年以上前の司法試験時代から聞いたことのある話題ではあります。当時は今のようにネット掲示板で情報が飛び交っている時代ではないので、噂レベルでしかなく、確証があったわけではありませんですがね。司法試験に限らず、他の国家試験でも、時々問題になるところです。

 試験問題そのもの、あるいは、出題内容、範囲を漏洩することが許されないのは当たり前であり、そうでなくても、ことさらに自分の学生が有利になるような行動を取ったり、疑われかねない言動がいけない、というのは議論の余地はありません。

 このような疑惑を回避するために、受験者を教える立場の教授の中から試験委員を選ばなければいい、という意見も見ましたが、実際問題として現実的な対策でないと思います。
 自分の学生を教える立場と、試験委員として中立であるべき立場と、これをどのように両立させていくのか、そこを考えていかなければならないですね。よく考えてみるとこのけじめは難しく、決して単純な問題ではないと思います。従来、このような問題は、それぞれの人間の識見、自覚に委ねられていたのだろうと思いますが、今の時代、そのような「性善説」では通用しなくなってきています。企業のコンプライアンスにも通ずる話です。

 私も、法科大学院で非常勤講師として教えている立場で、決して他人事とは言えません。もっとも、「情報法」という、司法試験の科目ではない科目ですので、試験委員になるはずもありませんけど・・・・。

2007年6月22日 (金)

再審請求を認めなかった知財高裁の決定

 これは、特許権に関する訴訟についての、知的財産高等裁判所の却下決定です。
 再審に関する決定は珍しいので、紹介しておきます。

 「知的財産高等裁判所」については → 過去の記事

 知財高裁決定平成19年6月20日 損害賠償請求再審事件
    → 
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070622112213.pdf

 事案を簡単にまとめれば、
 原告被告双方が、ある装置の方式について、それぞれ特許権を持っていて、お互いに、相手の方式と同一又は類似の方式の装置を無断で製造、販売してはならないという契約をしていました。そして、被告が製造、販売した装置が、原告の方式と同一又は類似であり、被告が契約に違反したとして原告が債務不履行を理由とする損害賠償請求訴訟を提起したのですが、被告の製造した装置は、原告の方式と同一又は類似ではないと認定され、契約違反が認められず、原告は敗訴してしまいました。
 この原告敗訴判決の中で、被告の製造した装置が原告の方式に類似するかどうかを認定する材料として、裁判所は、被告の有する特許権の内容も検討していたのです。
 ところが、原告敗訴判決が確定後に、その被告の特許権が、特許庁により無効とされてしまいました
 そこで、原告は、このことが、民事訴訟法338条1項8号所定の事由(「判決の基礎となった・・・行政処分が、後の・・・行政処分により変更されたこと」)に該当するとして、再審を申し立てたのです。

 特許訴訟再審事由に関する論点として一般的なのは、原告の有する特許権を、被告が侵害したとして、特許権侵害に基づく損害賠償請求が認められ、原告勝訴の判決が確定した後に、その原告の特許権について特許庁により無効審決がなされ、特許権が無効になってしまった場合に、民事訴訟に敗訴した被告は、この特許無効を民事訴訟法338条1項8号所定の再審事由とすることができるか、というものです。
 本件決定の事案は、上の論点で前提としている特許権侵害を根拠とする損害賠償請求訴訟ではなく、契約違反(債務不履行)を理由とする損害賠償請求ですので、まず、その点で異なりますが、そのことは置いておくとしても、本件決定の事案と上の論点の事案とは、事例が異なっていますね。

 さて、本件決定に戻りますが、知財高裁は、
 判決の説示部分には、特許権Bに係る明細書の特許請求の範囲や発明の詳細な説明の記載に言及しているが、これは判断を導く上での認定資料の一つとして引用したものにすぎず、本件確定判決の判断は、特許権Bが有効であるか否かにより影響を受けるものではなく、本件確定判決は、本件特許の有効性を基礎とするものということはできない、だから、本件確定判決に民事訴訟法338条1項8号所定の事由があるとは解することはできない(要約)
 として、再審を認めませんでした。

(おわび)当初、本件の決定について、「判決」と書いてしまいましたが、「決定」の誤りです。訂正済ですが、お詫びします。

ヤフー事件控訴審判決 追記と雑感 

 昨日6月21日のヤフーBB個人情報漏洩事件大阪高裁の判決の判断で、注目できる点は、一審では認められなかった被告ヤフーの賠償責任を認めた点です。本件で漏洩した顧客情報は、被告ソフトバンクBBが管理し、同社従業員らが担当していたということで、被告ヤフーに賠償責任が認められるか否かが争点となるわけで、一審判決はこれを否定的に判断して、ソフトバンクBBのみに賠償の支払いを命じていました。

 しかし、大阪高裁は、
「前記認定に係る被告らの密接な関係、本件サービス(注:ヤフーBBのサービスを指す)が被告らのそれぞれの提供部分を分離することができない不可分のものであったこと、更に、ヤフーは、顧客との間で、ソフトバンクBBが管理する顧客情報の管理についても、ソフトバンクBBと共にセキュリティー対策をとることを顧客らに宣言していたことからすると、ヤフーは、ソフトバンクBBの従業員を、顧客情報の管理について、直接間接の指揮監督の下、本件サービスの提供に係る事業に従事させていたということができるから、ヤフーソフトバンクBBの従業員であるKら担当者との間には、事業につき、民法715条1項所定の使用者と被用者との関係が成立していたと解するのが相当であって、
 ヤフーも、民法715条719条に基づき、ソフトバンクBBと共に、原告らが本件不正取得により被った損害を賠償する責任を負うものというべきである。」(少し、原文を変えています)
 として、両社共に、民法715条の使用者責任を負うことを認めました。

