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2007年4月23日 (月)

消費者契約法9条1号の合憲判決(最高裁)

 最高裁平成18年11月27日判決
 判例時報1958号61頁~

 事案としては、最近よく報道されている大学の合格時の学生納付金の返還を求めたケースです。原審高裁判決は、原告の請求の一部を認め、(消費者契約法9条1号を適用して)授業料等の返還請求を認容しました。

 この高裁判決に対して、被告大学側は上告し、その上告理由として、消費者契約法9条1号が、消費者契約についての損害賠償額の予定、または違約金を定める条項の効力を制限していることが、憲法29条(財産権)違反であると主張したものです。

 なお、今回ここで紹介しているのは、憲法違反についての主張に関する上告事件ですが、既にマスコミ等で報道されたように、この事案を含めた数件について、同日、最高裁が学生納付金の返還請求について統一的な基準を示す判決を下しています。これについては、上記判例時報の12頁以下に紹介されています。

 さて、本件判決の話に戻りますが、まず、憲法29条は、1項で「財産権は、これを侵してはならない。」とし、2項で「財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。」としています(3項略)。したがって、消費者契約法の上記条項による規制が、公共の福祉に適合するといえるか否かが問題となります。

 詳しくは、判決を読んでいただきたいですが、本件最高裁判決は、憲法29条2項「公共の福祉に適合する」かどうかは、「規制の目的、必要性、内容、その規制によって制限される財産権の種類、性質及び制限の程度等を考量して判断すべきである」として、近年の最高裁判例の判断基準を引用したうえで、本件では、消費者契約法9条1号の規定の必要性、立法目的の正当性を認め、さらに、この規制内容が目的達成手段としての相当性を有するものであると判断して、憲法29条には違反しないとの結論を示しています。

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