 つまり、「ヤフーBB」というサービスを外形上一体として行っている点を重視して、グループ企業の従業員の行為に関しても、民法上の使用者責任を認めたことになります。

 IT企業に限らず、今の時代、自分がどこの会社(法人)と直接に取引を行っているのか、消費者側からは見えにくいことも多いのではないでしょうか。
 本件でも、「ヤフーBB」の申込みをした多くの消費者の内、いったい何人が、契約相手が、「ヤフー株式会社」「ソフトバンクBB株式会社」の2社であり、それぞれどういう分担内容になっているということを認識しているでしょうか。
 今回の大阪高裁の判決は、そのような現代社会の実情を踏まえた判断だと評価できます。

 持ち株会社制度だとか、会社分割だとか、事業譲渡だとかの事例でも感じることが多いのですが、このごろは、当事者が見えにくくなってきているというか、「法人格」が形式的に使われ過ぎているような気がします(「法人」ではありませんが、近ごろ流行の匿名組合のようなものも、同じ事かもしれません。)。
 このようなシステムが、会社の責任逃れの手段になるようでは困ります。

2007年6月21日 (木)

ヤフーBB個人情報漏洩事件控訴審判決(大阪高裁)

 本日午後1時15分、大阪高裁にて、ヤフーBBの個人情報漏洩問題損害賠償請求事件についての控訴審判決が言い渡されました。

 結論は、下記の1審判決では認容されなかったヤフー株式会社の責任を認め、被告両社に対して原告らに対する支払を命じました。根拠としては、民法715条の使用者責任を持ってきています。

 つまり、ソフトバンクBBの担当従業員についても、顧客情報管理については、ヤフー直接間接の指揮監督の下にあったとして、当該事業については使用者・被用者の関係が成立するとしたもので、外形上一体としてサービスを提供していた両社の関係を極めて常識的に判断したものであり、妥当な判断と考えます。

 ただし、賠償金額としては、1審の6000円(1人あたり)より減額され、5500円(慰謝料4500円、弁護士費用1000円)となっています。これは、損害額自体を減額認定したものではなく、事件直後に、会員に500円の郵便振替支払通知書を郵送したことをもって、賠償の一部弁済として控除したものです。
 この点の判断について、詳細は省略しますが、不当な判断と考えています。
 ほかにも、訴訟費用負担の点など、いろいろと問題は残りますが、ここでは、この程度の報告といたします。

※なお、急ぎの判決検討に基づくもので、以上の内容には誤りがある可能性もありますが、速報ということでご容赦ください。
※続き→ 「ヤフー事件控訴審判決 追記と雑感」(6/22)
   http://stuvwxyz.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_4473.html

     「ヤフー事件控訴審判決 減額の理由」(6/24)
   http://stuvwxyz.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_bb1d.html

・原審(大阪地裁)判決概要
   大阪地裁平成18年5月19日判決(判例時報1948号122頁)
  ソフトバンクBBのみに対して支払の命令。
    1人あたり6000円(慰謝料5000円、弁護士費用1000円)。
  ヤフー株式会社に対する請求は否定した。

   → 原告と被告ソフトバンクBB(旧・BBテクノロジー)が
    控訴したのが本件控訴審。

【事件概要】
・原告:Yahoo!BB会員5名
・被告:①ソフトバンクBB株式会社
     (旧・BBテクノロジー株式会社)
    ②ヤフー株式会社

・事実経過
  平成16年1月
   多数のYahoo! BB会員の個人情報が漏洩したとの報道。

  平成16年2月11日
   Yahoo!BB元代理店経営者らや右翼団体関係者が逮捕。
   Yahoo!BBの顧客情報を利用した恐喝未遂で逮捕。

  平成16年3月
   ヤフービービー情報漏洩問題対策弁護団を結成。

  平成16年5月17日
   大阪地裁へ提訴(その後、追加提訴)。

【追記】(7/5)
 原告弁護団は、本日(7/5)、この控訴審判決につき、上告及び上告受理申立を行いました。

【追記】(12/28)
 双方からの上告、上告受理申立は、棄却および不受理とする決定が最高裁で出ました。よって、判決は確定です。
 → 「ヤフーBB個人情報漏洩事件判決・最高裁で確定」(12/15)
 → 「ヤフーBB個人情報漏洩事件最高裁決定を受領」(12/19)


2007年6月20日 (水)

選撮見録(よりどりみどり)事件:大阪高裁判決

 テレビ放送の録画システムである選撮見録(よりどりみどり)事件の控訴審判決(大阪高裁)が最高裁HPにアップされました。
 関西のテレビ局各社が原告となって訴えた事件です。

 → http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20070620131250.pdf

 最近いろいろ出ている画像や音楽のデータのコピー(録画・録音)システムと著作権者との対立ケースのひとつですね。私は、まだ、判決を読み込んでませんので、ひとまずお知らせです。

 一審被告(控訴人)代理人のO弁護士のブログはこちら

 → http://benli.cocolog-nifty.com/benli/2007/06/post_d1a1.html

 さてさて、明日は、大阪高裁でうちの裁判の控訴審判決の番です。

2007年6月19日 (火)

経産大臣記者会見(特定商取引法・割賦販売法)

 特定商取引法割賦販売法の改正に関して、現行の指定商品制の廃止を検討するという内容の会見になっています。

 今日の経済産業大臣記者会見から(経産省のホームページより)

Q:
 本日の産構審で、特商法割販法の改正に向けた方向性が出るようですけれども、2つの法律を改正する意義とか狙いをお聞かせください。

A:
 訪問販売等で問題が発生して、それに対応するための法改正をすると、また新しい抜け穴を探してという、いたちごっこがなかなか終止符を打ちません。そこで、今考えていますのは、この法律を対象限定方式から原則適用方式、特定なものだけはその対象としないこととする。それは、例えば業法が別にある。例えば、薬事法があるとか、金融サービスであれば銀行法があるとか、他の法律でしっかりと所管するもの以外は原則対象とする。今までは掲げているものだけ限定適用、それ以外のものについては法が及ばないという問題がありましたから、後追いで幾ら整備してもその対象となっていないようなやり方を探して、消費者をだますということが後を絶ちませんので、原則適用という方式に変えるという検討をしています。今日の午後の産構審、特定商取引小委員会において審議が行われまして、この小委員会の中間報告にも取りまとめられると承知しています。以前から改正の指示、検討を要請をしていました。

ベトナム製の「琉球ガラス」(景表法)

 これも、昨日の公正取引委員会発表分。
   → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.june/07061803.pdf

 琉球ガラス工芸協業組合、株式会社森のガラス館、株式会社るりあんの3者が販売するグラス,皿等のガラス製品の表示について、公取委が、景品表示法4条1項3号(原産国の不当表示)に違反する事実があったとして、排除命令を行ったものです。 

 この事案では、ガラス製品の通信販売カタログやホームページ、那覇空港構内売店において、あたかも、掲載、販売しているガラス製品のすべてが「琉球ガラス」すなわち、沖縄県で製造されたものであるかのように示す表示をしているが、実際はその多くがベトナム製であった、というものです。
 概ね、その6~8割がベトナム製品だったというのですから(1つのカタログのみ3割)、悪質といえるのではないかと思います。空港売店なら、沖縄土産で買う人が多いでしょうしね。

2007年6月18日 (月)

滋賀県薬剤師会に対する排除措置命令(独禁法)

 本日、公正取引委員会は、滋賀県薬剤師会に対し、独占禁止法8条1項4号(事業者団体による構成事業者の機能又は活動の不当な制限の禁止)に違反するとして排除措置命令を行いました。 

 滋賀県薬剤師会は、新聞折り込み広告に一般用医薬品の販売価格を表示すれば、価格競争が進み、医薬品の過量消費をもたらすとともに、薬局等の経営悪化を招くとして、新聞折り込み広告に一般用医薬品の販売価格を表示することは望ましくないとしていました。しかし、県内で新規に営業を開始した量販店が増加し、新聞折り込み広告に販売価格を表示するのは、このような薬品量販店がほとんどであるため、このような広告表示をしないように確約させるなどの行為をしたものです。

 このような行為により、滋賀県薬剤師会は、構成事業者の機能又は活動を不当に制限しているものであり、独占禁止法8条1項4号に違反するものであるとされて、排除措置命令が出されたものです。 

 詳しくは → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.june/07061802.pdf

今年の情報ネットワーク法学会

 町村泰貴教授のブログによれば、「情報ネットワーク法学会第6回総会・第7回研究大会」が、11月10日(土)新潟市で開催されることが決まったようです。

 まだ、情報ネットワーク法学会のホームページには案内されていないようですね

 行きたいけど、新潟は遠いなぁ。

【追記】(6/19)

 本日上記情報ネットワーク法学会ホームページにアップされたようです。
     → http://in-law.jp/soukai6_taikai7.html

2007年6月15日 (金)

議員政務調査費・3億4千万円返還勧告(大阪府)

 大阪府議や各会派に支給された平成16年、17年度分の政務調査費が、住民監査請求で、府監査委員は、3億4117万円を「目的外」と認定して、8会派と府議ら112人に返還させるよう府知事に勧告しました。
 もちろん、これらのお金は府民の税金から支出されたものです。

 大阪市の市民団体「見張り番」が、両年度の政務調査費のうち約8億1000万円を「調査研究活動以外に使われている違法な支出」として、監査を請求していたものです。
 関西委員は、この請求に対して、両年度に府議だった現職や元職114人のうち、112人の支給分の約22%、計2億9075万円余りを目的外支出と認定しています。他に、会派支給分の会議費や事務費の約5000万円も返還対象とされました。

 この中の事例として、自己所有の事務所の「賃料」の支出があったり、私的な観光や海外旅行の費用を調査研究費に繰り入れたり、勤務実態のない秘書や事務員の人件費を計上したり、所有する車の購入費や修理費を負担したという事例が報道されています。これも、コムスン-グッドウィル事件と同様に、嘘の申し出をして、我々の大事な財産から利得した行為ですね。

 もし、私が依頼者の財産に対して、こういう事をやれば、悪徳詐欺弁護士と言われ、逮捕され、資格はなくなり、もちろん、取ったお金は返さなければなりません。当たり前です。

資格商法に対する排除命令

 本日(6月15日)、公正取引委員会が行った景品表示法に基づく排除命令の事例です。 昔からよくある「資格商法」の一例です。

 公正取引委員会が、株式会社日本経営経理指導協会が開設する「労務管理士特別認定講座」と称する講座の受講者募集に係る表示について調査を行ってきたところ、景品表示法4条1項1号(優良誤認)の規定に違反する事実が認められたので排除命令を行った、というもの。

 こういった資格商法的な事業を行う事業者は、本件のように「○○○○協会」とかいった公的な団体を連想させるような名称をつける場合がよく見られます。ここも単なる株式会社で、社名に「協会」とか「委員会」とかの用語をつけること自体は違法ではありませんので、名称だけで信用してはいけません。

 本件の違反事実の概要 

 同社は、31府県に所在する公的施設等の会議室延べ140か所において開催した「労務管理士特別認定講座」の受講者募集に関し、会場周辺地域で配布した新聞折り込みチラシにおいて,次のような表示を行っていた。 

① 「資格取得者の就職率は・・・抜群です!!  全国共通有効資格  労務管理士(検定試験受験免除)特別認定講座」 
②  「労働法令改正施行と共に、労務管理責任者として強く求められている知的職業それが労務管理士です。全国組織団体の本協会が認定し、全資連の検定試験により公認されるもので、社会的に価値あるものとして、高く評価され就職にも大変有利です。」  

 これにより、労務管理士講座を受講すれば公的な資格であって、社会的に価値あるものとして高く評価され就職に非常に有利な「労務管理士」と称する資格が取得できるかのように表示していたが、資格は公的なものではなく、同社が独自に創設した資格であって,社会的に価値あるものとして高く評価され就職に非常に有利であるという事実はない。 

 本件の排除措置の内容

  同社において、前記表示が一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すものである旨を公示すること、今後、同様の表示を行わないこと、が内容となっています。

2007年6月14日 (木)

下請代金不当減額事案 マルハ

 新聞報道もされていますが、マルハ株式会社に対して、昨日(6月13日)、下請代金支払遅延等防止法(下請法)4条1項3号(下請代金の減額の禁止)の規定に違反する事実が認められたとして、勧告が出されています。 

  認定違反事実の概要は以下のとおりです。

 マルハは、冷凍加工食品の製造を下請事業者に委託していたが、発注数量又は発注金額の増加を申し入れた下請事業者との間で、自社の利益を確保するため、「割戻金」「拡売費」と称して、発注数量に一定額を乗じて得た額又は下請代金に一定率を乗じて得た額をマルハに支払う旨の覚書等を締結していた。 

  マルハは、平成17年8月から18年9月までの間、前記の覚書等を締結した下請事業者に対して、4か月若しくは9か月ごとの発注数量に一定額を乗じて得た額又は1か月、半期若しくは1年ごとの下請代金に一定率を乗じて得た額を当該事業者に支払うべき下請代金の額から支払わせることにより、下請事業者に支払うべき下請代金の額を減じていた(減額した金額は、下請事業者9社に対し、総額1億14万1407円)。なお、マルハは、6月4日、下請事業者に対し減額分を返還している。 

  公取委の勧告の中身の概要は、以下のとおりです。

ア  減額行為が下請法違反である旨及び今後、下請事業者の責に帰すべき理由がないのに下請代金の額を減じない旨を取締役会の決議により確認すること。 
イ  今後、社内体制の整備のために必要な措置を講じるとともに,その内容等を自社の役員等に周知徹底すること。 
ウ  減額した分を既に返還している旨並びに前記ア及びイに基づいて採った措置を取引先下請事業者に周知すること。 

2007年6月13日 (水)

NOVA 経産省の発表内容

 経済産業省の発表内容:特定商取引法違反の特定継続的役務提供事業者(外国語会話教室)に対する行政処分について

本件の概要 :
  経済産業省は、NOVAに対し、特定商取引法の違反行為を認定し、同法第47条第1項の規定に基づき、1年を超えるコース及び授業時間数が70時間を超えるコースの新規契約に関する勧誘、申込受付及び契約締結の各業務について、本年6月14日から12月13日までの6か月間、停止するよう命じました。

 認定した違反行為は、書面記載不備誇大広告不実告知役務提供契約の解除によって生ずる債務の履行拒否等です。
  なお、既契約者に対する語学の授業自体は処分対象となりませんので、既契約者は引続き語学の授業を受講できます。
 さらに、役務提供期間が1年以内かつ授業時間70時間以内のコースの契約、こども英会話「NOVA KIDS」等に関して、同法第46条の規定により、同社に対して業務改善を指示しました。

 詳しくは、

 → http://www.meti.go.jp/press/20070613004/tokutei_press.pdf

NOVA一部業務停止命令の続報

 既報どおり、経済産業省によるNOVAの一部業務停止命令についての発表がなされたようです。

 報道によれば、英会話学校最大手NOVAに対して、経済産業省は13日、特定商取引法に基づき、1年を超える新規の長期契約について、6か月間の業務停止を命じました。曜日や時間帯によって予約がとりにくい授業があるにもかかわらず、いつでも予約をとれるかのような説明をした行為が、同法の「不実の告知」などに当たると判断したもののようです。

 これは、1年を超える長期契約を新規に結ぶ業務についての停止命令ですので、それ以外の新規契約は可能ですし、当然ながら、従前からの契約者の受講などの業務を停止させる命令ではありません。

 続報 → NOVA経産省の発表内容

経産省がNOVAに一部業務停止命令か

 経済産業省が英会話学校最大手のNOVA(ノヴァ)に対して、新規契約などの一定期間の業務停止命令を出す方針との各メディアの速報が流れています。午後3時に経済産業省の記者会見があるとか。

 この報道を受けて、NOVAの株価は後場から急落しています。この通りの命令が出されるとすれば、経営に大きな影響が出ることは必至ですね。

 朝日によれば、

 経済産業省は13日、複数の特定商取引法違反(不実告知など)にあたる行為があったと認定し、一部の業務に対し6カ月間の停止命令を出す方針を固め、午後にも正式に通知する。同社は1年を超える長期の契約に限り、新規契約の勧誘、受け付け、締結ができなくなる。契約済みの授業は続けられる、などとなっています。

 続報 → NOVA 経産省の発表内容

2007年6月12日 (火)

独禁法の団体訴訟制度研究会議事概要

 先日、消費者契約法上の団体訴訟制度が始まりました。
 前に書いたかと思いますが、独占禁止法に関しても、公正取引委員会で、「団体訴訟制度に関する研究会」が開催されていて、第3回議事概要が公表されました。
  → http://www.jftc.go.jp/pressrelease/07.june/070612.pdf

 平成19年6月5日(火) 6日(水)
  議題
   (1)消費者団体からのヒアリング(6月5日)
       消費者機構日本・社団法人全国消費生活相談員協会

   (2)事業者団体からのヒアリング(6月6日)
       日本経済団体連合会・全国石油商業組合連合会

2007年6月10日 (日)

自動車保険に関する最高裁判決

 高速道路で自損事故後、運転者が車外に出て、路側に避難したところ、後続車にひかれて死亡したケースで、遺族が、死亡者の運転していた自動車についての自動車保険契約の搭乗者傷害条項に基づいて、保険会社に対して死亡保険金の支払を求めた裁判の最高裁判決です。
 この請求を認めた1審地裁判決を、2審仙台高裁が請求棄却の逆転判決をしたのに対して、この最高裁判決は、これを破棄自判して、1審の結論を支持したものです。つまり再逆転判決ですが、微妙な事案ですので、紹介しておきます。

 最高裁判決平成19年5月29日保険金請求事件(最高裁HP)

 高速道路で運転中、自動車が中央分離帯のガードレールに衝突して、車両が破損して走行不能になって停止したところ、運転手はすぐに車両を降りて路肩付近に避難したが、その直後に後続の貨物自動車に接触、衝突されて転倒したうえ、別の自動車にひかれて死亡したという事案です。

 本件での自家用自動車保険契約普通保険約款搭乗者傷害条項では、被保険者が保険証券記載の自動車の運行に起因する急激かつ偶然な外来の事故により身体に傷害を被った場合は、所定の保険金を支払う、となっていて、対象となる被保険者とは、(簡単にいうと)自動車内に搭乗中の者をいうとなっていました。

 原審の仙台高裁判決は、本件で、搭乗者傷害条項に基づいて、死亡保険金が支払われるためには、本件自損事故により運転者に傷害が発生したこと及びその傷害の直接の結果として死亡したことが必要であるとし、本件自損事故の傷害の程度は比較的軽微なものであり、意識状態及び運動能力に影響を及ぼすようなものであったとは認められない、死亡の結果は、自由意思で本件車両外に出て歩行した際に後続車により生じたものであって、死亡が本件自損事故による傷害の直接の結果として生じたものと認めることはできない、として請求を認めなかったものです。

 これに対して、最高裁判決は、まず、運転者が死亡保険金の支払事由にいう被保険者に該当し、自損事故は運行起因事故に該当することが明らかであるとしました。
 そして、運転者は、自損事故により、車両内にとどまっていれば後続車の衝突等により身体の損傷を受けかねない切迫した危険にさらされ、その危険を避けるために車外に避難せざるを得ない状況に置かれたものというべきであって、本件での避難行動は極めて自然なものであったと認められ、異なる行動を採ることを期待することはできなかったものというべきであるから、運行起因事故である自損事故と死亡との間には相当因果関係があると認められ、運行起因事故である本件自損事故により負傷し、死亡したものと解するのが相当であるとして、控訴審判決を取り消して、1審の判決を支持したものです。

 この判決は次のようにも述べています。
「たしかに,Aは後続車に接触,衝突されて転倒し,更にその後続車にれき過されて死亡したものであり,そのれき過等の場所は本件車両の外であって,Aが本件車両に搭乗中に重い傷害を被ったものではないことは明らかであるが,それゆえに上記死亡保険金の支払事由に当たらないと解することは,本件自損事故とAの死亡との間に認められる相当因果関係を無視するものであって,相当ではない。このことは,本件自損事故のように,運行起因事故によって車内にいても車外に出ても等しく身体の損傷を受けかねない切迫した危険が発生した場合,車内にいて負傷すれば保険金の支払を受けることができ,車外に出て負傷すれば保険金の支払を受けられないというのが不合理であることからも,肯定することができる。本件搭乗者傷害条項においては,運行起因事故による被保険者の傷害は,運行起因事故と相当因果関係のある限り被保険者が被保険自動車の搭乗中に被ったものに限定されるものではないと解すべきである。」

2007年6月 8日 (金)

過払い利息金の別債務充当を認めた最高裁判決

 昨日は6/7の預金の時効に関する最高裁判決を紹介しましたが、同じく昨日、利息制限法所定の制限を超える利息の支払についての最高裁判決が出されていますので、これも載せておきます。

 最高裁判決平成19年6月7日損害賠償等請求事件
                   (最高裁HP参照)

 「同一の貸主と借主との間で基本契約に基づき継続的に貸付けが繰り返される金銭消費貸借取引において,借主がそのうちの一つの借入金債務につき利息制限法所定の制限を超える利息を任意に支払い,この制限超過部分を元本に充当してもなお過払金が存する場合,この過払金は,当事者間に充当に関する特約が存在するなど特段の事情のない限り,弁済当時存在する他の借入金債務に充当されると解するのが相当である」
 としたうえで、
「これに対して,弁済によって過払金が発生しても,その当時他の借入金債務が存在しなかった場合には,上記過払金は,その後に発生した新たな借入金債務に当然に充当されるものということはできない。しかし,この場合においても,少なくとも,当事者間に上記過払金を新たな借入金債務に充当する旨の合意が存在するときは,その合意に従った充当がされるものというべきである。」としました。

 そして、この合意の存否の認定に関して、「・・本件各基本契約において,被上告人は借入限度額の範囲内において1万円単位で繰り返し上告人から金員を借り入れることができ,借入金の返済の方式は毎月一定の支払日に借主である被上告人の指定口座からの口座振替の方法によることとされ,毎月の返済額は前月における借入金債務の残額の合計を基準とする一定額に定められ,利息は前月の支払日の返済後の残元金の合計に対する当該支払日の翌日から当月の支払日までの期間に応じて計算することとされていた」から、「本件各基本契約に基づく債務の弁済は,・・・本件各基本契約に基づく借入金の全体に対して行われるものと解されるのであり,充当の対象となるのはこのような全体としての借入金債務であると解することができる。そうすると,本件各基本契約は,同契約に基づく各借入金債務に対する各弁済金のうち制限超過部分を元本に充当した結果,過払金が発生した場合には,上記過払金を,弁済当時存在する他の借入金債務に充当することはもとより,弁済当時他の借入金債務が存在しないときでもその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含んでいるものと解するのが相当である。」として、合意が存在するから、新たな別の債務にも過払金を充当することができる、との判断をしたものです。

 時間に余裕がなく、ちゃんとした検討はできてませんので、一読した感想のみですが、この事件の解決としては結構な判決だと思います。
 ただし、新たな別債務への充当について、この判決が一般的にどこまでを射程に入れているのか、判決文を読んだだけでは必ずしもはっきりしていない部分もあるように思います。

2007年6月 7日 (木)

グッドウィルグループ-コムスン事件は巨額詐欺事件ですよ

 介護サービスのコムスンの事件ですが、事業譲渡についての是非に話が移ってきてるようです。

 事業譲渡(営業譲渡)会社分割というような制度によって、責任がうやむやになるというのはこの事件に限らず、最近、目立つような気がします。
 企業再生、再チャレンジというきれいな名目で、債権者の切り捨てにつながるような行為が行われているのではないでしょうか。ここで切り捨てられる「債権者」というのは、何も銀行などの大企業だけではありません。それだけであれば、「弱者の再生のために我慢せい」という理屈も一般向けには良いかもしれませんが、多くの顧客であるとか、被害者であるとかも、立派な「債権者」なのです。以前からある問題では、多額の預託金を預けているゴルフクラブの会員もそうですし、最近では、貸金業者に対して過払い返還請求権を持つ顧客も、切り捨てられるかもしれない「債権者」なのです。
 会社法の改正?がどんどんと経済界の要請で凄い勢いで進められていることには、近ごろ危惧を感じます。

 それとは、別に、今回のコムスン事件で忘れてはならないのに、今の所マスコミも明確に表現していない問題があります。
 この事件は、単なる経営の失敗とか怠慢とかいう次元ではありません。
 「不正請求」というのは、はっきり言って、国に対する、つまり我々国民の財産に対する詐欺行為であり、医師の健康保険不正受給と同様に、明らかな犯罪行為です。
 このことは、コムスンという一つの株式会社がどうこうではなく、このような我々に対する詐欺行為を働いたのが誰なのか、親会社のグッドウィルとは、全く無関係になされたのか、グループの経営責任者のあずかり知らぬ所で行われたのか。
 つまり、この仕組みを作ったのは誰だったのかが、しっかりと追及されなければなりません。この事件が、単なる末端の営業所の不正ではなく、企業ぐるみの違法行為であることは明らかなのですから、コムスン単体で決定されたのかどうか明確にされなければなりません。それが分からないうちに、事業譲渡によってグループ企業に事業を継続させるかどうかの結論を出すのは早計でしょう。

 この国民全体に対する巨額の詐欺を誰が話し合って決めたのか、国もマスコミも、そこを追及することを忘れないでほしいです。単に事業譲渡の形式的な合法違法の問題で済ませる問題ではありません。

【追記】6/8夜

 今日、やっとグッドウィルの会長とコムスンの社長の記者会見があったようですね。

 それにしても、謝るのはいいですが、何を謝っているのか、なぜこの不正請求がなされたのか、さっぱり分からない内容でしたね。というより、それをはっきり言えないのだ、ということがはっきりした会見でした。

 管理責任について認めてますが、こんな全社的な不正請求が現場サイドだけの判断でできるはずないでしょ。管理を怠っていたという「過失」の事件であったとすり替えてます。今日の記者会見は、悪質さを上塗りしただけの恥さらしだったと思いますが、それしか生き残りの道はないと判断されたのでしょうね。また、どこかの大臣のような「サムライ」を出さないように、司直の早急な対応をお願いしたいもlのです。

定期預金の時効起算点の最高裁判決、もう一丁(時効談義:その10)

 時効談義:その8で、自動継続定期預金の支払請求権の時効期間の起算点が、預金者が、預金解約申入れした後に来る満期日から進行するとした最高裁平成19年4月24日判決を紹介しました。

 本日、同じく自動継続定期預金に関して最高裁が同じような判決を出したので、紹介しておきます。

 最高裁平成19年6月7日判決(破棄自判)

 どうやら、原審(控訴審)である大阪高裁は、初回満期日から時効期間が始まるものとして消滅時効の主張を認めたようです。
 これに対して、最高裁判決は、上記の4月の判決と同様に預金者が解約申し入れをした後に来る満期日から進行するものとして、消滅時効の完成を認めず、控訴審判決を取り消して、預金者に対する支払を命じました

 なお、4月の最高裁判決は、信用金庫の事件で、民事消滅時効の10年を前提にしていました。本件の金融機関は信用組合であり、これも商事消滅時効(5年)ではなく、民事消滅時効が適用されています。

2007年6月 6日 (水)

大和都市管財の国家賠償訴訟判決

 抵当証券会社「大和都市管財」の詐欺事件に関する国家賠償訴訟の判決が本日大阪地裁であり、原告の一部に対して、国が賠償を支払うよう命令する判決が出ました。
 内容については、マスコミ報道をご覧いただければと思います。もっとも、完全勝訴ではなく、購入時期によって請求が認められなかった原告や、また、請求認容された原告についても大きな過失相殺がなされたようです。

 私自身は、この原告弁護団に関与しておりませんが、私も長年所属している大阪弁護士会消費者保護委員会のメンバーが弁護団員として多く参加しており、今回の判決の結果を聞いて、弁護団に敬意を表したいと思います。

 同様の大規模被害事件として、豊田商事による純金ファミリー証券商法の事件がありました。私が弁護士登録した昭和60年に破産に至った事件ですが、この豊田商事事件の弁護団に、まだ新人弁護士だった私も参加し、それ以来、こういった消費者被害事件に関与するようになりました。

 豊田商事事件でも国家賠償請求訴訟を提起しましたが、残念ながら敗訴に終わっています。こちらの国家賠償訴訟では、当時、豊田商事の悪徳商法に対する直接的な国の権限を定める法律がなかったため、多くの省庁の各種の法律に基づいた権限発動の不備を理由に争ったものです。その中で、公正取引委員会に関しての景品表示法上の規制権限については、判決もかなりいい線まで踏み込んでくれたのですが、国の賠償義務を認めるところまでは至りませんでした。
 独占禁止法などの経済法についてあまり知らなかった私が、消費者の視点からの独占禁止法公正取引行政について関心を持ち始めたきっかけが、この豊田商事の国家賠償請求訴訟への関与でした。

 今回の大和都市管財事件では、その豊田商事事件とは異なり、抵当証券業規制法により、購入者保護を目的に登録業者に対し3年ごとの登録更新が定められており、国は業者の財務内容に問題があれば登録更新を拒否しなければならない、と規定していました。今回の裁判では、既に債務超過状態であった大和都市管財について近畿財務局が登録更新を行ったことが適正だったかどうかが問題となり、大阪地裁は、監督官庁の義務違反を認めたものです。

 つまり、なんのための登録更新制度だったのか、ということですね。漫然と形式的に更新させるのであれば、購入者保護の目的が達せられないことは当然であり、単に役所の見せかけの形式的な仕事を増やしているだけの法律ということになってしまいます。

 国は、素直に自らの責任を認めて、これ以上争うことのないよう、外部者である私としても強く望むものです。

2007年6月 5日 (火)

新聞業の特殊指定

 さっきの記事を投稿した途端に、某地方新聞から何人か見に来てるという話聞きました。ご愛読感謝です。

 新聞業の「特殊指定」の問題について、ちょっと整理がてらの説明です。自分のメモですので、わかりにくい点はご勘弁ください。

 まず、独占禁止法の禁止行為の1つ「不公正な取引方法」につき、具体的な内容は公正取引委員会が告示で指定するという形になっています。これについては、公取委が自由に何でも指定できるのではなく、要件が定められていて①独禁法2条9項の行為のいずれかに該当する行為であること、②公正な競争を阻害するおそれがあるものであることが必要です。

 そして「不公正な取引方法」の指定の1つに「一般指定」というのがあり、全ての業種に適用されます。よく耳にする「優越的地位の濫用」とか、「欺まん的顧客誘引」とか、「抱き合わせ販売」とか、「不当廉売」とかいうものです。
 そして、もう1つが「特殊指定」で、「特定の事業分野における」指定行為です。つまり、特定の業種に関して、特に定められた禁止行為というわけです。

 この「特殊指定」の1つに、「新聞業における特定の不公正な取引方法」という公取委告示があるのです。ちょっと長くなりますが、そのまま引用します。

1 日刊新聞(以下「新聞」という。)の発行を業とする者(以下「発行業者」という。)が、直接であると間接であるとを問わず、地域又は相手方により、異なる定価を付し、又は定価を割り引いて新聞を販売すること。ただし、学校教育教材用であること、大量一括購読者向けであることその他正当かつ合理的な理由をもってするこれらの行為については、この限りでない。
2 新聞を戸別配達の方法により販売することを業とする者(以下「販売業者」という。)が、直接であると間接であるとを問わず、地域又は相手方により、定価を割り引いて新聞を販売すること。
3 発行業者が、販売業者に対し、正当かつ合理的な理由がないのに、次の各号のいずれかに該当する行為をすることにより、販売業者に不利益を与えること。
一 販売業者が注文した部数を超えて新聞を供給すること(販売業者からの減紙の申出に応じない方法による場合を含む。)。
二 販売業者に自己の指示する部数を注文させ、当該部数の新聞を供給すること。

 ちょっと難しいかもしれませんが、1、2について、どうして、これが上述の要件の「①独禁法2条9項の行為のいずれかに該当する行為であること、②公正な競争を阻害するおそれがあるもの」に該当するのでしょう。この指定では、要するに、新聞の値引き販売など、本来は販売業者の自由に行うことができるのが原則であるはずの価格設定行為が逆に「不公正な取引方法」とされており、法律上の要件を欠いていることは明らかです。
 3については、理解できます。ただし、これも、一般指定の「優越的地位の濫用」の適用で足りるかもしれません。

 この「特殊指定」の廃止、見直しについては、1年前にいろいろあって、結局、廃止しようとした公取委に対して、政界を取り込んだマスコミのキャンペーンもあり、結論は先送りとなりました。

 → この問題の資料(公取委HP)

新聞再販制度と新聞宅配契約の実態

 日経新聞に、竹島公正取引委員長が、4日の与党国会同意人事プロジェクトチームで、新聞再販制度を維持する方向で考えると述べたと報じられています。

 「再販」という略語は結構使われますが、必ずしも正確に理解されていません。
 例えば、ある商品について、製造業者 → 販売業者 → 消費者 と流通するとして、「販売業者 → 消費者」の段階での販売価格(小売価格)を、製造業者が決定する(販売業者に守らせる)行為は、「再販売価格の維持行為」として、原則的に独占禁止法違反(不公正な取引方法)になります。つまり、販売業者が消費者に商品を販売する小売価格は、販売業者が自主的に決定できなければならず、販売業者が単に安売りをしたからといって、製造業者が、販売業者に制裁を加えて安売りを止めさせるという行為は違法です(単なる安売りだけでは「不当廉売」に該当しません。)。

 しかし、独禁法上、例外が認められており、再販売価格維持行為が認められている商品があります(23条)。
 ひとつは、公取委が指定する「指定商品」ですが、これは以前は化粧品などに認められていましたが、現在はこの「指定商品」はありません
 もうひとつは、「著作物」です。なお、著作権法などでいう「著作物」というのは相当に広い概念ですが、独禁法上のこの「著作物」は限定的に解され、書籍、雑誌、新聞、レコード、音楽テープ、音楽用CDの6品目とされています。これらについて独禁法の例外とすることが現在の社会状況で妥当なのかという問題になるわけです。

 新聞の販売については、以上のような問題だけではなく、いろいろと独禁法上の問題が指摘されています(新聞をはじめとするマスコミは全く取り上げませんが)。新聞についての特殊指定の廃止の問題など、その最たるものです。この特殊指定は違法な指定であり即時に廃止すべきと私は考えますが、今回はこの問題は省略します。

 長々と書いてしまいましたが、今日言いたかったことは、新聞業界がそれほどまでに再販制度を維持する必要性がある(つまり、消費者への販売価格の統制の必要)と主張する割には、新聞販売の現場の実態を見ると、(既に、再販制度の有無とは無関係に)乱売廉売合戦になっているのではないかという点です。

 私自身が最近経験したことですが、自宅に新聞販売店が来て、契約更新を依頼にきました。そして、2年だか3年だかの契約更新をしてくれれば、2万何千円かの商品券をくれるといいます。しかも、よく聞いてみると、私の契約の期間は、まだ1年以上残っています。つまり、1年も先の契約更新をさせて、そのおまけに2万円余の商品券をくれるというわけです。もし、私が転居などで新聞が不要になり、契約継続不能になれば、販売店は商品券返せ、というのでしょうか?消費者問題をやっている他の人たちの話を聞いてみれば、このような販売実態は、別に私の周りだけではなさそうです。

 いつもの蛇足ですが、もし、ある英会話学校が(もちろん仮定の話です)、まだ1年分も受講料を前払いしている生徒に対して、さらに2年分契約してくれれば、2万円の商品券をあげる、といって勧誘し、キャンセルした生徒には、その商品券を返せと言ったとしても、新聞などマスコミは、それは当然の営業行為で許されると考えるのですかね?

2007年6月 3日 (日)

100キロマラソン完走しました

 このブログでは、プライベートなことは書かないことにしてるのですが、たまにはご容赦。

 昨日(6/2)開催された「2007年しまなみ海道100㎞ウルトラ遠足(とおあし)」に参加して、完走してきました。

 昨年の大会にも、初ウルトラマラソンということで参加して、予想外に14時間を切ることができたのですが、ちょっと不完全燃焼のところもあったので、今年も参加しました。

 結果は、天候的には昨年より走りやすかったにもかかわらず、昨年の記録を大きく下回りました。いろいろ原因は考えられますけど、ここでは省略。

 この大会は、広島の福山城を午前5時にスタート、尾道を経由して、しまなみ海道の島々を渡って、最終は今治市というコースです。なお、トップの男性は、私と同世代ですが、7時間台で走っておられます。

 このマラソンは1000名ほどが参加するのですが、結構、弁護士も参加しています。100キロを24時間も使わずに走る弁護士はそれほど珍しくはないのです。

 また、昨年の記録から拾えば、12時間を切っている参加者94人中、60歳以上が5名(トップは64歳男性の10:00:17)と、高齢の方の活躍も目立っています。

 今年は、主宰者の海宝ロードランニングのサイトによれば、1,092名出走、821名完走(完走率:75.1%)とのこと。男性1位が45歳の昨年もトップの方で、7時間57分23秒。

 女性は46歳の方で9時間00分01秒というもうちょっとで9時間切りという惜しい記録でした。   

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